第6回 そしてこんな話
仲畑 あのさ、こないだすすめられて、
毛生え薬、つけてみたんだけどさ、
これがね、生えてきてるの、
すげーよ、おっどろいた!

糸井 へー、そんなに生えてきたの?
仲畑 糸井くんは、つけたことないやろ?
糸井 ないねー(笑)。
仲畑 必要なさそうやもんな。
あのね、毛生え薬については
まず、すごく基本的なことがあるんだよ。
糸井 なんですか。
仲畑 あのね、普通の毛生え薬って、生えないの。
糸井 あはははははは。
一同 (笑)
仲畑 ま、生えないし、効かないんだよ。
いろんな人から、ずいぶんもらったけど。
やれ、中国のなんとかだとかさ、
科学的なやつとかさ、高いやつとかさ、
とにかく生えないんだよ、毛生え薬って。
糸井 「毛生え薬」なのに(笑)。

仲畑 ところがね、よく知ってるマッサージ師がね、
「つくったんですよ」って言うんでね、
それをつくってもらって塗ったんだよ。
なんか、泥みたいなやつなんだけどね。
そしたら、生えてきたの。
糸井 どのくらいの期間で?
仲畑 2週間。
糸井 2週間で生えちゃう?
仲畑 うん。
糸井 生えすぎじゃない?
仲畑 剛毛になるかもしれん。
一同 (爆笑)
糸井 2週間で生えちゃまずいだろ。
仲畑 だーっと生えてきた。
ラスタメーンって感じ。

糸井 はははははははは。
ドカチャカ、ドカチャカ。
仲畑 いまに、おれじゃなくなるね。
糸井 ドレッドヘアーの仲畑くん(笑)。
「ほぼ日」にそのまま書くと、
毛生え薬の問い合わせが来そうだなー。
毛生え薬についての問い合わせには
いっさいお答えできませんと、
あえてここで言っておこう。
仲畑 そういえばね、この近くの公園に
ドレッドヘアのおっちゃんが
ひとり、住んでるのよ。
糸井 それは、自然にドレッドヘアに
なっちゃってる人のことね。
仲畑 そうそう、夏でもたくさん着てる人のこと。
でね、そこの公園にね、
おれがふらっと行ってベンチに座ると、
ほかにもたくさんベンチがあるのに、
そのおっちゃん、おれの隣に座るの。
糸井 好きなんだ(笑)
仲畑 おれ、好かれんの、ああいう人に。
糸井 ははははは。
仲畑 で、タバコくれるわけ。
「一番長いやつをどうぞ」って。



拾ったやつなんだけどね。
わざわざ、特別に、一番長いやつをくれる。
おれね、ああいう人に、ものすごい好かれるの。
糸井 なんでだろうね。
仲畑 不思議だね。
なんか、ピッとわかるみたいね。
糸井 何歳くらいの人?
仲畑 歳わかんないね、ああいう人はね。
糸井 ああ、わかんないね(笑)。
仲畑 こないだもね、クライアントのとこ行って、
話が終わってビルから出てきたら、
雨が降り出したわけ。
そんで、人がワーッと出入りしてるところで、
そういうおっちゃんがひとり、
フラフラッとおれのところにきてね、
「雨、降ってるから」って言うんだ。
「雨、降ってるから、
 気をつけたほうがいい」って。
糸井 ははははは。
仲畑 そういうおっさんに、ほんと、好かれるのよ。
そういう場面に居合わせると、
うちの若いモンが「またですね」って言うもの。
糸井 それは、あれだよね。
犬どうしがさ、散歩のときに、
どういうわけか、意識し合うことが
あるじゃない?
ふつうは無視するか、吠えるかなのに、
なぜか「ん? ん?」って
お互いに、においかぎ合う、みたいなさ。
そういうもんなんじゃないかな。
仲畑 ああ、そやろか。
それはともかく、ぼちぼち、
今日の用事を済ませようかね。
糸井 お、やっときたね(笑)。
仲畑 いや、たいしたことないんやけど、
今度、会社つくることになってね。
そのお知らせに。
糸井 なんだ、たいした用事があったんじゃない。
へー、そう。おもしろそう。

  (続きます)
2008-08-29-FRI