バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。


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「鉄道ファンの子供や大人に
 たまらないイベントって?」

 
     
バブー&とのまりこの パリこれ! 住んでみてわかった、パリのあれこれ。
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「鉄道ファンの子供や大人に
 たまらないイベントって?」

バブー

先日、ボクの飼い主まりこちゃん、
とっても楽しそうなイベントに行ってたよ。

イヌは入場禁止だったから、
残念ながらボクはお留守番だったんだけどさ。

パリの18区(パリの北の方)にある
SNCF(フランス国鉄)の元修理工場だった
という場所を一般の人に解放して、
夏の間(5月から10月中旬)
だけ楽しめるイベント。
「Grand Train」(グラン・トラン)。

とのまりこ

実は今年で3年目くらいだったらしいけど、
今年初めて知ったイベント。

かつての修理工場の姿がそのまま残る
2.5ヘクタールもある敷地内に、
鉄道ファンや子供達にはたまらない
昔の列車や蒸気機関車がずらり。

そしてパリの人気カフェ・レストランや
パティスリーが出張してやってきた
8つのレストランや6つのバー。

 

その他ブロカント(蚤の市)コーナーに
模型コーナー、コンサートエリア、
昔のポスターなどのグッズ販売。
レールが敷かれた広場では、
ペタンク(以前紹介したフランスのスポーツ!)で
遊んだり、デッキチェアで日向ぼっこしたり。

週末には野菜にチーズにサラミなど、
マルシェが登場したり
なぜかタトゥー屋さんも入っていたり。
広い敷地の中がお祭りのように大にぎわい。

バブー
大人たちはビールを片手に
いつまでもおしゃべりに夢中になって、
子供達は普段は近づけない
レールの上を走り回ったり、
展示されている車両に触ったり。
とっても楽しいイベントだったみたいだよ。

とのまりこ
フランスの夏のイベントといえば‥‥。

以前「パリこれ!」でも紹介した
毎年恒例セーヌ川沿いに出現する海岸
「パリ・プラージュ」とか、
夏の間だけ公園に突如出現する
大きな移動遊園地とか。

色々ありますが、
どのイベントに遊びに行っても、
「あ〜フランス人って
 人の楽しませ方も、
 自分たちの楽しみ方も
 どっちもセンス抜群で上手だなあ〜。」
と感心してしまいます。

どっちかと言えば、
フランスへの文句とかプチ悪口が
多くなってしまうフランス生活だけど、
(ごめんね! フランス)
『センス』というキーワードに関しては
もう降参、降参、
完全降伏を感じることが多いです。

例えばこのイベントだって、特にものすごく
全体的にオーガナイズされているわけではなくて、
出店している各店舗それぞれ気ままな感じだし、
お会計システムも「ザ・おフランス」だけに
ハンバーガーひとつゲットするのに
とっても時間がかかるし、
昔の設備だけに、
トイレは入りたくないくらいきれいじゃないし、
模型の汽車が走るジオラマは
とてつもなく見にくい場所に置いてあって
せっかく素敵なのに子供達全然見れないし‥‥。

と、挙げればキリがないですが、
この「テキトー」なゆるい感じのおかげで
堅苦しさもなく
気軽にゆるく楽しめる雰囲気が出ていて
フランスらしいのかなあ‥‥
と魅力を感じたりするのです♪

バブー
「このイベントをやることで
 ご近所からの迷惑や騒音問題が」
とか
「このイベントをやることで
 主要な道路を封鎖しなくてはいけないことへの
 反対意見によりイベントは見送り」
とか、日本だったら
ちょっぴり問題になりそうなことも
問題にはならないのかなあ。
(ってこれはあくまでも
 ボクのイメージの勝手な妄想だけどね!)

それにしてもやっぱり
フランス人たちはちょっとしたことで
人生を楽しむっていうのが
とっても上手だなと思うんだ!

パリは冬ものコートにブーツに
マフラーに帽子をかぶっている人も
あちこちに見かけるようになったくらい
寒くなってきたよ。

日もどんどん短くなっているけどね。
冬は冬らしいイベントが目白押し!
また楽しいイベントがあったら紹介するね♪

 


※この連載を再編集し、
 書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
 こちらをぜひご覧ください!

 

フランス雑貨のお店オープンしました。
バブーくんは日本滞在時に、お店にいます。

「Boîte」(ぼわっと)
東京都杉並区西荻北4丁目5−24
【地図】 【駅からの道順はこちら】

 

2016-10-18-TUE


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illustration:Jérôme Cointre