「太陽の塔」内部公開。
TAROがここにいる!


「太陽の塔」の内部が一般公開された3月6日に、
「なんだ、これは!」制作チームも、
大阪の万博公園まで、行ってきました!
「太陽の塔」は、こんなふうにたたずんでいます。


こりゃあ「怪獣」にみえるのもムリはありませんね。
身長70m、からだの太さ20m、
左右に広げた腕の長さ25mの、巨体です。


「太陽の塔」は、いまから34年前に開かれた
万国博覧会のテーマ館の一部として建てられました。
当時は、こんなふうに、
「お祭り広場」の屋根から顔を突き出していたんですよ。


屋根より高い塔にしてやろう!というTAROの壮大な計画。
よくこんな考えが通りましたよね。



設計時、TAROもこうやって顔を出してみたりしていました。

レプリカやミニチュアは、わたしたちも
川崎市岡本太郎美術館や岡本太郎記念館で
みたことはありましたが、
実物のもつ力強さは、まったくの別格!
「すごいなあTARO、すごいなあTARO」と
塔を見上げ、くり返しつぶやいてしまいます。


間近で見ると、ひとつひとつのパーツが、
半端じゃない迫力です


さあ、いよいよ内部へ。

強風のせいで、
日が射したり雪がちらついたりの天気のなか、
たくさんの方々が
一般公開の当選ハガキを片手に並んでいました。
みなさんといっしょに、ドキドキしながら入ります。

中は照明がたかれているものの、
暗くてシーンとしています。
まさに「太陽の塔」の内臓部分に入ったかんじです!
「生命の樹」という、
生きものの進化過程を樹になぞらえた作品が、
塔いっぱいに伸びています。


内部も迫力満点! 蛍光色の世界です。

「生命の樹」の根元部分には三葉虫や
アンモナイトがいて、


いまにも動き出しそうですよ〜。

上のほうには恐竜やゴリラが見えます。


考えられないくらい高いところに
超巨大な恐竜がいるのです!


壁は部位によって表情の違う突起がびっしり。
これは、内臓をあらわしているのだそうです。
やはり「太陽の塔」の体内、というイメージなんですね。



そして当時は、この樹がグルングルンと回ったとか!
しかも、エスカレーターに乗ってこの樹を眺めながら
上へ移動できたとか!

手の部分からどこかへ行けたとか!
目からこんな光線を出す瞬間もあったとか!!



いったいどういうこと
だったんだ!!


暗いなかに「生命の樹」が
伸びているのをみるだけでも
いろんなものをかきたてられるというのに、
当時はいかばかりか!
想像を絶する、すごさです。


みんなの「うわぁー」という声。

「太陽の塔」も「生命の樹」も
パッとみた瞬間に伝わるインパクトがあり、
「誰にとっても考え込まなくていい」というのが
TAROのうみだすものの、すごいところです。
「ばあさん、命を質に置いても
 来てよかったね」
というあの名言が生まれることになったのも
ほんとうによくわかります。
でも、みたあとに、
じわりじわりと心に迫ることがあります。



6422万の人が訪れた、この万博のテーマは、
「人類の進歩と調和」でした。
1970年の高度経済成長期にあって、
さまざまなテクノロジーをテーマとした、
モダニズム一辺倒のパビリオンがひしめくなか、
「生命」が貫いてきた巨大なスケールを
ストレートに表現したTARO。
地面から生え出た怪獣のような
「太陽の塔」は、お祭り的な盛り上がりの
シンボルだったこともさることながら、
この塔の存在によって、あの万博が
より深く豊かなものになったのかもしれません。




「さすが岡本太郎! 彼しかつくれないよね」
吹田市、茨木市からお越しの姉妹2組。
竹島さん、田村佳名子さん・彼佐子さん、田口さん。
「太陽の塔に、『中』があるなんて、
 この募集があるまで知りませんでした」


美濃市からいらした竹下さんご一家。
「あれほどまで原色の世界だとは思っていなかった。
 あんな上のほうに恐竜がいるなんて、
 もうびっくりとしか言いようがありません」


では、最後に「太陽の塔」のまわりにいた
子どもたちの声をどうぞ。


「(看板をみて)オカモトタロウって、誰?」
お母さん「知らんの? 爆発のおっちゃんやん」
「なあ、(「太陽の塔」の顔には)まつげないん?」


「こわいー」
お母さん「悪いことしたら、夜にこれが来るで」


「うわぁ、かっお(顔)クロッ! 目ぇシロッ!」
お母さん「‥‥‥‥」

やっぱりなんといっても印象深かったのは、
この土地に、この「怪物」が根づいていること。
1歳すぎくらいの、やっとしゃべりはじめたような
つかまり立ちをしている女の子が
「あはな、あはな(お花、お花)
 タイヨートー、タイヨートー」
とお母さんに向かって連呼していました。
おそらくは、世に出て5つめくらいに覚えた
言葉だったのかもしれませんね。

◆「太陽の塔」グッズ

万博公園の「太陽の塔」の敷地内や
モノレールの駅近くに、
おみやげショップがあります。
いろんなグッズが売られていましたが、
ここでしか手に入らないものもありますよ。
要チェック! チェック!


「太陽の塔」パッケージのチーズ蒸しケーキとゴーフレット。
「太陽の塔」がキャラクター化されたマスコットもあります。
マスコット、かわいいですが、なぜかパンツをはいています。
↓プリクラもありましたよ!


