いろんな仕事。

第5回 ついつい出てくる職業病。


※いろんな仕事、いろんな職業病が、
 とっても好評で、たくさんのメールをいただいてるので、
 ここ数日に届いたおたよりを、ホヤホヤのままま掲載!
 あなたのまわりの仕事ばなしも、
 postman@1101.com
 ぜひぜひ、こちらまで、お送りくださいね!





・バイオの研究者です。
 私にも職業病があります。
 それは、異常にていねいな洗いもの。
 使った試薬や洗剤などを、
 実験器具に残さないようにするため、
 うちの研究室の場合、
 1.洗剤で器具を洗う
 2.洗剤の泡が消えるまで、水道水でゆすぐ
 3.泡が消えたらさらに10回、水道水でゆすぐ
 4.蒸留水でさらにゆすいで、
   水道水中に含まれるよぶんなものを除く
 という手順でみんな洗いものをしているわけですが、
 年がら年中こんなことをしていると、
 通常の洗いものにもこの「お作法」が出てくる。
 ・・・茶わんを洗うにも、思わず
 10回数えながらゆすいじゃうわけですね。
 もちろんこんなことをしてると、
 いつまで経っても食器が片づかない・・・・。
 思わず手が蒸留水を探してたりします。
 (蝶々)



・こういうメール結構届いていると思うのですが、
 看護師(新人)のわたしは、
 他人の腕や、手の甲を見ると、
 「あっ、この血管採血しやすそう!」
 という目で見てしまいます。
 しかも、新人なだけに、
 「これ(この血管)は
  先輩に頼まないと駄目そう・・・・」
 とかも考えちゃいます。
 ただ、隣の席に座った男の人の手なのに。
 (24/ゆうこ)



・看護師をしています。
 なにせ注射室勤務なモノですから、
 夏は特に人の腕を見ては、
 血管をついつい捜している自分が怖い!
 でも本当は見るだけじゃなくて、
 ちょっと触ってその弾力なんか
 たしかめたいんだけど・・・。
 (s)



・私は学校図書館で司書をやっているので
 休日に書店巡りをしていると
 平積みの本の曲がり・乱れを
 直してしまうのはもちろんですが
 本を見ていると
 「中国物好きの○○センセが好きそうな本」
 「京極ファンの△△君ならこれくらい読むだろう」
 と利用者の顔と好みまで勝手に出てくるので困ります。
 夏休みになると「読書感想文」の宿題が出るので
 一年のうちで(たぶん)もっとも頭をひねる時期です。
 その時期が近づくと、偵察しながらいろいろな本を
 「ノンフィクション・感動お涙ちょうだい系・闘病物」
 「物語・自分探し系」「物語・スポコン系」
 「ノンフィクション・生きる希望が湧いてくる系」
 と勝手に分類してしまって、やっぱり困ります。
 (むじ)



・卒園アルバムに書いた将来なりたい職業は、
 きんぎょ屋さん。理由欄には
 「きんぎょがいっぱいすくえるから」
 と書いてありました。
 (えり)



・獣医師をしています。
 仕事中にひどく寒気がして熱を測りました。
 体温計が38.9度なのを見て
 「なんだ、平熱じゃん」
 と思って震えながら、仕事を続けました。
 犬・猫たちの平熱がだいたい38度代なのです。
 後から人に指摘されて
 どっと動けなくなったことがありました。
 (ちびちび)



・私は、ちょっと前まで
 消費生活センターの相談員をしていました。
 なので、いまだに怪しいと感じる
 営業や勧誘の電話がかかってくると、
 「会社名をもう一度言っていただけます?
  本社は?
  そこは営業所ですか?
  あなたは社員さん?
  何を見て私に電話なさったの?」と
 根掘り葉掘りの質問攻勢。
 多くの場合電話かけているのは
 パートの奥さんだったりするので、
 しどろもどろになりながら答え、
 最後に私が断ると、ほっとしたように
 そそくさと電話をきります。
 でも、時々電話じゃなくて自分が切れる人がいて、
 「うるせえ」なんて言われちゃったり、
 話の途中で電話を切られることもあります。
 これって、職業病なんでしょうか?
 (じぇみー)



・10年近く、ネクタイの販売をしてました。
 電車や会社で、
 「あっ、またあの人トラッドスーツに
  アルマーニのネクタイしてる」
 「ああ、あのネクタイは○○(ブランド名)の
  ×年のコレクションで、定価で〜円だったな」
 「あれは縫製が悪くて返品が多かった○○のだよな」
 「あのヨレ具合は結び方と言うよりも、
  (ネクタイの)芯地が粗悪なんだよな。実は安物」
 と見てしまいます。
 上司に仕事を頼まれているときでもつい
 目が行ってしまい、
 カオよりもネクタイばっかり見ちゃいますよ。
 特に、ジャガード織りのもので
 どこかに引っ掛けてしまって糸がピヨ〜ンと出てるのも、
 ああ、直してあげたいッッと思い、
 ついつい熱い視線を送ってしまいますわ。
 (なッ)



・大学生の時にバイトで
 検尿と検便の仕分けの仕事をしていたことがあります。
 三菱の子会社でのバイトした。
 検査を迅速に正確に行い
 クライアントに提出するというのがモットーだったので、
 たくさんのパートの人が毎日24時間フル活動をして
 一所懸命仕事してました。
 ある日とある大学から小学生の時に好きだった人の
 検尿が私の担当のところに流れてきました。
 うーん、とっても感慨深かったです。
 おもわず見入ってしまいました。
 そんなこんなでやめてしまいましたけど、
 今でも健康診断の話を聞くと
 何百とならんだ色とりどりの検尿を思い出します。
 (kaoru)



