HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN + KIRISHIMA BATAKE   手かげんしない しょうがシロップ あなたの手づくりにだけは、かなわない。

桐島畑さんのこと。
「手かげんしないしょうがシロップ」と
「手かげんしないしょうがチップ」をほぼ日といっしょに
つくってくださるのは、
高知県、四万十川中流域にある農家「桐島畑」さんです。

「桐島畑」の、桐島正一さんと桐島美郷さんご夫婦。

「桐島畑」さんに、はじめてお会いしたのは、
2010年2月のことでした。
『しょうがのお勉強。』というコンテンツで、
「しょうがシロップづくりの現場」を
取材したときにお会いした、生産者さんのひとつです。

「桐島畑」さんは現在も、ご自身のブランドで、
ジンジャーシロップをつくり続けていらっしゃいます。
その工程などをレポートしていますので、
よろしければこちらからご覧ください。

このときのご縁から、
新しいしょうがシロップづくりのために、
「桐島畑」さんのちからをかりることになりました。

それから1年数ヶ月、
最初にお届けする「しょうがシロップ」ができる日に、
われわれは高知を訪れ、お話をうかがいました。
作業をしながら、主にお話しをしてくださったのは、
「桐島畑」の桐島美郷さんです。

ほぼ日 商品の名前が、
「手かげんしないしょうがシロップ」
に決まりましたが、
最初にその名前をきいたときは
どんなふうに思われましたでしょう?
美郷さん そうきたかーって感じでした(笑)。
どこに対しても、何に対しても、
これはもう、手かげんはできないんだ、と。
そういうイメージがわきました。
‥‥手かげんできない。
ぜったいに、手が抜けない。
ほぼ日 作業をしていただいて、
とくに手かげんしないポイントといいますか、
「ここがたいへん」
という部分があれば、
教えていただけますでしょうか。
美郷さん それはたぶん、
この、しょうがの皮むきでしょうね。

ほぼ日 ああ‥‥やっぱりここがいちばん‥‥。
美郷さん 実際にいま、皮をむいている人から
生の声をうかがってみましょう(笑)。
(美郷さん、皮をむいている方にインタビュー)
「どうですか? 糸井さん式のシロップは、
 私たちがいつもつくるシロップと比べて。
 皮をむくたいへんさは、かわらないですか?」
スタッフ 糸井さんのは、倍くらいたいへんです(笑)。

ほぼ日 いつもつくられているときの、倍‥‥。

しかも、最後の最後の段階で、
「しょうがをスライスする厚さを
 もっと薄くお願いします」
ということになって‥‥。

美郷さん 「厚さ1ミリでスライス」と変更になったとき、
これはほんとに、
手かげんしないなーって思いました(笑)。

ほぼ日 すみません、ありがとうございます。
時間も人手も、多くかかってしまいますよね。
畑のほうのお仕事もあるのに‥‥。
美郷さん いつもは「畑班」と「シロップ班」に
わかれて作業をしているんです。
でもきょうは、
「手かげんしないしょうがシロップ」の
最初の本番の日なので、
畑班もこちらに参加しています。

絶景の場所にある、ここが桐島畑。
ほぼ日 しょうがそのものについて、
すこし訊かせてください。
今回つかっている、
しょうがの種類はなんというのでしょう?
美郷さん 今回つかっているのは、「お多福生姜」と‥‥
正一さん 「お多福生姜」「大生姜」「小生姜」ですね。

ほぼ日 3種類。
すべて桐島畑さんがつくったしょうがですか。
正一さん うちで作ったしょうがと、
地元の農薬、化学肥料をつかっていない
農家仲間のところのものを
あわせて使用しています。
ほぼ日 なるほど。
桐島畑さんでは
いろいろな野菜をつくられてますが、
しょうがはどのくらいの割合なんでしょう?
正一さん 畑の面積でいうと、ぜんたいの6分の1。
去年は10分の1だったので、
年々増えていますね。
シロップのために
しょうがの畑を増やしている感じです。

ほぼ日 そうですか、シロップのために。

正一さんがしょうがをつくりはじめたのは、
いつ頃からですか?
正一さん 今年で7年目になります。
ほぼ日 それまでは他の作物を
つくられていたんですね。
正一さん ずっとしょうがをつくりたかったんです。
でも、保存方法が難しいんですよ。
「壺(つぼ)」がないと保存ができないので。
「壺」っていうのは、
しょうがを貯蔵しておく、
自然の冷蔵庫のようなものです。
その「壺」を借りることができたのが、
7年前だったんですよね。
だから最初の3年は「壺」を借りていました。
ただし、ここからだと遠いので、
自分の場所に「壺」をつくることにしたんです。
ほぼ日 以前、みせていただきましたよね。

