あのひとの「ほぼ日手帳」 009 ARTS&SCIENCE スタッフ 藤村さん 使ううち、書き方が育ってゆく。Hobonichi Plannerの自由なたのしさ。

ARTS&SCIENCEは、「Hobonichi Planner」のディレクションをしてくださった、ソニア パークさんがオーナーを務めるセレクトショップ。今年は全員で Hobonichi Planner を使われているそうです。ぜひスタッフの方にお使いの手帳のことを聞かせていただきたいな、と思っていたところ、「ほぼ日」とのやりとりの窓口をしてくださっている藤村さんに取材させてもらえることになりました。特に面白かったのが、使っていくにつれ、手帳の使い方がどんどん変化していたこと。はじめは予定だけ書いていたのが、日記、イラスト、スタンプを押す、紙を貼ってみる‥‥と、ページが進むにつれ、さまざまな使い方が増えていました。とてもたのしそうな手帳、ご紹介させてください。

ARTS&SCIENCE

今年はみんなで使っています。

ほぼ日 今年、ARTSSCIENCEでは、
みなさん Hobonichi Plannnerをお使いだと聞きました。
藤村 はい、今年は特に1年目ということもあり、
社員全員に1冊ずつ配って、みんなで使っています。
やはり実際に使うことで気づくことって多いので。
ほぼ日 みなさん、どんなふうに
使っていらっしゃいますか?
お仕事で? プライベートで?
藤村 みんなそれぞれ、自由に使っているようです。
私は仕事とプライベートの両方を書いていますが、
たとえばお店に立っているスタッフは
仕事中に書けないので
プライベートのことを書くのに使っていたり、
男性のスタッフだと
ほとんどメモ帳のような感じにしていたりとか。
ほぼ日 ソニアさんとみなさんとで、
そうやって使っている手帳の話を
することもありますか?
藤村 します、します。
「この部分はこう使えるね」とか
「こんなページがあったらいいかも」とか。
ほぼ日 では、そうやって話されたことが、
次の2014年版のHobonichi Plannerに
活かされたり‥‥?
藤村 はい、実際にそういうときに出てきた話をもとに
決まった2014年版の仕様もありますよ。
ほぼ日 この記事ではまだお伝えできないのですが、
2014版の手帳では
さまざまな改良がされていますよね。
藤村 ええ、そうなんです。
ぜひたのしみにしていただけたらと思います。
ほぼ日 はい、ぼくらも発表がたのしみです。
‥‥ではさっそく、今お使いの手帳を
見せていただいてもいいでしょうか。
藤村 はい、今日はどうぞよろしくお願いいたします。
ほぼ日 よろしくお願いいたします。

ペンとふせんの持ち歩きかた。

藤村 私が使っている手帳が、こちらです。
黒のHobonichi Plannerです。
ほぼ日 あ、そうやってペンを入れてらっしゃるんですか。
三つ折りの、ボタンがある側の革で
ぎゅっと固定するというか。
藤村 はい、ちょっと無理矢理ですが(笑)、
こんなふうに大抵、3本のペンを持ち歩いています。
ほぼ日 ちなみに3本ともボールペン‥‥ということは、
書き直したりはしない、ということですか?
藤村 いえ、こちらのペン、
こすると消えるインクのものなんです。
ほぼ日 なるほど。そうでしたか。
消えるインクのペン、便利ですよね。
藤村 そうなんです。
あと、この場所にふせんを貼っています。
ほぼ日 あ、後ろの見返しに。
藤村 ええ。開きやすくて、ちょうどいいんですよね。
ここが定位置になっています。

水色のペンでわけて使う。

ほぼ日 では、中身のほうを
見せていただけますでしょうか。
藤村 基本的には、こんな感じで使っています。
ほぼ日 水色の線で、ページを大きく2つに区切って
使われているんですね。
藤村 会社のスケジュールを書いて、
右側に自分のことを書いています。
私の仕事は、ソニアや担当スタッフに確認をとることがよくあるので、
ざっくりスケジュールをわかっておきたいんです。
ほぼ日 ふだん使っているペンは、
黒、青、緑の3色ですか?
藤村 はい。黒が「仕事関係」で、
青が「プライベートの予定」、
緑が「日記とそれ以外のこと」を書くのに使ってます。
また、具体的には
右上に「今日やること」のTO DOを書いて、
右下に、スケジュール。
あと、余白に日記を書いたり、
朝昼晩の食べたものをつけたり。
そんな感じで使用していることが多いですね。

