先週はカレンダープレゼント企画に
たくさんの応募とメッセージをいただいたよ。
みなさん本当にありがとう！

何度目かになるプレゼント企画、
毎回何百人もの方からのメッセージ、
ほぼ日の方が全部転送してくださって、
本当に本当に感激しながら読んでいます。

基本的に、連載って、
私が書いたのをほぼ日に掲載していただく。
と、ほぼ一方通行なので、

「実際に読んでくれている人って
　いるのかなあ‥‥。」

「楽しんでくれている人って
　いるのかなあ‥‥。」

と、実はすごく不安なわたし。

だけど年に１回たくさんの感想をいただいて、

「家族で誰がいちばんに
　今週のネタを仕入れるか
　競争しながら見てくれているんだ〜。」

「同じヨーロッパに住みながら、そこ、同じ同じ、
　なんてつぶやきながら見てくれているんだ〜。」

「なかなか行けないフランスだけど、
　ちょこっと『パリこれ！』で
　楽しんでもらえているんだ〜。」

と、楽しみにしてくださっている方の存在を知り、
感動して感謝でいっぱいで、
画面をスクロールしながら泣きました。

感謝を込めて、プレゼント用のカレンダーの数は
ちょっとだけ増やしたけれど、
当たった方も、はずれちゃった方も、
本当に本当にありがとうございました！

さて、パリに帰ってきたボクたちバブー家だけど、
数日前にはパリで
「日本旅行業協会フランス視察団の記者発表会」
っていうのがあったよ。

去年のテロ事件以降、大きく減った
フランスへの日本人観光客の需要回復に向けて、
日本からの視察団がやってきて、
街や人の様子などパリの現状を見たり、
パリ警察に治安対策に関しての話を聞いたり、
フランスの地方の美しい村を訪れたり、
そんな視察団の旅と、
フランス側となされた意見交換に関しての発表会。

去年のテロ以降、
この観光大国のパリの街から日本人の姿が
一切いなくなってしまったのは見ていたけれど
実際、11月のテロ後２ヶ月だけで
28,000人が旅行をキャンセルしたそうです。

冬は閑散期のため、
１年の中での影響を見れば大きくはないそうですが、
今年の春夏に向けてのツアー予約数も
例年の50%台だそうで、まだまだ影響は続きそう。

私もこの年末年始、日本に帰国中、
「ぼわっと」に遊びにきてくれるお客様に、

「パリ旅行を計画していたけれど、
　中止しました（泣）。」

「行く予定なのだけど、
　周りに猛反対されています。」

「ぶっちゃけ、行っても大丈夫ですか？
　やめたほうがいいですか？」

というようなことを、
いったいぜんたい何十回聞かれたか
わからないほど質問されましたが、

「パリは見た目は元通りに戻りつつあるし、
　人々も普通に
　いつもの日常生活を送っているけれど、
　絶対に安全ってことは言えない‥‥。
　注意したって巻き込まれることは
　避けられないし、
　でもそれは日本にいたって、
　世界のどこにいたって同じ。」

という答え方しかできないなあ‥‥と
悩んでいたのが現状です。

実際、世界中あちこちで起こっている
テロのニュースが毎日のように流れてくるし。
パリに住んでいる、個人的な意見としても

「もうパリは安全になったよ。」

なんて言えないのに、
ましてや旅行会社や日本政府が

「パリは治安対策も取られていたし、
　安全だから大丈夫ですよ。
　どんどんパリに行ってくださいね。」

なんて発言できるわけもなく、
答えはない難しい問題ですよね‥‥。

きっとフランスへの旅行者の
需要回復には時間がかかるけど。

二度とあんな悲しい事件が
起こらないことを祈りながら。
「適当大王国」すぎて、
時にわなわな震えちゃうほど腹がたつのに、
こんなに素敵でおいしくて大好きな
パリやフランスの姿を伝えていくことが、
パリに住んでいるボクたちの役割なのかなって、
思っているよ。

とはいえ、ボクのところには
２月以降は日本からのお客さんが
代わる代わるやってくる予定になっているし♪
楽しみがいっぱいだな〜♪

日本もフランスも、
「暖冬だ〜」なんて言ってたら、
同時に一気に寒くなったみたい。
今もパリは「マイナス１度」。
あったかいコート着て
お散歩に連れてってもらおうっと♪

※この連載を再編集し、
　書き下ろしも入れて新潮文庫になりました。
　こちらをぜひご覧ください！