いつもくちびるに、季節の風とラブソングを。
こんにちは、恋歌くちずさみ委員会です。

あまずっぱい企画は、とっても好評!
たーくさんの、おたよりがとどいています。
みなさんの、
たいせつなたいせつな思い出の「恋歌」、
どんどん紹介していきますね。
なのでどしどし、おたより(メール)くださーい!

初恋にやぶれて、しょんぼりしている私に、
彼女がうたってくれたうたです。
(投稿者・コックさん)

『YES MY LOVE』
 歌/矢沢永吉

 1982年(昭和57年)

My恋歌ポイント

 かすり傷しか 置いてゆけない
 めぐり逢いでも I can't stop…

小1のときからの幼なじみがいます。

私と彼女は見た目も性格も正反対。
彼女はスポーツ万能で活発で頭もよくて、
一方の私は、色白でおとなしく目立たない存在でした。

私たちは、なぜだか波長が合って、仲良しでした。

彼女のまわりには、いつも誰かがいました。
中学では、男女共学にもかかわらず、
バレンタインには
かばんに入りきらないほどのチョコが集まっていました。

いつも誰かがそばにいる彼女と、
それを遠くからみている私。
ふたりの距離は、だんだん離れていきました。

ただ、
彼女は、私が困っていると、
かならずそばにきて、
はげましたり、なぐさめたり、力になってくれました。

何が知らせるのか、
偶然なのか...それは今でも謎だけど。

高校を卒業して、大学に進学し、
社会人になって、お互い 結婚し、出産したあとも、
ずっと変わらず、そうでした。

永ちゃんの 「YES MY LOVE」は、
初恋にやぶれて、しょんぼりしている私に、
彼女がうたってくれたうたです。

彼女のおかげで、
私は、ひとりでは見ることのできなかった景色を、
たくさん見ることができました。

自分たちの年齢とほぼ同じくらい
付き合った年数になるけれど、
死ぬまで、
このながい糸はつながっているんだろうなぁ
と、思います。

遅すぎる登場と言えるでしょう。
永ちゃんの、恋歌です。

ぼく自身は矢沢永吉さんを
熱心に聴いていた若者ではありませんでしたが、
この曲はとても印象的。
コカ・コーラのCMソングで、
テレビから流れていたのもよく覚えています。
CMでは歌詞が、
♪YES COKE YES
ってなるんですよねー。

さて、投稿。
かけがえのないともだちのお話。
すばらしいです。
自分ひとりでは見ることができない景色を
見せてくれるともだち‥‥。
ほんとうに、すてきですね。

恋の話だけじゃなく、
友情の話でも、胸はきゅんとなるものだと、
(コックさん)の投稿で思いました。

活発な女の子と、
物静かな女の子の、
友情のものがたり。
いつもの「恋歌」だったら
大どんでん返し! を期待するところだけど、
このエピソードには、もっと、
なんていうんだろ、
「大河」なものを感じます。
じわーん。そうか友情は大河なのか。

ふたりの間にしかわからないこと、
他人には理解しようのないつながり。
なんでお前ら仲いいの?
って訊かれても答えようのない、
そんな関係。
もう、友情だとか、愛情だとか、
名前のつけようもないこと。
そういうものが、宝物ですよね。

すてきだなぁ。

友情ってふしぎで、
似ているタイプが近づくとは
限らないんですよね。

きっと彼女のほうも
投稿くださった(コックさん)のおかげで
たくさんのものをもらっただろうし
たくさんのものを見たことでしょう。

自分に置き換えて考えても、
ともだちというのは
いつも何かをくれるばかりです。
助けてくれたし、はげましてくれたし
何も言わずつきあってくれたし。
こちらから何かをできたことなんて
思いつかない。
これからもずっとそうだろうな、と思います。

もしかして、お互いにそう思い合える人が
長いともだちになっていくのかなぁ。

そして、そのともだちが
歌ってくれた歌が
永ちゃんというのも、いい。

失恋してしょんぼりしている
友人をはげますために、
CDを送ったりするのではなく、
「歌ってくれた」というのが
なんだか、すごくいいなあと思いました。

そして、そういうこと、
いまの時代には
もうできない気もする。

ぼくらの時代も
ポピュラーなことではなかったけど、
状況によって、
十分にあり得たんですよね。

しかも、選曲が永ちゃんのこの曲。
友だち、おっとこまえですねぇ。

恋愛よりも友情がテーマのこのメール、
しみじみと読ませていただきました。
ありがとうございます。

みなさまの思い出も
歌を添えて、
どうぞお気軽にメールしてくださいね。
それでは。

2011-10-08-SAT

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