使い方がどんどん変化してきた。

藤村 実は、最初、1日1ページの手帳を
どう使えばいいかわからなかったんです。
以前は他のブランドの週間タイプの手帳を使っていて、
予定だけをシンプルに書いていただけだったので。
ほぼ日 そうだったんですか。
藤村 たとえば‥‥昨年12月から使いはじめたのですが、
最初は、それまでの手帳と同じように、
予定だけしか書いてなかったんです。
ほぼ日 あ、ほんとですね。
このとき書かれているのは、ほぼ予定だけですね。
文字の色も、仕事の「黒」で。
藤村 ええ、仕事の予定だけでした。
でもすこしずつ、日記とかも増えていって。
ほぼ日 確かに、すこし後ろのページになると、
日記部分である「緑」のペンの分量が
ちょっとずつ混じってきていますね。
藤村 ただ、最初は文字だけで書いてたんですが、
だんだんそれが、つまらなくなってきたんです。
だから、少しずつイラストとかを入れるようになって。
「餃子作ったよ」とか「こんなものを見たよ」とか。
ほぼ日 たしかに。これは3月のページですが、
絵が入って徐々に
にぎやかになってきてますね。
藤村 まあ、ほとんど食べもののこと
ばかりなのですが‥‥(笑)。
ほぼ日 最初は仕事の予定ばかりだったのに(笑)。
藤村 仕事のことも書いているんですが、
それ以外のことをどんどん書くようになりました。
予定が少ない日には、その日に食べたものとか、
イベントのスタンプを捺してみたり。
ほぼ日 どんどんたのしそうな雰囲気に。
藤村 そして、5月あたりから
「貼る」という方法を覚えて、
貼りものが増えてきてるんです。
ほぼ日 さらに使い途が広がったんですね。
こちら、貼られているのは何のリストですか?
藤村 これは出張に持っていったお土産リストです。
出張中はなぐり書きで1日の行動を記録しておき、
帰ってきてから、書き直しました。
これが後々レポートを書くのに役立ちました。
あと、バレエのチケットを貼ったりとか。
ほぼ日 あ、いいですね。
そして、おいしそうなお料理の写真も。
藤村 あ、これ、「ほぼ日」さんの給食です(笑)。
先日伺ったときに、写真を撮らせてもらって。
ほぼ日 あ、たしかに(笑)。
なんだか見たことがあると思いました。
藤村 あと、このページは食べた干物を絵にしてます。
‥‥といった感じで、今は仕事の内容よりも
食べ物の記録ばかりが目立つのですが‥‥。
ほぼ日 いや、ほんと、面白いです。
ほんとにどんどん、使い方が広がってますよね。
藤村 「あ、こんな書き方もできるんだ」と、
使い方のバリエーションが増えると、
ますますたのしくなるんですよね。

年間インデックスには「飲んだお酒のメモ」を。

ほぼ日 1日ページ以外は、どんな使い方をされていますか?
藤村 「年間インデックス」には、
その日に飲んだお酒をつけています。
ほぼ日 わぁ、こちら見事な記録ですね。
面白いです。
藤村 1年に自分はどのくらいお酒を飲んでるのかを
知りたいなとふと思ってつけはじめてみたら、
習慣になりました。
ほぼ日 巻末のメモページは、どんなふうに使われてますか?
藤村 メモページには取材のときなどに、
よく聞かれる内容をまとめていますね。
何年にどのお店ができたか、とか。
ほぼ日 たしかに、まとめたものがここにあると便利ですね。
藤村 あと、メモページには、
スクラップページを作っています。
美味しかったご飯屋さんとか、撮影のポラとか、
もらった手紙とかを貼っておく場所というか。
ほぼ日 その使い方もいいですね。
そして最初に、予定だけを書かれていたときからは、
ものすごく使い方のバリエーションが
増えていらっしゃいますね。すごいです。
藤村 そうですね、いつのまにか。
たのしく使わせてもらっていたら、
こうなっていました。

すべての情報をまとめたい。

ほぼ日 これまで使われてみて、
Hobonichi Plannerの使い心地とか、
印象ってどうでしょう?
藤村 特に便利だなと思っているのは、
「すべてが1冊にまとまること」ですね。
私、今年の Hobonichi Planner で初めて
1日1ページタイプの手帳を使ったのですが、
打ち合わせのときに、メモなどをすべて
ここに書いておけるのが、こんなに便利なんだ、と思って(笑)。
どのノートに書いたかわからなくなったり、
メモをなくしたりする心配もないし。
今はここに、すべての情報をまとめたいな、
と思っているんです。
ほぼ日 手帳を読み返すことも、よくありますか?
藤村 ありますね。
特に、定期的におこなう仕事などで、
読み返すことが多いです。
たとえばカタログの撮影とかって、
その場の気づきや出たアイデアやを書き留めておくと、
次のときに役に立つんです。
「前回、小物が少なかったから、
 今回はちょっと増やしておきたいかな」とか。
ほぼ日 たしかに、書いておいて読み直すと、
思い出せますもんね。
藤村 ‥‥と、そんなところでしょうか。
ほぼ日 ありがとうございました。
いや、ほんとに、ものすごく面白かったです。
藤村 こちらこそ、ありがとうございました。
ただ、使い方としては、まだ模索中です。
ほぼ日 そうなんですか。
また、その後の変化も教えてください。
藤村 はい、そうですね、また。

お使いの手帳の1ページ1ページから
日々、たのしんで使っていらっしゃる様子が
伝わってくる、とてもすてきな手帳でした。
藤村さん、どうもありがとうございました!

2013-08-02-FRI