さて、今回おみやげで買ってきました、
「太陽の塔」キャラクターのマスコットを
1名の方にプレゼントいたします!
(プレゼントの応募受付は、終了しました)

「太陽の塔」キャラクターのマスコットプレゼントは、
厳正なる抽選の結果、
栃木県  1fuji さま
が当選されました。
おめでとうございます!


-2004.3.12更新-


●7回目の岡本太郎賞。その受賞作は?

TAROの精神を継承し、自由な発想で
社会に鋭いメッセージを突きつける。
そんな作品に送られる
「岡本太郎記念現代芸術大賞」は、
今年で7回目を迎えます。
今回は519名の応募があり、
そのなかから入選をはたした18名の作家の作品が
2月27日〜4月11日(日)までのあいだ、
川崎市岡本太郎美術館で、公開されています。

また、おなじく4月11日まで、同美術館で
過去の太郎賞の入賞者でもあった
ヒグマ春夫さんの展覧会も開催されます。
ヒグマさんの映像作品に即した
音楽やダンスのイベントもあるそうですよ。
くわしくは、川崎市岡本太郎美術館のサイト
ごらんくださいね。
「difference」 「ミズの記憶・記憶する水」

 -2004.2.27更新-

●TAROの誕生日に読む、ふたつの本。

2月26日は、TAROの誕生日です!
(今年は、93回目にあたります)
ちょうどその日、誕生日のお祝いのように、
TAROの新刊が2冊同時に発売されます。
タイトルは、
『迷宮の人生』と『太郎さんとカラス』です。
(いずれも四六判/128頁
 定価:1,200円(税別)/アートン刊)

『迷宮の人生』では、TAROは
このように語っています。
「迷宮というと、何か不気味な、
 あやしげなものである、というふうに考えてしまうが、
 ラビリンスこそむしろ存在の自然なありかたであり、
 絶対感である、と私は思う。」(――本文より)
「迷宮」について語ったエッセイや
全生涯において著した詩7編も掲載されています。
また、一方の『太郎さんとカラス』では、
自宅の庭で1羽のカラスを飼っていたことあるTAROの
誰も知らない当時のプライベート写真、
岡本太郎が生前に残したカラスに関するエッセイなどが
収載されています。
TAROの、ある一面をくっきりと浮き彫りにする、
ふたつのキーワード「迷宮」と「カラス」。
TAROの誕生日に、ひもといみてはいかがでしょうか。

『迷宮の人生』
『太郎さんとカラス』 

-2004.2.24更新-

●TAROの本を、田島貴男さんの熱い言葉が飾る!

「TAROの遺伝子。」への登場がきっかけで、
オリジナル・ラヴの田島貴男さんが、
常時必携&ほぼ全文線引きの超愛読書、
文庫『自分の中に毒を持て』
(青春出版社・本体価格467円)のオビを
執筆されることになりました。



田島さんらしい、ストレートで熱〜〜〜〜い
推薦のメッセージが書かれているんですよ!
ぜひ、本屋さんで手に取ってみてくださいね。
※すべての本屋さんで
 田島さんバージョンのオビがかかった本が
 在庫として扱われているとはかぎりません。
 入手なさりたい方は、青春出版社の
 info@seishun.co.jp
 ↑こちらのアドレスに
 お住まいの地域をメールで連絡すると、
 在庫のある、お近くの書店を知らせてくれますよ。
 くわしくは、青春出版社のホームページ
 トピックスのコーナーをごらんくださいね。

-2004.2.20更新-
●TAROのインテリアって、どんなかんじ?

TAROは、絵画や彫刻など
いわゆる「芸術作品」と呼ばれるような
範疇にとどまることなく、
椅子や机、時計などのインダストリアルデザイン、
舞台美術などの空間デザインも多く手がけています。
日本橋高島屋のショーウィンドウのディスプレイを
TAROが演出したときは、
当時、ウィンドウの前で
数時間もくぎ付けになって、眺める人がいたとか!
4月11日までのあいだ、
川崎市岡本太郎美術館では、
「岡本太郎の空間デザイン」展を開催しています。
TARO作品でいっぱいのインテリア空間をみに、
お出かけくださいね。


「ひもの椅子」1967

-2004.2.10更新-
●内藤正敏さんが焼いた、TAROの写真展。

東京青山にある岡本太郎記念館では
2004年1月5日〜4月5日の期間、
TAROの写真展『神秘』が開催されています。
この展覧会の写真はすべて、
写真家の内藤正敏さんがプリントをしました。
写真家が他人の撮ったネガを焼くというのは、
じつは、まったくなかったことです。
内藤正敏さんは、TAROの写真に惚れ込んで
TAROがシャッターを切る瞬間に
感じ取っていたものを焼いてみせたいと、
この写真展のために寝食を忘れて没頭しました。
内藤正敏さんを通して、TAROの思いや感性に
触れることのできる写真展です。
ぜひ、お出かけくださいね。


「長崎 1957年」

-2004.1.9更新-
●敏子さんの小説『奇跡』が発売!

現在、岡本太郎記念館館長であり、
TAROの養女でもある敏子さんは、
秘書として、また、人生のパートナーとして
TAROを支え続けてきました。
これまでTAROの陰に隠れ、謎に包まれていた
敏子さんとTAROの、恋愛観や生き方を
この小説を通して知ることができます。
2003年1月から、雑誌「すばる」で集中連載され、
性愛の描写の鮮烈さと、
主人公の愛のありかたについて、評判を呼んだ話題作。
お近くの本屋さんか、
Amazon.co.jpにて、お求めください。


『奇跡』 集英社
岡本敏子(著)
1,500円(税別)
2003年11月26日(水)発売


-2004.1.9更新-

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