名作をたくさんうみだした
あのまんが雑誌「マーガレット」「別冊マーガレット」が
創刊50周年を迎えたのだそうです。
「マーガレット」そして「別冊マーガレット」の
作品といえば‥‥

「おくさまは18歳」(本村三四子)
「アタックNo.1」(浦野千賀子)
「ベルサイユのばら」(池田理代子)
「つる姫じゃ~っ!」(土田よしこ)
「愛のアランフェス」(槇村さとる)
「SWAN ─白鳥─」(有吉京子)
「イタズラなKiss」(多田かおる)
「いつもポケットにショパン」(くらもちふさこ)
「イキにやろうぜイキによ」(聖千秋)
「ホットロード」(紡木たく)
「メイちゃんの執事」(宮城理子)
「ペルシャがすき!」(青沼貴子)
「君に届け」(椎名軽穂)
「ストロボ・エッジ」(咲坂伊緒)
「俺物語!!」(アルコ、河原和音)


「エースをねらえ!」
 ©山本鈴美香/集英社
 1973年連載開始



「伊賀野カバ丸」
©亜月裕



「アオハライド」
©咲坂伊緒/集英社



「花より男子」
©神尾葉子・リーフプロダクション/集英社


ああ、あれもこれも
「マーガレット」と「別冊マーガレット」です!
少女期、青春期を
ともにすごしてきたこれらの作品の主人公たち‥‥。
彼らが集結している展覧会が開かれています。
「わたしのマーガレット展
~マーガレット・別冊マーガレット
少女まんがの半世紀~」

です。

半世紀にわたる、
愛と夢とギャグとスポ根が一堂に。
行かずにいられません。
わたくしスガノと、コウノモモ
「ほぼ日」少女まんが大好きトリオは、さっそく
目をうるませつつ展覧会に行ってまいりました。



▲この王冠マークは
 マーガレットコミックスの背表紙についていますね。
 このマークだけで、ときめいてしまう!



少女まんがの表紙をめくるときというのは、
「これから、あの世界に連れていってもらえるんだ」
という胸の巨大な高鳴りがあります。
この展覧会の導入も、
主人公たちがこんなふうに迎えてくれて
体内の「ワーキャー」歓声が
フルチャージされるしくみになっています。

心を落ち着かせて‥‥。



▲「マーガレット」「別冊マーガレット」の
 創刊号が展示されています。



▲そしていきなり‥‥。



▲わたなべまさこ先生の「ガラスの城」の原画!!!


血が、煮・え・た・ぎ・る!!
まんがの原画というものを
私たちはあまり見ることがないのですが、
目の前にすると、
線が細かすぎて気が遠くなります。
しかも、あたりまえですが、
ウーーーーーーと心の中の闘犬が唸るほどに、
絵がうますぎて、凝視してしまいます。



▲美内すずえ先生のホラー漫画「魔女メディア」。
 「ガラスの仮面」以前の作品です。名作。



▲わたくしスガノは和田慎二先生の
 「超少女明日香」が大好きでした。
 子どもを産んだら明日香にしようと
 本当に思ってました。


そして、わたくしが
中高バレーボール部に入部する礎を築いた神様、
「アタックNo.1」(浦野千賀子)の鮎原こずえ先輩が
展示されている部屋に突入します。



▲「アタックNo.1」に息ができないほど興奮。



▲「エースをねらえ!」(山本鈴美香)
スポ根大好き。ここから動きたくない。



▲バレエ&スケートまんが好きのモモは、
 槇村さとる先生の
 「愛のアランフェス」でフリーズ。


しかし、ここで我らがコウノ
白目になりながら、
高らかにこう叫んだのです。

パンパンッ!!

「ちょっと、あなたたち!
 私たちはここに、
 LOVEを浴びに来たのではなくって?
 ホットロードも花より男子もメイちゃんも、
 まだ見てなくってよ!!」

ハッ。

「カン違い、思い込み、そして、どんでん返し!」

そうだった。

「白い髪と黒い髪の男子が登場したら、
 白い髪の男子が、たいていカマセ犬!」

そうだった。

「白い髪にシャシャシャシャと線が入っていれば
 それは金髪をあらわすの方式!」

そうだったそうだった。

「初対面でいがみ合ったり、
 長年のライバルだったり、
 アイスを持ってぶつかったりしたら、
 それは愛の合図!」

そうだったそうだったそうだった。

「ドカベンで金網の向こうにいる人は
 金網のもようが顔にかからないの方式!」

少女まんがじゃないけど、
しかもネタがスポーツに戻ってるけど、
そうだった。
まんがの世界は、広いのだった。
お蝶夫人化したコウノにしたがって、
展覧会を先にすすみます。



