episode8. ワトソンとシャーロックのボーイズラブ?
ほぼ日
今日はアメリカ発のドラマの話が多いですが、
アメリカ以外の国で作られた
海外ドラマというのもあるんでしょうか。
杉本
原作が北欧のテレビドラマであるとか、
それこそイスラエル発とか、ありますね。
アメリカ以外のドラマって、
特にストーリーがおもしろい印象があります。
原園
イスラエルは良いドラマが多いと言われてますね。
『プリズナーズ・オブ・ウォー』って見ました?
杉本
あぁ! 実はあれはまだなんです。
気になってはいるんですけど。
原園
おもしろいですよ。
これ、さきほど登場した『ホームランド』
原作となった作品なんです。
プリズナーズ・オブ・ウォー(2009-2012、全2シーズン)

『ホームランド』のベースとなったイスラエル映画。
17年前、テロリストの幹部を捕える極秘任務のため、
ある増援部隊がレバノンの奥地へと派遣された。
しかし、任務は失敗。
部隊救出中に3人の兵士が置き去りにされ、捕虜となった。
長年にわたって水面下での交渉を続けた結果、
「囚人の解放」という交換条件のもと、
2人は生きたまま、1人は棺に入れられて、
故郷に帰ることになった。
杉本
あと、北欧の作品であれば
デンマークとスウェーデンの合作映画の
『ブリッジ』というドラマが最高です。
2つの国の国境にかかる橋を舞台にした
犯罪捜査ドラマなんですけど。
原園
あれ、おもしろいよね。
あまりにおもしろいから、ということで
アメリカでリメイクも作られたんです。
リメイクだと国境が
アメリカとメキシコに変わっているんです。
ブリッジ〈オリジナル〉(2011-2013、シーズン2が最新)

スウェーデンとデンマークをつなぐ国境の橋で
一体の女性の遺体が発見された。
遺体は国境ラインをまたぐように置かれていたため、
2カ国の警察が合同捜査することになったが、
上半身と下半身が違う人物のものだと判明する。
デンマークのベテラン刑事マーティンは、
スウェーデンの女刑事サーガとコンビを組むが、
サーガは一風変わった性格の持ち主だった。
やがて「真実のテロリスト」と名乗る人物が
犯行声明を発表。
「社会が抱える5つの問題点を提起するために」と
つぎつぎ新たな犯行を起こしはじめる。
ザ・ブリッジ─今日に潜む闇〈US版リメイク〉
(2013-2014、全2シーズン)

アメリカとメキシコの国境の橋で停電が起き、
数分後に橋の国境ラインで女性の遺体が派遣される。
アメリカ側の捜査官ソニアと
メキシコ側の捜査官マルコが現場に出動し、
被害者がアメリカの政治家だったため、
一度はソニアが事件を引き受けたが、
その後、遺体の下半身がメキシコ人女性のものだとわかり、
ふたりはこの不可解な事件を合同で捜査することになる。
猟奇的な犯行を繰り返しながら、
麻薬カルテルや移民問題、人種差別など現代社会の闇を、
不可解なメッセージで残していく殺人鬼に
ふたりは翻弄されつつ、事件の真相に迫ってゆく。
ほぼ日
ヒット作品のリメイク、というのも
けっこうあるんですか?
杉本
わりとありますね。
ほかに、デンマークの『キリング』とかも
アメリカ版が作られてますね。
まあ、これはオリジナル版を
さきほどの『ブリッジ』の製作陣が
作っているというドラマですけど。
キリング(2007-2012、全3シーズン)

デンマークでは史上最高の視聴率を獲得し、
ヨーロッパやアメリカにおける
「北欧ドラマブーム」の火付け役となった
ミステリードラマ。
ひとつの殺人事件を解決するまでの捜査過程
20日間を、1日ずつ20話で描いた作品で、
話が進むにつれ新容疑者が次々と浮上していく。
また、犯人を追う刑事たちの警察内部での関係や、
被害者の家族たちの葛藤、
事件により大きな影響を受ける政治家など、
さまざまなサイドストーリーが語られる。

