結婚のため退職が決まり、在職最終日のこと。
小さい会社だったので、直属の上司でもあり、社長だった女性。
最後の日だというのに会えない‥‥。
支社、取引先の方などとは
十分挨拶することが出来たにもかかわらず。

当時、携帯電話などもなく、
挨拶もお礼も出来ずに私は退職するのか‥‥と
寂しい気持ちでいっぱいでした。

すると、終業間際、私宛に電話が。

「顔を見ちゃうと、
　あなたが退職するという現実を
　受け止めなきゃいけないから
　会わないわよ！」と。

その彼女の声が泣いていたのは
想像するには容易いものでした。

彼女以上に尊敬できる社長には
まだ出会えていません。

「自分ができてると思ったらあかん」です。

自分が自分に満足しそうになった時に
いつも頭の後ろから聞こえてきます。
辛い時期をたくさん乗り越えられたのは、
この言葉のおかげです。

入社二年目で目の前の業務に追われて過ごしていたころ、
人事への提出物をすっ飛ばしてしまい、
提出しなかったことがありました。

すると、人事部からかなり厳しいトーンでメールが届き、
メールの内容には人格否定と取れるコメントが。

それに対して当時の上司が
「若手を追い詰めるのはやめてください」
と返信。
いつか、そんな上司になりたいと、強く思ったのを覚えています。
思い出すたびに、あの時はありがとう、と思う一言です。

「やってみなくちゃ、わからない」

会社に入って一番初めに入った課の、課長の口癖でした。

いまでも、イヤな仕事、気の重い仕事のとき、
自分に言い聞かせています。

職場の先輩から
「頼っていいですよ」
「ひとりで抱え込む必要は全然ないので」
と言われたこと。

同じ課の中で、ひとりだけ違う仕事をしている私は、
他の人に何も頼むことができず、
ひとりで残って残業していました。
そんな私の姿を見て、先輩がかけてくれた言葉です。

あまりに嬉しくて、帰ってから少しだけ泣きました。

デパートで働いています。
わたしが、入社して3年くらいたった頃でしょうか。
毎日指示を受ける雑用に、
やる気を失いかけたことがありました。

そんなとき、別の部署の先輩と一緒に仕事をする機会があり、
何気なく愚痴ったわたしに、その先輩がおっしゃった言葉。

「この世には雑用はないの。
　雑用はね、雑にするからほんとに雑用になるの。
　誰かの役に立つことをしてる、と思えば
　それは、ちゃんとした仕事でしょ。」

がーんとしました。
それ以来、コピーでもなんでも、
「これを使う人がいる」「これは大事な仕事」ということを考えて
仕事をするようになりました。

デパートで働く中で一番大事な
「相手(お客様)の立場で考えて行動する」ということを
教えてくださった先輩に感謝しています。

育児休業をし、同期よりもスキルアップが遅れた、と
落ち込んでいた時、
女性の先輩が、
「1年遅れたと思ったら、1年長生きすればいいのよ」
と言ってくれました。

目先のことでなく、
人生トータルに考えるものなのだと教えられました。

「『意識を変えます』はできない。
　意識は、行動を変えなくては変わらない。」

新人時代、ケアレスミスをした際に言われました。
心に残り、思い出すことが多い言葉です。

20代の頃に勤めていた会社の社長に、
直々に言われた言葉です。

「失敗を恐れるな。
　オマエたちにとってとんでもないと思う失敗は
　実は大したことはない。
　会社というところは、
　社長が頭をさげれば大抵のことは丸く収まる。
　失敗したり困ったことがあったら
　すぐに上司や俺に言え。
　いつでも俺は頭を下げにいってやる。」

従業員規模500人程度の会社でしたが
これほど心強いと思う言葉はなかったです。

「本当に大事なのは、30代から」だと言われました。

20代で色々と見たり学んだりして、やりたい事を見つけ
30代で身体をすり減らして、
後の40代、50代を手にいれてゆくものだ、
と言われました。

頑張らないといけないかな、と
じんわり感じています。