・歌いまつがいですが、
 先生がみんなに教えていた歌詞の途中に、
 「夢はでかくなけりゃつまらないだろう
  胸をたたいて冒険しよう♪」
 というのがあったのですが、先生は何を間違ったのか、
 「胸はーでかくなーけりゃー♪」
 と、大声で歌ったんです!
 先生は気づいていない様子でした。
 私たちはビックリして、
 隣の女の子と顔を見合わせて、小声で
 「えぇぇぇ!」って言ってました。
 胸はでかくなけりゃつまらない・・・の?
 (あい)



・私は飲食店に勤めてもう十数年になります。
 小さな店なのでいろんな仕事をさせて貰ってます。
 調理、配膳、サービス、会計、片付け、買出し
 時々は経理伝票の整理まで。大不景気の昨今、
 気になってしょうがないことが・・・
 自分が外食をすると
 まず始めに原価計算をしてしまうんです
 「この店、原価率ずいぶん高い(低い)んじゃ?」
 「大手は仕入れルートが
  確立されてるからきっと安いのね」
 「これは国産、これは外国産かな」
 などと食べ始める前に頭の中で一悶着。
 食べ始めてからは味付けや調理法を思い
 「この時期は高い生野菜がたくさん付いてるものを」
 と姑息なことを考えたり。
 珍しく主人におフランス料理に連れて行って貰っても
 そこから始めてしまって・・・
 なーんとなく楽しくないんです。
 ちなみに私は自分の作ったものを
 ワシワシと勢いよくひたすら食べてくれる
 お客様が好きなのに・・・
 (nami)



・学生時代のつらかったバイトのひとつが
 大手飲料メーカーでの深夜バイト。
 僕の担当はジュースを詰める前の缶の底チエック。
 ただただ底を見つめるだけのつらい仕事。
 ところが連日のように缶の底を見ていると
 だんだんその缶の底が動物の顔に見えてくるんです。
 コカ○ーラはパンダ。
 ファ○タオレンジはコアラ。
 グレープは犬・・・
 何百、何千という動物の顔顔顔・・・
 単純作業というものは、人を
 一種哲学的な領域に導いていくのかもしれません。
 寺の修行はというものはこんな感覚になるのかも。
 今考えると、底に写った動物の顔は
 単純作業に疲れ果てた、僕自身の顔だったんでしょうか。
 (matsu)



・「なりたかった職業」で思い出したのですが
 小学生の頃、先生から
 「大きくなってやりたい仕事とか夢を書きなさい」
 と言われ、周りは
 野球選手だとか宇宙飛行士だとか書いてました。
 ぼくは、
 「地平線まで並んでいるプッチンプリンを食べること」
 と書いて先生に怒られました。
 今でも素敵な夢だと思うんだけどなー。
 (k)



・わたしは、小学校の卒業文集、
 「なりたいもの」の欄に「金田一耕助」と書きました。
 どこからかふらりとやってきて、
 事件を解決したのに寂しそうな顔をみせ、
 飄々とした後ろ姿で帰っていく‥‥今でも憧れてます。
 (ひろ)



・5才ぐらいのとき、アメリカ人になりたかった。
 母親に言ったら、アメリカ人にはなれない、と言われ
 とてもガッカリした。
 西部劇が全盛のころで、カウボーイに憧れてたんだなぁ。
 (ムラマサヒロッ)



・私の「職業病」聞いてください。
 私は「ラブホ」雑誌を作ってました。
 たぶん、普通の生活?をしていたら
 そんなに入ることはないだろう、
 いろんなラブホテルのいろんな部屋を
 くまなく見せてもらい、
 そのホテル経営も裏側から見せてもらい、
 「ホテル〇〇の一番人気は202号室。
  大きめのバスルームはジャグジー付き。
  七色にライトアップされてムード満点」
 「ここのおすすめはなんと言ってもバックライト。
  その怪しい光で非日常的な二人の夜はふける・・・」
 などという紹介文を書いたり、
 撮影をしたりしていました。
 そこで、身についた職業病。
 なにせ本来「ラブホテル」というものは
 こっそり、ひっそり建ってたりするものなので
 (最近はきらびやかなのも増えましたが)
 まず、「建物」や「入り口」を発見するのが一苦労。
 でも度重なる取材の
 おかげで「なんとなく」わかるんです。
 「ラブホの気配」が・・・。
 でもまさか、彼氏(または好きな人)と
 ドライブしていて
 「こっちこっち」
 「ああ、あの角、曲がったら1軒あったわ。
  あそこは205号室がきれいよ」
 などと、言えるわけもありません・・・。
 (花)



・高校生のとき和菓子屋さんでバイトしていました。
 おいしい和菓子やさんだったのですが、
 なぜか出てくるおやつはいつも洋菓子でした。
 店主の次男がケーキ屋で働いているかららしい。
 高校の近くのお店だったので、先生が買いに来るときは
 さっと隠れていましたが、生活指導のおっそろしい先生が
 イチゴ大福をいつも買っているのを見て、
 あんまり怖くなくなりました。
 (いのっち)

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2003-02-14- FRI

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