また、2011年からアメリカのAMCがリメイク版の
『THE KILLING─闇に眠る美少女』を製作した。
こちらは全4シーズン。
ほぼ日
同じ英語圏のイギリスの海外ドラマは
どうなんでしょう?
杉本
やっぱりアメリカとはちょっと違いますね。
エンターテインメント、というのとは違うかな。
ジョージ
文芸もの、みたいな?
杉本
文芸っぽい作品はやっぱりありますね。
あと、予算規模が違います。
ベネディクト・カンバーバッチがポーンと出て
『シャーロック』という作品が
ものすごく話題になりましたけど、
基本的に、イギリス発のドラマの超ヒットって、
そんなにないんですよ。
SHERLOCK/シャーロック(2010-現在。シーズン3が最新)

アーサー・コナン・ドイルの小説
『シャーロックホームズ』シリーズをアレンジした
イギリスBBC製作のテレビドラマ。
舞台を21世紀のイギリスに置き換えて、
自称「コンサルタント探偵」である
シャーロック(ベネディクト・カンバーバッチ)が
相棒かつ同居人のワトソン元軍医とともに
インターネットやスマートフォンを駆使して
難事件を解決していく様子を描く。
各エピソードはドイルの原作を下敷きに、
いくつもの話を合わせて作られている。
ほかの海外ドラマと比べて1話が60~90分で、
一度に長くじっくり見るスタイルなのも特徴。
原園
たしかに、イギリス発のものは
小ヒットの作品が多い印象かもしれないです。
杉本
ぼくはイギリスにけっこう長く住んでたんですが
イギリスって、いい役者はいっぱいいるんですが、
ぜんぜん活躍させられてないんです。
だから、アメリカで人気の出た人を
逆輸入するみたいなことになってます。
アンソニー・ホプキンスとか、
ゲイリー・オールドマンとか。
原園
舞台役者を引っ張っていって、国籍変えて。
杉本
ええ、そういうのばっかり。
だから『シャーロック』の主人公の
ベネディクト・カンバーバッチは
ほんとうにイギリスから出てきたという意味で
かなり久しぶりの存在なんですね。
ほぼ日
じゃあ『シャーロック』って、
すごいんですね。
杉本
はい。あれはすごい作品だと思います。
ただぼく自身は、実はそんなにあのドラマが
自分の好みとは合わなくて‥‥。
一同
(笑)
杉山
『シャーロック』は、コアな女性ファンが
すごく多いというタイプの作品なんですよね。
ほぼ日
ほぼ日のなかでも、わりと女の人が
見ているという印象があります。
杉本
ボーイズラブ作品じゃないんですけど、
ワトソンとシャーロックの関係性が
ちょっとアヤシく描かれていて、
女性を中心にすごい人気なんです。
そして‥‥すごく売れるんです。
一同
(笑)
杉本
普通は海外ドラマのDVDって、
あまり多くの数は売れないものなんですね。
日本語版って吹き替えとかも入れるから、
あまり安くもできないし。
‥‥なのに、
『シャーロック』は売れるんです。
データではいちおう、20代から40代の
女性が買ってるというのが出てるんですけど。
原園
このあいだ、4万円くらいの
コンプリートボックスが出てたのを見ました。
あれ、高いけど、おそらく
売れる見込みがあるということですよね。
杉本
だと思います。
ほぼ日
すごい、アイドルのDVDっぽい感じですね。
杉本
おそらくほんとうに、そういうかたちで
ウケている気がするんですよ。
『シャーロック』は売れる、というのは
もう常識みたいになってますね。
ジョージ
そっかぁ。
杉本
あと「戦争ものは売れる」というルールが
一応ありますね。
『バンド・オブ・ブラザーズ』とか、
『パシフィック』とか。
バンド・オブ・ブラザーズ(2001、全10話)

スティーブン・スピルバーグとトムハンクスが
ともに製作総指揮を務めた戦争ドラマ。
1944年4月のノルマンディー上陸作戦から
1945年5月のドイツ降伏までの、
ヨーロッパ前線で戦った空挺隊のドラマを描く。
徹底して事実にもど突いた物語づくりがなされ、
登場人物はすべて実在する人物名で描かれた。
また、オープニングとエンディングには、
役者が演じていた実在の人物へのインタビューもある。
さらに、実在の人物による演出もおこなわれている。
ザ・パシフィック(2010、全10話)

