〈カレーの恩返し×みんなのカレー〉カレーの恩返し 
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土鍋で作る
シンプル炊き込みごはん   
   
<教えてくれた人> 「アコメヤトウキョウ」脇元さん・八木さん
 
ほぼ日のいろんな商品を扱ってくれている
銀座にある食のセレクトショップ、
アコメヤ トウキョウ。
「カレーの恩返し」も気に入ってくださって
長く販売してくれているので、
「アコメヤさん流の使い方、教えてください!」と
取材をさせてもらいました。
お店の1階にある人気のごはんやさん
「アコメヤ厨房」料理長の脇元さんが教えてくれたのは、
カレーの恩返しが主役のシンプルな炊き込みご飯。
ほっとする味ながら、ぐんぐん箸のすすむおいしさです。
ぜひ、作ってみてくださいね。
 

東京・銀座通りを一本入ったところに
「アコメヤトウキョウ」というお店があります。
勘のいい人は“アコメヤ”という響きから
ピンとくるかもしれません。
「お米」を中心とした、食のセレクトショップです。

「おいしいものや、食卓を豊かにするものを
取り扱うお米屋さん」がコンセプトのお店で、
1階では、厳選されたいろんな種類のお米と、
ごはんに合ういろんな食材を買うことができます。
2階では家のごはんをより楽しくする
調理道具や器などを購入できて、
「ほぼ日グッズ」のコーナーもこちらにあります。
たっぷりの品揃えで、迷うのもたのしく、
訪れるとついつい長居してしまう、そんなお店です。

さて、その「アコメヤトウキョウ」のなかで
このところ特に注目をあびているのが、
1階にある「アコメヤ厨房」というレストラン。
アコメヤで販売している食材を使ったメニューを
実際に味わうことができるごはんやさんです。
献立はさまざまですが、いちばん人気は
さまざまなおかずをちょっとずつ楽しめる「小鉢膳」。
なんと、ミシュランのガイドブックでも
紹介されているのだそうです。

さて、今日はその「アコメヤ厨房」で
料理長をつとめる脇元かな子さんに、
「カレーの恩返し」のアレンジメニューを
教えていただけることになりました。
脇元さん、よろしくおねがいします!

「アコメヤらしい使い方ってなんだろうと
いろいろ考えたのですが、
今日は、スタッフの皆にいちばん好評だった
土鍋を使った炊き込みごはんをご紹介します」
わぁ、土鍋の炊き込みごはん!
聞くだけでおいしそうです。

「カレーの恩返しが主役なので、材料はシンプルです。
豚バラ肉、まいたけ、ねぎ、薄口醤油、
みりん、出汁、あとお米ですね。
出汁はかつおと昆布でとった二番だしです。
お米は研いだあと、しっかり浸水させておきます」

「まずは豚肉を炒めます。
豚肉の種類は特にこだわらないのですが、
油をひかないので、
脂のあるお肉のほうが良いと思います。
今日はお店で使っている相模豚のバラ肉です」
肉に火が入ったら、舞茸を入れて軽く炒めます。

全体に油がまわってしんなりしたら、
カレーの恩返しを入れて、すぐに火を止め、
余熱ですこしだけ火を入れます。
ふわっといい香りが立ちのぼります。

そこに出汁、みりん、薄口しょうゆを入れて合わせ‥‥

そのまま、お米を入れておいた鍋に入れます。
そして、火にかけます。
「慣れないと難しそうに見えるかもしれませんが、
意外とかんたんにできますよ」

この日使った土鍋はアコメヤのオリジナルのもので
8分で沸騰するよう火にかけて、沸いたらとめる、
というタイプのもの。
「この鍋に限らずどんな鍋でも、
土鍋でごはんを炊くときに
失敗しないためのコツは、かならず1回、
しっかりと沸騰させることですね。
それをしないと、ちょっと生煮えのような
できあがりになっちゃうんです」
‥‥なるほど。

そして、沸騰したら、12分蒸らします。

「できました。開けますね?」
はい! おねがいします。

(パラパラとネギをふって)
うわーーーー! おいしそう!
これは、盛り上がります。

あたたかくてやさしい、いい香りがします。
「おこげもすこしできました」

「一人分は、こんな感じでしょうか。
カレーの恩返しが主役の炊き込みご飯です。
スパイスのおかげで、かんたんながら
本格的な味わいになりますよね。
ピンクペッパーのおかげで
ちょっとかわいい見た目になります。
あたたかいうちに、ぜひどうぞ」


  
では、いただきます‥‥わ、おいしい!
なんでしょう、スパイスも効いているのですが、
和風の、すごくほっとする味です。
まいたけも、おいしい。
カレーに入れるときとはぜんぜん違う印象で、
カレーの恩返しの新たな可能性を感じます。
「あぁ、よかったです。ほっとしました」

今日使用したお米は「つや姫」。
粒が大きめで、_粘り気も香りもバランスがよく、
いろんな料理に使いやすいお米なのだそうです。
もちろんカレーにも、おすすめだそうです。

ちなみに、アコメヤさんで販売しているお米で
バランスの良い「つや姫」以外のものを
カレーに選ぶとしたら、
さらっとしたものがよければ
「ななつぼし」や「さがびより」、
ややもっちりが好きなら
「にこまる」がおすすめだそうです。

最後に、スタッフの八木さんに、
アコメヤさんで販売しているカレーの中で
「カレーの恩返し」と相性のよさそうなものを
選んでいただきました。

「レトルトカレーはたくさん扱っているので、
せっかくなのでわたしも、いろいろ試してみたんです。
その中で、わたしは神戸のゲイロードという
インド料理屋さんのチキンカレーが、
いちばん合う気がしました。
やさしい辛さのスパイスカレーなんです。
もともとおいしいスパイスカレーを、
ますますスパイスたっぷりにたのしむ感じですね」

合わせて八木さんに、カレーに添えるものの
おすすめも聞いてみました。
「アコメヤで販売しているものだと、
いろんなお漬物やピクルスや、
中までおいしいスモーク卵なんてどうでしょうか。
ちなみに玉ねぎのお漬物は
今、アコメヤで爆発的ヒット中です」

こちらはカレーコーナー。
おいしそうなもの、いろいろありました。
ほぼ日乗組員の面々は、取材のために行ったはずが、
ついつい大量にお買い物をして帰りました。
アコメヤさんのお店、とてもたのしいので
よかったら出かけてみてくださいね。
(脇元さん、八木さん、ありがとうございました!)

 

 
 
アコメヤ厨房・脇元さんの
「カレーの恩返しの炊き込みごはん」
 
〈材料(4人分)〉
米‥‥1合
カレーの恩返し‥‥10g
出汁‥‥220cc
  薄口しょうゆ‥‥25cc
みりん‥‥25cc
豚ばら肉(こま切れでも)‥‥120g
  まいたけ‥‥50g
小口ねぎ‥‥少々
     
〈作り方〉    
1.
米は洗い、じゅうぶんに浸水させておく。

2.
フライパンで豚肉を炒め、完全に火が入ったら
小房に分けた舞茸を加えて、炒める。
火が入ってしんなりしたら、
カレーの恩返しを加えて
すぐに火を止め、余熱で火を入れる。
香りが出たら出汁、薄口しょうゆ、
みりんを入れる。──(A)

  3.
土鍋に米を入れ、表面を平らにし
(A)を入れる。
土鍋を火にかけ、ごはんを炊く。

4.
ごはんが炊けたら、小口ねぎをちらし、完成。

2015-03-13-FRI
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