12月14日といえば、義士羊羹。

討入りですね。
忠臣蔵 赤穂浪士です。

時候の挨拶もそこそこに本題に入ってしまうくらい
心奪われたものでした、
子どもの頃。
というか、「討入りですね」が、
今でもこの時期、最もぐっとくる
時候の挨拶といっても過言ではないといいますか。。。

今の暦では一月末になりますが、
12月14日未明
(14日深夜から15日未明にかけての討入りとか)
播州 赤穂の浪人47名(46名とも)が
本所の吉良邸に討入り本懐を遂げた
史家のいうところの元禄赤穂事件。

わたしが最初にテレビで観たのは確か、
萬屋錦之助さんが大石内蔵助を演じた映画だったような。
なんで、小学校に上がる前くらいの子が
ぐっときたかわからないのですが、
袖先に山形模様、そろいの黒の羽織を着こみ、
雪のふりしきるなか、無言で吉良邸へと向かうシーンとか、
到着後、吉良邸内で大石が打ち鳴らした山鹿流陣太鼓に
討入り決行を察した隣邸の旗本 土屋逵直が吉良邸との
境に灯りを掲げて援護するシーンとか、
なんかゾクゾクしながら観入ってたんですよねぇ。

すみません、
なんのこっちゃ? って方もたくさんいらっしゃるかと。
でも、もしもまだだったら
機会があれば一度、観てみてくださいね、
忠臣蔵。
吉良さまは地元の民にとっては本当に良い殿様だったとか
(うちの祖父談、地元だったので)
装束も陣太鼓の逸話も舞台用に脚色されたものとか
(思い起こせば幼い頃からまんまといい視聴者、
 というか客でした)
史実と創作は分けなきゃいけない面はありましょうが、
物語としては、とても良く出来ていて
もしかしたら琴線に触れる‥‥可能性も。

11月の歌舞伎座で
吉右衛門さんの通し狂言 仮名手本忠臣蔵を観劇した際、
見つけました。
義士羊羹、
四十七士、つまり四十七本あります!
壮観といえば、壮観。
でもお値段も一万円強とツワモノで‥‥
観る前に見つけ、迷った挙句、
観た後に「えいっ!」と買いました。
この部屋のこれまででは
最も高価な菓子に属するかと思いますが、
赤穂浪士ですからねぇ。

もちろん、バラ売りもしてました。
外国の方にも絵柄は喜ばれるでしょうね。
さっきみたいに、あんまり熱くるしく話すと驚かれる
というより、引かれるでしょうけど。。。

義士は置いといても
熱いお茶と羊羹は、断然おいしい冬の入り口。
江戸の頃にはどこからでも見えたという富士山が
もうてっぺんから、すっかり白くなってます。
忙しくなる師走のはじまり、
どうか風邪などには、お気をつけて。
良い討入りの日を。

 

                     わたなべ まり

 

御菓子司 新正堂

 

 

2013-12-06-FRI