「バンド・オブ・ブラザーズ」の製作メンバーが
「太平洋戦争についても作らなければと思った」と、
米海兵隊員たちと日本軍の死闘を描いた戦争ドラマ。
「兵士の眼から見た事実」に基づいた作品で、
太平洋戦争の最前線で戦った兵士ふたりの伝記をもとに
兵士たちの実体験を徹底的にリサーチして作られた。
1942年のガダルカナル島から
1945年の沖縄本島決戦までの戦いと、
本国帰還後の兵士たちの苦悩の日々を描く。
ほぼ日
そっか、戦争ものって売れるんですね。
杉本
そうなんです。
ただ、そういった作品は売れるんですけど、
海外ドラマ全体で考えると
DVDパッケージというのは、なかなか厳しいですよね。
日本語版って、結局、字幕も吹き替えも入れるし、
数も多くないからすごく高くなるんです。
そしてアマゾンのレビューなどで
「アメリカで買うと3000円なのに
 どうして日本で9000円なんだ」
みたいに書かれちゃう。
ほぼ日
でも、字幕や吹き替えがなくて
買うかって言われると‥‥難しいですね。
杉本
そう、悩みどころなんです。
(つづきます。)
うれしいことに、連載開始とともに、
たくさんのかたによるおすすめ海外ドラマ情報が
ぞくぞくとメールで届いています。
そこで、突然ながらみなさんからのメールを
一部ご紹介させていただくことにしました。
担当は「ほぼ日」の海外ドラマファンの
モギ&田中です。
ケーブルテレビに加入して
海外ドラマにハマりました!
毎回すごいなぁと思うのは、
親子の役の時って、
本当に親子かもしれないってくらいに
似ている役者さんを連れてくるんですよね。
それと、40、50歳でも女性はちゃんと
恋愛するんですよ! 
日本のドラマだとお母さんが恋をするのは
凄く特殊な取り上げ方になるのに、ごく自然に。
フランスの女性刑事が主人公のシリーズでは、
彼氏が出来たからといって
セクシーなランジェリーを
通販で買うとか自然に出てくるんですよね。
もう30歳くらいの娘がいても。
続けていろんな国製作の
年配の女性刑事のドラマを観ていましたが、
アメリカの女性刑事は
ジムで鍛えてそうな筋肉質だし、
イギリスの女性刑事は頭良さそうだけど
ちょっと服装がダサ目で、
フランスの女性刑事は色っぽい。
お国柄でしょうか?
(ぽち四十路)
なるほど~~。
このかたのドラマの見方も、いいですよね。
「海外ドラマ、
 こんなふうにもたのしめますよ!」
というすばらしい例のひとつかと。
でもたしかに、日本のドラマだと
40、50代の恋愛は
不倫みたいな設定になることが多いですね。
はぁー、おもしろいです。
私は海外ドラマではコメディが好きです。
30分くらいで気楽に見れるのが良いので。
『フレンズ』とか『フルハウス』などの
少し昔のものから、
『ビッグバン・セオリー』や
『モダン・ファミリー』なんかも好きです。
今はhuluでも配信している
『コミ・カレ!』にハマってます。
コメディは日本では人気が無いのでしょうか?
あまり放送されてないのが残念です。
(Mai)
今回の座談会ではあまり登場していませんが、
コメディの世界もおもしろそうですよね。
背景に笑い声が聞こえるような
「シットコム」(シチュエーションコメディ)は
好き嫌いは分かれそうですが、
ハマるとかなりたのしめそうです。
1本が短めだから、
さっと気分転換に見るのにいいかも?
そういえば、座談会で登場している
ソニー・ピクチャーズの杉本さんが
「シットコムは見やすいので
 海外ドラマの入り口としておすすめです」と
おっしゃられていました。
思い返してみるとわたしは
『大草原の小さな家』に始まり、
『ビバリーヒルズ高校白書』
『ゴシップガール』『アグリーベティ』
最近では『リベンジ』…と
女の子達が活躍するドラマが
好きな傾向にあるようです。
なかでもイチオシは『ヴェロニカ・マーズ』
高校生でありながら優秀な探偵でもあるヴェロニカが、
親友の殺害事件の謎を追いつつ
それに付随する様々な難事件を解決していく…
というお話なのですが、
作品に登場するヴェロニカ始め、
キャストの1人1人が魅力的!
シーズン3まで続いたテレビシリーズが
スッキリしないままに打ち切りになり
かなり残念に思っていましたが、
なんと4年後、監督、キャストが
kickstarterで資金を呼びかけ、
それにファンが出資し、見事映画化を実現!
そんな裏のストーリーも含めて大好きな作品です。
(かお里)
すごい、いい話ですね。
「kickstarter」というのは
クリエイティブなアイデアを持つユーザーが
実現に必要な資金を集めるため
みんなに呼びかけるサービスですね。
クラウドファンディングサイト。
海外ドラマは強い思い入れを持って見るから、
たしかに自分の好きな作品が
中途半端に打ち切りになってしまったら、
投資してでも見たいかも‥‥と思います。
『ヴェロニカ・マーズ』はサイトを見ると
日本語のキャッチコピーが
「わたしは放課後、探偵になる。」
ザ・青春ものらしい感じで
これも、海外ドラマの入り口に
よさそうな作品という気がします。

