ご用心!食べられないんです!
ナメニセムクエタケ食不適

毎年、9月上旬〜中旬の日曜日に、
ぼくが入り浸っている阿寒ネイチャーセンターが、
「きのこ・粘菌をとことん楽しもう!」
という、昼食付きの観察会を開催しています。
(今年2023年の開催日は9月3日)

参加者が野に散り散りになり、
目につく限り片っ端からきのこを採集し、
最終的にブルーシートの上にそれらを集めて、
地元の「きのこ名人」が種の同定や食毒判定をする、
という「旧来の観察会」はもちろん行っておりません。

きのこや粘菌に興味があるなら、
きのこや粘菌が生きている場所に出向き、
周りの環境も含めてじっくり観察・撮影しよう、
というのが基本的な運営精神です。

今年の観察地は、オンネトー(湖)。
雨不足できのこの発生は厳しかったのですが、
それでも、きのこ粘菌を愛でる人たちが集まれば、
けっこういろいろな種が見つかるもので、
特に、目のいい小学生が大活躍してくれました。

きのこはきのことして、森の美しさも超一級なので、
参加者の方々も目の保養になったのではないかと。

たくさん見つかったきのこの中で、
ぼくの心がいちばんときめいたのは、
ナメニセムクエタケ。
もう、そのつんつんしたアタマがたまりません。

ナメニセムクエタケは、秋に、
針葉樹林地の地面から発生。

傘は経1.5〜3cmで赤褐色、
円錐形で中央が著しく突出、
つまり、とんがっています。

傘裏のヒダは間隔が狭くぎっしり。
淡黄色から、のちに肉桂色に変わっていきます。

柄は長さ6〜10cmで下方が細く、
地中部分には根っこのような毛が伸びています。

食不適。

すんごく硬いんですよ。
触っただけでも、あまりおいしくなさそう。

今回の観察会に参加した小学生たちは、
ナメニセムクエタケという名前を覚えるのに、
ちょっとだけ苦労してました(笑)。

漢字で書くと、滑贋尨柄茸。 滑らか、ニセ、尨(毛深い)柄のきのこ。 大人でも意味が取りづらい……。 なかなか名前が覚えられないきのこのひとつかと。

さて。
この日の昼食のメニューは、
阿寒ネイチャーセンターの安井岳の手作り。
チーフガイドからシェフにジョブチェンジ!

阿寒産アミガサタケたっぷりのクリームパスタ
(ひとりあたり6〜8本入り)
ぼくが朝採りしたタモギタケのバターソテー
野菜たっぷりオニオンスープ
ロースト鹿肉ブルーベリーソースがけ
ふかしじゃがいも
フランスパン
コーヒー

でした。
うまかった〜。

阿寒ネイチャーセンターの宣伝のようですが、
機会があれば、ぜひ、遊びに来てください。
きのこ粘菌好き同士で楽しい時間を共有できますし、
きっと、阿寒の自然をとことん楽しめるはずです。

このコンテンツでは、
				きのこの食毒に触れてますが、
				実際に食べられるかどうかを判断する場合には、
				必ず専門家にご相談ください。