ほぼ日&ジュンク堂書店によるはじめての永田農法ブックフェア。


ほぼ日 次は「マンガ」ですね。
諏訪 近年、永田農法や永田野菜は
多くの人が知ることになりましたけど
一般的に広まるきっかけとなったのは
やっぱり「美味しんぼ」なんですよ。
7巻の「大地の赤」で
永田先生のトマトがとりあげられます。


上村 この7巻は1986年が初版だから
今から23年前ですね。
諏訪 そう、ずいぶん前なんですよ。
だから永田先生の髪も真っ黒で若い(笑)。
「トマトは水を極力きって育てる」というのは
今では家庭菜園でも常識のように言われてますが
永田農法のハウス栽培をはじめてみた
海原雄山が
「ハウス栽培のトマトなど食えるか!
 ふざけるのもいいかげんにしろ!」
と激怒してるんですよ。
つまり、20年ちょっと前までは
ハウス栽培で水をカットして
トマトを育てるということは
かなり非常識だったということがわかります。
永田農法はここで取り上げられて以来、
知る人ぞ知る、トマトとして
有名になっていくんですね。
ほぼ日 この7巻を読んでると
減量に苦しむボクサーが
野菜づくしのフレンチフルコースを食べて
ウエイトコントロールに成功する
「ボクサーの苦しみ」という回も収録されてるんですが
同じような話を永田先生から聞いたことがあります。
「ボクサーの減量トレーナーを
 やったことがあるんですよ。」って。
諏訪 それは実話らしいですよ。
しかも先生が手伝ったのは
元世界チャンピオンの浜田剛史選手だったらしい。
上村 これ、実話なんですか!
諏訪 本やDVDでは永田農法そのものの話しか
永田先生はしていないけど、
実際、先生と話していると
こんなエピソードがどんどんでてくるんですよ。
「絶望に効くクスリ」では
3話にわたって永田先生の
人間ドキュメントが書かれてます。
みなさん、永田農法のことは知ってても
そもそも永田先生がどういう人か?
ということはあまりご存じないと思うんです。
ほぼ日 そうかもしれませんね。
作者の山田玲司さんを乗せた
タクシーの運転手が住宅街のど真ん中で
「研究所らしきものは‥‥。」と
永田農業研究所への道を迷っているシーンから
はじめるんですが‥‥。
これ、よくわかります(笑)。
諏訪 初めて永田農業研究所に行く人は
みんな山田さんと同じように道に迷うんだよね。
あの永田農法の研究所だから
さぞや立派に違いないと思いきや、
平屋の民家であることにびっくりするんだよね。
看板があるわけでもないし。
先生の人となりも含めて
「そうそう、永田先生ってこういうこと言うんだよ」
という話がこの回にはたくさん詰まってます。
ほぼ日 「ほぼ日」でも山田玲司さんにインタビューしてます。
「山田玲司が語る、永田照喜治。」
この取材のサイドストーリーがたっぷり読めますから
こちらもおすすめです。
「研究所らしきものは‥‥。」
と、道に迷っているカットも
ここで掲載してますから
合わせてお読みいただけるといいかと思います。
  (つづきます!)
2009-04-23-THU

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