以前、みせていただいたしょうがの「壺」
正一さん そうそう、おみせしましたよね。
あの「壺」のおかげで、1年を通して
しょうがを提供できるようになったんです。

中は、年間を通して約16度が保たれている洞窟でした
ほぼ日 では、すこしさかのぼって、
「桐島畑」さんがジンジャーシロップを
つくることなったきっかけを、
あらためてきかせていただけますか。
美郷さん ジンジャーシロップは、
ずっとつくってみたかったんです。
それで、実際につくってみたら、
最初のころにもう、
「これはいけるかも」という感触がありました。
はじめてつくったのは100本です。
夫婦ふたりでつくりました。

ほぼ日 まずは100本から。
美郷さん 知人のお店に卸したのと、
個人でほしい人たちにおわけするかたちで。
ほぼ日 きっと、すぐに売れたのでしょうね?
美郷さん そうですね。
それで「ある程度売れる」
という感触をつかめたので、
200本、300本と毎月つくるようになりました。
すこしずつ数をふやしながら、
なんだかんだで、4年ほど経ちましたね。

ほぼ日 そして今回、
わたしたちと知り合っていただいて、
糸井のシロップをお願いすることができました。
このご縁に感謝しています。
美郷さん こちらこそ、うれしいです。
今までやってきたことが、
こういう形でつながってくれたんだなと、
お話をいただいて大興奮でした(笑)。
ほぼ日 何度も試作を重ねていただいて、
ついに販売できるところまできましたが、
いかがでしょう?
お客さまに向けて、
ひとこといただけますでしょうか。
美郷さん そうですね‥‥。
糸井さんが20年間あたためていた、
「しょうが王」への第一歩として(笑)、
ジンジャーシロップをつくらせていただき、
ありがとうございました。
ほぼ日を読んでいるみなさんに
飲んでいただけることが本当にうれしいです。
お客さんにも一緒に、
シロップを楽しんでほしいなという気持ちです。
正一さん 農家として、
仲間たちが心をこめてつくったしょうがから、
心をこめてシロップをつくりました。
それが、みんなの心へ届くといいなと思います。

ほぼ日 美郷さん、正一さん
ありがとうございました!

さあ、それではスタッフのみなさん、
ぜひおひとりずつお写真を撮らせてください。
恥ずかしい?
ですよね、わかります!
でも、ここはひとつ、ぜひお願いします!
「こんなに元気なスタッフで
 手かげんせずにつくっています」
ということをみんなに伝えたいので。
さあ、お天気もいいので、外に出ましょう!
ほぼ日 では、まいりましょう。
こちらが、
高知県「桐島畑」、
しょうがシロップ・チームのみなさんです!
石川朱美さん
 美郷さんも一目置く、
 しょうがシロップづくりの、リーダー的存在。
 細かなレシピの調整から、作業上の様々な工夫まで
 どんどんアイディアを出し、
 率先して作業をすすめる頼もしい人です。

大串妙子さん
 愛称:グッシー。
 朱美さんとともに、リーダー的存在として
 ちゃきちゃきと現場を動かす頼もしい人。

宮脇寿子さん
 着実に、ていねいに、作業をしてくださる寿子さん。
 ちょっとシャイですけれど、
 作業が終わって別れ際に、
 車から手をふってくださる姿が、
 とってもかわいらしく、印象的でした。

八木京子さん
 とーってもシャイなかたなので、
 お顔出しはNGとなりました。
 でも、その場でササッと美郷さんが似顔絵を描いて、
 こんなにたのしい写真が撮れました。
 手かげんしない検品で、
 わたしたちを安心させてくださる存在の、京子さんです。

石川研二さん
 リーダー・石川朱美さんの旦那様。
 主に畑のほうで正一さんと野菜をつくったり、
 野菜を箱詰めするお仕事を担当されています。
 といいつつ、シロップの現場では、
 しょうがを山ほど洗浄したり皮をむいたり、
 もくもくと仕事をこなす頼れる存在です。

山脇佳子さん
 前職は大阪でWEBデザイナーをしていた佳子さん。
 最近、四万十に移住してきました。
 佳子さんのちからで、
 「桐島畑」さんのIT化がすすむかも?!

森田ユカリさん
 美郷さんのママ友。
 港町出身でハキハキした明るいユカリさん。
 現場のムードメーカーです。

桐島直也さん
 桐島正一さんの甥っ子さん。
 若きホープです。
 桐島畑のアイドル、耕平くんと大の仲良し。
 気は優しくて、力持ちなんですよー。

桐島美根穂さん
 桐島正一さんのお母さん。
 現場ではいつも静かに、やさしいまなざしで、
 もくもくと仕事をされています。
 取材に行った「ほぼ日」に、
 おいしいおいしい「酢そうめん」を作ってくださいました!

桐島美郷さん

桐島正一さん

そして‥‥。

桐島耕平くん
 美郷さんと正一さんの、息子さん。
 桐島畑のアイドルです。
 みんなとおそろいのユニフォームも新調!

それではみんなで記念撮影。
「桐島畑」のみなさん、
これからもよろしくお願いいたします!

2011-05-13- FRI


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