(コラムも、つづきます。)
浅生鴨さん(元NHK_PR1号)の
とつぜん海外ドラマコラム
「クチバシはさんで、すみません。」

連載がはじまってすぐのタイミングで
『元NHK_PR1号で作家の
 浅生鴨(あそうかも)さんは
 けっこうな海外ドラマ好きらしい』
というウワサを聞きました。
「何か書いてもらえませんか?」と
無茶ぶりのお願いをしてみたところ、
たっぷり7000字の原稿が!
北欧やイギリスものを中心に
ぼくらの知らなかったドラマ情報満載。
全4回でお届けします。
第3回 
アメリカのドラマにも、
おすすめ作品はたくさんあります。

せっかくなので、
アメリカのドラマの話もしておきましょう。
まずは『ホームランド』
テロという現代の大きな課題に向き合うこの作品は、
少なくとも今を生きる僕たちが
見ておかなければならないドラマの
一つじゃないだろうかと思っています。
主演のクレア・デインズが完全にイッちゃってます。
演技がとんでもなく怖いです。

イケメン好きなら
刑事と泥棒のちょっとおしゃれなバディもの
『ホワイトカラー』

SFがお好みの人は
『パーソン・オブ・インタレスト』なども
悪くないですね。

刑事・警察ものはドラマの王道ですから、
これはもうたくさんあります。

まずは『バックストローム』
主人公があまりにも口が悪いんです。ひどいです。
『ブリッジ』の女刑事が壊れたロボットだとしたら、
こっちは最低な人間。
ひねくれ者で口が悪くて下品。
なんとも強烈なキャラクターが印象的で
僕は大好きなのですが、
これ、アメリカ人には受け入れられなさそうですから、
たぶんシリーズは続かないと思います。
「アイ・アム・ユー」という決めセリフが、
なかなかカッコイイなと思っていたんですが……。
同じように口が悪いキャラクターでも
『ドクター・ハウス』は長く続いているので、
さじ加減に失敗したんでしょうかね。

FBIのプロファイラー・チームの活躍を描く
『クリミナル・マインド』は、
目を覆いたくなるような残虐な表現があるので
注意が必要ですが、
人間の異常心理を知るには格好のドラマです。
ちなみに『クリミナル・マインド』には
スピンオフ版もあって、
フォレスト・ウィテカーが
なんとも言えない渋みを出しています。
残念ながら、スピンオフ版は
レギュラー番組にはならなかったみたいですが、
頭のいいFBI捜査官だらけの本編と違って、
ヤサグレ集団が活躍するスピンオフ版、
けっこう好きでした。
いつかまたやって欲しいです。

