ほぼ日のジャムのお店

「おらがジャム・あんず(2017)」発売記念「おらがジャム・あんず」の おいしい食べ方、
おしえてください。

4. マスコットフーズのみなさん編

さいごは「カレーの恩返し」を共同開発している
マスコットフーズのみなさんに、
「おらがジャム・あんず」の
おいしい食べ方を聞いてみました。

たくさんのスパイスとともに来てくれたのは、
ほぼ日の窓口をしてくれている柿谷さんと、
味覚のプロフェッショナル・商品開発部の
近藤さん、濱頭(はまがしら)さん。

マスコットフーズのみなさんが教えてくれたのは、
「スパイスでちょっと味を変える」たのしみかた。
たくさんのスパイスを実際にみんなで組み合わせながら
「これおいしい」「さわやか!」などと
おらがジャムの可能性を探りました。

ちなみに開発部の大ベテランである近藤さんは、
いちばん好きなくだものが、あんずなのだとか。
「毎年、箱で買ってるんです。
あんずがないと夏はのりきれない(笑)。
生も好きですし、ジャムも好きです。
ただ、最近はコンポートのように作られている
ジャムも売ってますけど、そうじゃなくて、
『おらがジャム』みたいに干したあんずから
作られてるようなジャムが好きなんです」とのこと。
あんず好きの、プロフェッショナルのかたが考える、
おいしい組み合わせ。気になります。

そもそも、スパイスとジャムというのは、
どうあわせればいいんでしょう?

「じつは、気軽に使って大丈夫なんです。
パウダータイプなら、ただ混ぜればいいだけ。
パンにジャムを先に塗ったあとで
上からシナモンシュガーみたいに
ふりかけてもいいですよ」と濱頭さん。

そして、より本格的にたのしみたいなら、
ホールタイプ(粒)のスパイスが
香りが良くておすすめとのこと。
「すりばちで粗く擦(す)ったり、ジャムの中に沈めて
しばらく置いておいたりすると、香りが出てきます」
そのためこの日はすりばちでごりごり挽きながら、
ジャムと合わせてみました。

さて、たくさん試したなかで、みんなで食べくらべて、
人気だった組み合わせをご紹介します。

おらがジャム・あんず+コリアンダーシード

開発部のベテラン、近藤さんが
「今日のいちばんのお気に入り」と言っていたのは、
コリアンダーシードとの組み合わせ。
「個人的に、いちばん好きです。
すっきりさわやかで、あんずジャムの酸味が
際立つ感じがあるんです」とのこと。

また、「カレーの恩返し」の販売に
ずっと携わってくれている柿谷さんは、
「スパイスからカレーを作る人なら
コリアンダーはきっと家にあると思うんです。
そういう手頃さもいいですよね」とのコメント。
たしかに、家にあるスパイスの活用法として、
ジャムと合わせるのはとてもよさそうです。

おらがジャム・あんず+フェンネル

安定した味わいだったのが、
ほのかな甘みを感じさせる、フェンネル。
こちらもシード(種)をすりばちで擦って合わせました。
「コリアンダーとは逆で、ジャムの甘さが強調されますよね。
こってり甘系になるというか」
と、近藤さん。
「これはとても自然ですね」と柿谷さん。
こちらは、ほぼ日ジャムチーム・田中のお気に入り。

おらがジャム・あんず+カルダモン

そして、カルダモン。
『スパイスの女王』という呼び名のある、
華やかな香りのスパイスです。
「わたし、この組み合わせもけっこう好きです。
口の中に爽やかさが広がりますよね」
と、開発部の濱頭さん。
ほぼ日ジャムチームのシブヤも、
この組み合わせがいちばんのお気に入り。
ただし近藤さんいわく、
「でもいい香りなんだけど値段が高いから、
使ってもらえるかな‥‥(笑)」とのこと。
たしかに、この日ためしたスパイスのなかで、
いちばん高価なのがカルダモンでした。

おらがジャム・あんず+アニス

濱頭さんがいろいろと迷ったあとで
「いちばんのおすすめは、やっぱりこれにします」
と決めたのが、アニスとの組み合わせ。
「アニスって、とてもいい香りなんですが、
あまり使われていないんです。
だから、もっと使ってほしいんですよね」とのこと。
近藤さんによると、
「アニスはフルーティーで甘酸っぱい香りで、
あんずの香りに似ているから、相性はいいですよね。
焼き菓子とかリキュールに使われるのが有名ですけど、
じつは、他にもけっこう使えます。
フルーツを使ったものにはなんでも合いますし、
パンに練りこんでもいいし」とのこと。
ちなみにアニスは「持っていると甘い香りに誘われて、
向こうから恋がやってくる」なんて言い伝えもある
スパイスなのだそうです。

おらがジャム・あんず+ウーシャンフェン(五香粉)

意外なものながら、みんなで「これは合う!」と
言い合ったのが、中華料理に使われるミックススパイス、
ウーシャンフェン(五香粉)。
こちらは柿谷さんのお気に入り。
「後味がさっぱりして、思った以上に好みでした。
中にスターアニスやフェンネルも入っているし、
全体のバランスがちょうどいいなと思いました」
とのこと。
「ウーシャンフェンは、チャーハンや
肉料理など、何にでも使えて、
料理にちょっと入れるだけで味が変わります。
家にあると便利ですよ」と、近藤さん。

おらがジャム・あんず+クローブ

そしてこの日のダークホースが、
刺激的でスパイシーな芳香のある、クローブ。
今回は、ホールスパイス一粒をそのままジャムに入れ、
電子レンジで20秒あたためて香りをうつしました。
(パウダーだと濃く出すぎるので
クローブはこの方法がおすすめだそうです)
特徴のある「すごく好きな人がいそう」という味わいに。
近藤さんによると、
「クローブには、バニラと同じ成分が入っていて、
すごく華やかな香りが出るんです。
ただ、入れすぎると苦味が出るので
ほんの少量にするのがポイントです。
香りを薄めていけばいくほど、
フルーティな香りになります」とのこと。
なんだか、くせになる味わいでした。

クリームチーズ

また、「おらがジャム・あんず」と
相性の良い食べものということで、
みなさんがおしえてくれたのがクリームチーズ。
「サンドイッチにするときに、
ジャムとスパイスだけだとちょっと物足りないけど、
クリームチーズを一緒にはさむと
ぐっとバランスがよくなりなりますよ」
たしかに食べてみると、ばっちり。
サンドイッチを作るときに、ぜひお役立てください。

マスコットフーズのみなさん、ありがとうございました!

‥‥というわけで、なかしましほさん、山田英季さん、
マスコットフーズのみなさんに聞いた
あんずジャムのおいしい食べ方は、こちらでおしまい。
(みなさん、ほんとうにありがとうございました!)

さまざまな食べ方がたのしめる
本気めんどくさ仕込みの「おらがジャム・あんず」。
2017年のものも、しっかりおいしくできてます。
どうぞ、味わってみてくださいね。

(おしまい)