初めてニンニクを食べたときの記憶がある。
子供の頃、ニンニクといえば
冬にストーブの上で焼くものだった。
皮ごとだったり、アルミホイルで包んだり。

「風邪予防」ということで子供にも解禁された、
そのニンニクとのファーストコンタクトを
なぜ覚えているかというと、
砂糖をつけて食わされたからだ。

今でもその甘いニンニクおえー、という味の記憶が
「洋間」と呼んでいた居間の風景と共にある。
洋間っていう言い方がいいよね。昭和だ昭和。
で、子供なりに拒否したのだろう。
その後ふつうに味噌や塩で食べるようになり、
好物となった。

そして自分で料理を作るようになって覚えたのが、
イタリアが先か中華が先か忘れたが、
薄切り、みじん切り、あるいはたたきつぶしたニンニクを、
一番最初に弱火で炒めるという手法。
香りのよさに感動し、プロっぽさにふるえた。
今でも料理の最初にこれをやるとき、
なんともいえない喜びがある。

【材料】
・イカ
・ニンニク
・唐辛子
・小ネギ
・コメ、ひえ、あわ、きび

ニンニク、唐辛子をオリーブオイルで炒めてとりだして、
イカつっこんで醤油と酒ちょっとで味つけ。

思い出を元にありがたくひとネタ書けたわけで、
親として「子供にトラウマを与える料理」は
作っておいてやるべきなのかもしれないなあ。
常識の範囲内で。

2009-10-08-THU
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