月刊コミックビームで『出前姫』という漫画を描いている。
お姫様が、シェフである父王が作った料理を
遠い異国に出前するというお話だ。
3月号カラー4ページ分の締め切り直前、
まさに出前のピザでもかじりながら原稿描け、
というところで、逃避めしの虫がうずいた。
「そういえばエビピラフって作ったことがないな」と
数日前に思い、冷凍エビとタマネギを
買っておいたのだった。
何も今作る必要はない。
でもうずいてしまったからには仕方がない。
担当編集者にすまないと思うこの気持ちこそが、
なによりのスパイスだ。

【材料】
・米
・エビ
・タマネギ
・ニンジン

エビの背わたをとり、酒と塩で下味。
殻と脚としっぽは酒でからいり後、水を入れて煮だし、
ザルでこした。
塩としょっつると胡椒で味つけ。
みじん切りの野菜とエビと、
といでザルにあげておいたコメを炒め、
炊飯土鍋に移し、殻のダシで炊き上げた。
乾燥バジルをふりかけてピラフ感を増す。

エビピラフが好きなのかというと、
何年かに一度食べる程度だから、そうでもないのだと思う。
圧倒的に「食いたい!」と思うことがないから、
作ってみようという気持ちも起きなかった。
いや、作ってよかった。
エビの味がコメにしみこんで、これはおいしい料理だ。
ただ、エビは加熱が過ぎて固くなってしまったので、
いっしょに炊きこまないほうがいいだろう。

最初の撮影のあとは鍋から直接食いながら、
無事に仕事を終えた。
今回のゲストは頭のオムレツが気になる青年でした。

2009-01-29-THU
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