▲「にゃんころりん」(ところはつえ)の前で
 ふたたび固まりそうになったけど、
 白目コウノに手を引かれてLOVEスペースへ。



▲来ちゃった。
「ホットロード」(紡木たく)



▲うっとり。


紡木たく先生の展示で、
コウノスガノ
鼻がぐしぐしになってしまいました。
嫌だこんな顔で春山先輩の前に立つなんて。
「ホットロード」はほんとうに
革命的なまんがです。



▲ふたりとも、マジ泣きしています。


「希林館通り」の塩森恵子先生、
「ふたりの童話」の岩館真理子先生‥‥
恋愛まんがの深海にどっぷり沈んでまいります。



▲みんなの大好きな「メイちゃんの執事」(宮城理子)。



▲天井には名セリフのかずかず。
 名場面のコマが脳内に再現されます。



▲コウノは「イタズラなKiss」の
 多田かおる先生の大ファン。


このあたりに来ると、3人とも、言語野が
「やばい」の3文字のみに
支配されてまいりました。
そんなふうに恋愛ボルテージマックス、
倒れこむ直前のようになっていた私たちでしたが、
ある角を進み、振り向いたとたん、
最も若年であったモモ
雷に打たれたように動かなくなってしまいました。

バーン。それは‥‥。



▲「池田理代子の華麗なる世界」



▲「ベルサイユのばら」(池田理代子)


モモは、トランス状態に入りました。

「めめめめっめめめめっめめめ」

はいはい。モモちゃんどうした。

「これは名場面です、名場面!」



▲名場面。



▲池田理代子先生の世界に引きこまれます。
 人物の動きも、セリフも、コマ割りも、
 もう、すごすぎる!


頭が壮大なLOVEで
がぃんがぃんになっているのに、
私たちは、おろかにも
つづけて学園LOVEコーナーに足を踏み入れ、
「花より男子」(神尾葉子)に直面してしまいました。



▲道明寺とつくしちゃん。



ああああああ‥‥‥。



ああああああああ‥‥‥‥。



もうダメだーーーっ。バッターン。

この勢いのまま、
トドメに待っているショッピングコーナーに
ひづめを鳴らして猛進です。



▲買うっきゃない。



▲王冠にひれ伏してレジに並びます。



▲出口に待っていた特製プリクラマシーン。



▲肩で息して、もちろん撮りました‥‥。


そして、私たちは「ほぼ日」オフィスに戻り、
買ってきたおみやげを
翌日、頭を冷やしてから
みんなに披露しました。



▲3人でこんなに買ってしまったよ。



▲まんがのコマがフセンになっています。
 セリフ部分に字が書ける。



▲オスカルがかっこよすぎて、もう‥‥。



▲多田かおる先生のクリアファイル。
 これがあれば仕事中も胸キュンできます。


食いついたのは「ほぼ日」のスズキ
スズキは「ベルサイユのばら」ファンで、
学生時代、「ベルサイユのばら」の愛蔵版1冊のみを
バッグに入れ
通学中、何百回と読みふけったそうです。



▲「ベルサイユのばら」に多大な影響を受ける。



▲そのせいで、いまだ金髪なのかもしれないです。


それから “私は「ほぼ日」のスタッフの中でいちばん
「花より男子」ファンだと思う、絶対に!”
と、そんな狭い範囲で競ってどうする的な
発言をしていたアヤヤに、
「花より男子」のフセンをプレゼントしました。



▲この喜びよう。



▲コミックスのカバーが
 フセンの台紙デザインになっています。



アヤヤは言います。
「このシーンの
 つくしのセリフ、
 完璧に覚えてるよ!」

へぇ、すごいね。自信満々です。
さすが「花より男子」ファン。

「これはね、
 わたしは、雑草の、つくしだよ!
 という、名シーンです。
 あぁああ、思い出す」

たしかにそういうセリフ、あった気がする。



▲このセリフで決まり。


ところが、わたくしアヤヤ
展覧会で購入した
名言プリントクッキーに
まったく同じコマがあり、
その吹き出しにはこう書いてあったのです。

「あたしが
 あんたを幸せに
 してあげても
 いいよ!」



▲あやや、ぜんぜんちがうじゃん!



▲まんがの名言がプリントしてあります。


この、涙なくしてはかじれない名言クッキーを
3人で闘犬のように白目で唸って食べながら、
この展覧会の満喫を、
ほとほと実感したのでありました。
六本木で、10月19日まで開催しています。
少女まんがファンのみなさま、
よかったらぜひ、行ってみてください。


わたしのマーガレット展
~マーガレット・別冊マーガレット 少女まんがの半世紀~

2014年10月19日(日)まで
会場:六本木ヒルズ 森アーツセンターギャラリー
くわしくは公式ホームページをごらんください。
2014-10-02-THU