秋空の下のマーケット 「もみじ市」がやってきます

その1 乗組員スギエの熱意。

東京糸井重里事務所では、
「これ、おもしろーい!」というものや
「読んでおくといいよー」なことをみつけたら、
乗組員ぜんいんにメールでしらせて
お互いに情報を共有していく風習があります。

2009年11月のある日、乗組員スギエから
こんなメールが流れてきました。

件名:2日間で2万人、手紙社の北島さん

 「もみじ市」というイベントに、
 知人の作家さんが参加していることもあり
 ここ数年、足を運んでいました。
 行くたびに参加者の顔ぶれが華やかになり、
 動員数も増えていくなあと思っていたのですが、
 なんと2日間で2万人も動員したのだそうです。

 主催者は北島勲さんというかたで、
 「手紙社」というところで
 編集長をされているようです。

 知人の作家さんいわく、
 「もみじ市は、出店者もお客さんたちも
  みんながいいきもちで参加できていて、
  そういう雰囲気がほぼ日に似ている」のだとか。

 2万人を集客するってすごいことだと思います。
 いまいちばん気になる人として、
 北島勲さんという名前を共有させてください。

いつも物静かなスギちゃんにしては、熱い文面。
このメールに、乗組員の山下と山川が
「おもしろそう! コンテンツにしましょう!」
と反応しました。
反応した理由はずばり、「スギエの熱意」。
「スギちゃんがここまで言うんだから良いにきまってる」
という仲間への信頼です。

果たして、
調べるほどに、取材を重ねるほどに、
「もみじ市」の魅力がグイグイとわかってきました。
同時に、
たいせつに育まれてきたこのイベントを
ほんとうに大事にご紹介しなくては‥‥。
そんな責任感のようなものも高まってきました。

「もみじ市」を運営する「手紙社」さんは編集の会社です。
参加する作家さんたちの紹介については、
ご自身のHPで、ていねいな編集のもと、
それはそれはみごとに行われています。

ならば、「ほぼ日」にできることは何なのか‥‥?

「ちいさな窓口」になろうと思いました。

「ほぼ日」の読者の中には、
「もみじ市」を好きになりそうな人が多そう。
そういう人々に向けて開いた
ちいさな窓口になろう、と思いました。

長い前置きを失礼しました。
「手紙社」さんと出会ってから
いよいよ「もみじ市」が開催するまで、
われわれが触れたことを
できる限りそのままここに掲載してゆきます。
どうか、いい窓口になりますように‥‥。

まずは「手紙社」のみなさんが
「ほぼ日」に遊びに来てくださったときの様子をどうぞ。
糸井重里と「はじめまして」の場面です。


手紙社のみなさん
(右から北島さん、わたなべさん、セソコさん)
みなさんのプロフィールはこちら

スギエ 北島さんは、
糸井さんの高校の後輩なんですよ。
糸井 え? ‥‥そうですか。
おうまれは何年ですか。
北島 昭和42年です。
糸井 ぼくが23年うまれですから、
ずいぶん後輩になりますよね。
北島 はい。
糸井さんといえば、伝説の大先輩で。
糸井 あの‥‥お聞きになったその伝説は、
ぜんぶデタラメですから(笑)。
一同 (笑)

糸井 いやぁ、まいったなあ(笑)。
そうですか、なるほど、わかりました。
‥‥まいったな(笑)。
スギエ あの‥‥もみじ市のお話を(笑)。
糸井 はい、お願いします。
スギエ そんな北島さんが企画された「もみじ市」に、
わたしは数年前から
行かせてもらっているんですけど、
これがほんっとーに、毎回たのしいんです。
たのしいから、
行くたびに毎回お客さんが増えて、
もう、駅からずーっと人が並んでいる状態で。
あきらかに年々、
来る人の数が増えているんです。
それに合わせるように、
出店される作家さんも増えて、
わあ、こんなすてきなかたが「もみじ市」に!
っていう驚きも毎年ありました。

自分たち「ほぼ日」も
イベントをすることはよくあるので、
人を集めることのむずかしさは
身にしみてわかっているつもりなんです。
なので、
「なぜこんなにすてきな雰囲気で
 人を集めることができるんだろう?」
という疑問がずっとありました。

そう思っていたところに
ニュースで「もみじ市に2万人を超える人が」
っていうのを知ったんです。
2万人!
2万人って!
2万人を集めるっていうのは、
これ、尋常なことじゃない! と思いました。
それを主催している人は
いったいどんな人だろうと調べたら、
「手紙社」の北島さんにたどりついたわけです。
それで、本日はこうして、
北島さんといっしょに「もみじ市」を
企画しているみなさんに、
わざわざご足労いただきました。

糸井さんとのお話のなかで、
「人を集める」ということについて、
うかがえたらいいなと思っています。
どうか、よろしくお願いいたします。

糸井 ‥‥‥‥すごいね。
スギエ あ、すみません、
わたしがこんなにしゃべってしまって‥‥。
糸井 いやいや、いいんです、わかりました。
こちらこそよろしくお願いします。
‥‥いやあ、
ふだん物静かな人が急にしゃべりだす
すごみっていうのは説得力がちがうよね。
いやぁ、びっくりした(笑)。

スギエ ‥‥すみません。
糸井 スギちゃんがそこまで言うなら、
すばらしいイベントにきまってますよ。

きょうは、わざわざありがとうございます。
よろしくお願いします。
北島 よろしくお願いします。

(つづきます)

2010-09-29-WED
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