マクゴニガル姉妹がやってきた。

「ほぼ日刊イトイ新聞」を発行する
東京糸井重里事務所では、
週にいちど、全員でのミーティングを
おこなっています。
基本的には糸井重里がみんなに
そのとき考えていることを話す場ですが、
2015年11月のある日は、
アメリカからやってきたふたりの研究者のかたが、
講義をしてくださいました。

そのおふたりとは、ケリー・マクゴニガルさんと、
ジェイン・マクゴニガルさん。
一卵性双生児の双子で、顔立ちだけでなく、
全体の雰囲気もなんとなく似ています。
マクゴニガル姉妹、と呼ばれることもあります。
それぞれ研究分野は違いますが、
この日はいっしょに来てくれました。

今回、おふたりが講義をしてくださることになった
きっかけは、ご紹介をいただいたこと。
ほぼ日ではときどき、関わりのあるかたが、
「このかた、ほぼ日と合うかもしれませんよ」などと
すてきなかたをご紹介くださることがあります。
今回も、そのようなかたちでご縁をいただきました。
海外やビジネスといったテーマの
お話をいただくことの多い
CFOのシノダがご紹介を受けました。

ケリー・マクゴニガルさんは、
著作の『スタンフォードの自分を変える教室』が
世界的なベストセラーとなったかたです。
わたしも最初、本をきっかけに知りました。
また、ケリーさんは実際の授業もすばらしく、
感激して泣いてしまう学生すらいるとか。
そんな話を聞いたりもして、ずっと興味を持っていました。

そしたらあるとき、
ピーター・ティールさんと糸井さんの対談
お世話になった翻訳出版エージェンシーのかたが、
自分のFacebookで、
ケリーさんの写真をあげていたんです。
彼女はわたしの個人的な友人でもあるのですが、
ちょうどケリーさんとお仕事されているとのこと。
見てすぐに「本のかただ」と思いました。
ただ、その写真にはケリーさんのそばに、
もうひとり、よく似たかたが写っていたんです。
おふたりとも目を引く美人だし、気になって、
「こちらのかたは?」と聞いてみたんですね。
すると、ジェインさんという双子の妹さんで、
ゲームデザイナーであるとともに、
ゲームの研究者でもいらっしゃるとのこと。
さらに、おふたりの新刊が出版されるタイミングなので、
もうすぐ一緒に来日される予定とのこと。
来日時にはイベントもあるということで、
きっとおもしろいにちがいないと思って、
さっそく申し込みました。
そして、イベントに申し込んだことを
わたしの友人に伝えると、
「もしかして、滞在中にふたりがほぼ日に
お邪魔する、といったこともある?」
と聞かれたんです。
それが、今回の直接のきっかけです。

ケリーさんの本も、ジェインさんの本も、
みんながなんとなく持っている思い込みを、
クルッと変えてくれるお話なんですね。
「ほぼ日」のみんなも興味を持ちそうだと思いました。
また糸井さんにも話をしてみると
「おもしろそう」とのこと。
ただし、
「自分におふたりの研究について
 専門的な知識があるわけではないから、
 みんなといっしょに話を聞いてみたい」
という話になりました。
そういったことから、今回はおふたりに
特別講義をしていただくことになったんです。

シノダの話にも出てきている、
ケリーさんとジェインさんの主な著作が、
こちらの3冊です。

  • 『スタンフォードの自分を変える教室』ケリー・マクゴニガル 著
  • 『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』ケリー・マクゴニガル 著
  • 『スーパーベターになろう!』ジェイン・マクゴニガル 著
  • さて、当日。
    おふたりの登場で、いつもの大会議室が
    いっきに華やかになりました。
    (この日は、講演会のようなセッティングを
    してみました)

    まずはシノダが、おふたりのご紹介をします。

    シノダ
    ご紹介します。
    ケリー・マクゴニガルさんと、
    ジェイン・マクゴニガルさんです。
    一同
    (拍手)
    シノダ
    左にいらっしゃるのが、ジェインさん。
    ゲームデザイナーをされています。
    また、カリフォルニア大学のバークレー校で
    博士号をとっていらっしゃいます。
    研究テーマは
    「ゲームは遊ぶ人にどんな影響を与えるか」
    というもの。
    このたび日本で翻訳出版された
    『スーパーベターになろう!』という本も、
    その延長線上にある、おもしろい一冊です。

    右のケリーさんは、
    スタンフォード大学の心理学の先生です。
    授業がとても人気があって、
    さらに内容もすばらしいということで、
    学内の賞も取っていらっしゃいます。
    本もたくさん出されていて、
    『スタンフォードの自分を変える教室』は
    世界的なベストセラーになりました。
    日本でも60万部以上売れて、
    2013年のさまざまな書籍ランキングの
    トップになっています。
    本のテーマは「意志と行動の科学」。
    科学の理論や実験をもとに、
    「脳にはこんな癖があるから、
    こんなアプローチだと意志が続きやすいですよ」
    といった、目標達成に役立つヒントを
    たくさん知ることのできる本です。

      
    また、グリーンのものがケリーさんの新しい本で、
    テーマは「ストレスとの付き合い方」。
    ストレスについての新しい科学を紹介されています。
    読んでみると、ストレスに対して
    ちょっと違った目を持てるようになります。
    ケリーさんは今日は、こちらの本の内容について
    お話しくださるそうです。

    前半は、おふたりそれぞれに
    講義のようなかたちでお話しいただきます。
    後半は、糸井さんにも入っていただいて、
    3人でのトークをしていただきます。

    それではジェインさん、ケリーさん、
    どうぞよろしくおねがいいたします。
    一同
    (拍手)

    <つづきます>
    2016-03-29 TUE
    協力: 株式会社タトル・モリエイジェンシー