人間の心理といえば、『プラダを着た悪魔』や
『ニック・フォーリン』でお馴染みの
サイモン・ベーカーが主演の
『メンタリスト』もハズせませんね。
主人公の使うトリックが
どこまで本当のことなのかはわかりませんが、
犯人の心理を読み取って、罠に嵌めていく感じは
ちょっとだけ『コロンボ』風味です。
あ、そうそう。
この『メンタリスト』に出てくる
刑事役のロビン・タニーは
『プリズン・ブレイク』
弁護士役をやっていたので、
見たことがある人も多いかと思います。
ちなみに彼女は、雑誌のインタビューで
「女優にとっていちばん大切なものは?」と聞かれ
「貯金。いつ仕事がなくなるかわからないから」
と答えていました。
こんな夢のない返事をする女優なんて
見たことがないです。
ロビン最高です。

同じく刑事ものの『HAWAII FIVE-O』や、
正確には刑事ではないけれども
事件捜査ものの『NCIS─ネイビー犯罪捜査班』は、
好みが分かれると思いますが、
ハマる人は全シーズン見てしまうと思います。
『NCIS』は、『CSI:科学捜査班』のような
科学捜査とアクションが適度に混ざっていて、
しかも変なギャグが紛れ込むという、
なんとも謎な味わいがあるドラマですが、
アメリカではかなり人気があるようです。
『CSI』に「マイアミ」とか
「ニューヨーク」があるように
『NCIS』にも
『NCIS LA』というスピンオフがあって
「LA」は潜入捜査班ということになっています。
最近では、あまり潜入していませんが。

『ロー&オーダー』
刑事ものと裁判ものを一つの話に収めるという
なかなか強引な手法のドラマなんですが、
これが当たって、シリーズ20まであるし、
次々とスピンオフ企画も生まれているので、
どれか一つを見て、自分の好みかどうかを
探ってみてもいいかも知れません。

さて、数多ある刑事ものの中で、
僕が本気でオススメする最近のものは
『ブロードチャーチ』
『トゥルー・ディティクティブ』
そして『ジョン・ルーサー』の3つです。
この3つは絶望的です。とことん暗いし、
何だかぜんぜん救いがありません。
でも、それがいいんですよ。

『ブロードチャーチ~殺意の町~』
本当に暗いです。
僕は、見終わってから
しばらく立ち直れないほど落ち込みました。
主演はデイヴィッド・テナント。
僕にとってはハムレットというよりも、
ドクター・フー
ですね。
あのエキセントリックなドクターが、
これまた超エキセントリックな刑事になっています。

『トゥルー・ディティクティブ』の主演は
マシュー・マコノヒーとウディ・ハレルソンです。
こんな強烈な俳優を二人も使うなんて、
なんという贅沢!
体を絞りに絞った
マシュー・マコノヒーの演技もすごいです。
個人的にはラストシーンだけが
少し引っかかるのですが、
とにかくオープニング・タイトルから
最終話のラストまで、ずっと渋いです。

そして『刑事ジョン・ルーサー』
主演はあのイドリス・エルバですから、
これを見てしまうと彼が出ている
『ザ・ワイヤー』も見ざるを得なくなるし、
そうすると今度は『ザ・ワイヤー』の主演、
ドミニク・ウェストが気になってくるから、
イギリスの『THE HOUR~裏切りのニュース』
見る羽目になるわけです。
こんなふうに、俳優つながりで
ドラマを追いかけて行くのも面白いですよね。

せっかく『THE HOUR~裏切りのニュース』
が出たので、
ニュースものの話題もしておきましょう。
そう『ニュースルーム』です。
社会派です。硬派です。
何と言っても、脚本が『ソーシャルネットワーク』や
『マネーボール』のアーロン・ソーキンですからね。
面白くないわけがないんです。
そのアーロンが、
本気で今のニュース報道を批判しているのが
たまらなく心地よいです。超オススメします。
このドラマ、できれば
今の日本でニュース制作に関わっている人には
全員に見て欲しいと思っているくらい、
本当に大切なことを正面から堂々と描いています。
日本でこんなドラマがつくれるのだろうかと、
いつも疑問に思いながら見ていました。

◎『ホームランド』
(2011年~)

イラク赴任中に行方不明になった米兵が救出され、英雄として本国に帰還する。だが彼は行方不明中にテロ組織に洗脳されていた。CIAと“戦争の英雄”の息詰まる攻防戦を描くサスペンスドラマ。


◎バディもの

対照的なキャラクター2人組が難題に立ち向かうドラマや映画のこと(※バディ=buddy)。

◎『ホワイトカラー』
(2009~2014年)

自らの自由と引き換えに捜査に協力することになった元犯罪者とFBI捜査官のコンビが、詐欺や偽造、横領などの知的犯罪に挑んでいく物語。

◎『パーソン・オブ・インタレスト』(2011年~)
元CIAのエージェントのリースと頭脳明晰な富豪のフィンチが、巨大な監視システムから得られる情報をもとに、これから起こる犯罪を未然に防いでいく物語。

◎『バックストローム』
(2015年~)

だらしなくて短気、無礼で不健康な常識外れの刑事バックストロームが、秘めた本能と異常なまでの捜査の腕でさまざまな事件を解決していくドラマ。

◎『ドクター・ハウス』
(2004~2011年)

偏屈で無愛想・相当な変わり者だが、天才的な頭脳の診断医ハウスが、若い医療の専門家たちとともに難病の原因や治療法を突き止めていく医療ドラマ。

◎『クリミナル・マインド』(2005年~)
連続放火、絞殺などあらゆる異常犯罪に対し並外れた洞察力を武器に立ち向かうFBIのプロファイラー軍団「行動分析課(BAU)」の活躍を描く。

◎スピンオフ版
既存の作品から、脇役を主人公に据えて新しく描いた外伝的な作品のこと。






◎『メンタリスト』
(2008年~)

二枚目の犯罪コンサルタント、パトリック・ジェーンが自らの観察眼と心理術で数々の凶悪犯罪を解決していく物語。

◎『コロンボ(刑事コロンボ)』(1968~2003)
アメリカのロサンゼルス市警察殺人課の警察官コロンボを主人公とした、歴史ある名作サスペンスドラマ。

◎『プリズン・ブレイク』
(2005~2009)

濡れ衣で死刑判決を受けた兄と、計画を練り自ら銀行強盗を犯し兄の刑務所に入所した弟とが監獄からの脱獄に挑むアクションドラマ。





◎『HAWAII FIVE-O』
(2010年~)

ハワイの美しい景色を舞台に、州内の島々で起こる凶悪犯罪に立ち向かう特別捜査班の活躍を描いた作品。

◎『NCIS─ネイビー犯罪捜査班』(2003年~)
アメリカ海軍やアメリカ海兵隊の将兵の事件を扱う海軍犯罪捜査局(NCIS)のワシントンD.C.本部が舞台の犯罪捜査ドラマ。

◎『CSI:科学捜査班』
(2000年~)

ラスベガスに次々起こる難事件の数々を、科学捜査班が最新科学を駆使して、現場証拠から犯人や犯行過程を解明していく人気ドラマ。

◎『ロー&オーダー』
(1990~2010年)

20年続いた刑事・法廷ドラマ。1話完結型で、冒頭で事件発生、前半で警察の捜査~犯人逮捕、後半で検察による容疑者の起訴~裁判~陪審員の評決を描く。













◎『ブロードチャーチ~殺意の町~』(2013年~)

海沿いの平和な町で起こった殺人事件が引き金となり、住民たちの秘密が次々と明らかになっていく犯罪ドラマ。

◎ハムレットというよりもドクター・フー
舞台俳優として『ハムレット』での演技が絶賛されたデイヴィッド・テナントは、イギリスの長寿SFドラマ『ドクター・フー』の10代目のドクター役でも有名。

◎『トゥルー・ディティクティブ』
アメリカ南部のルイジアナ州を舞台に、地元の刑事マーティンと他州からきた刑事のラストが17年かけて連続殺人事件の真相を追跡していくミステリー。




◎『刑事ジョン・ルーサー』(2010年~)

深い洞察力や捜査能力で警察署内でも一目置かれるスゴ腕刑事ルーサーと、犯罪者との息詰まる心理戦を描いたサイコサスペンス。

◎『ザ・ワイヤー』
(2002~2008年)

メリーランド州西ボルティモアのストリートを舞台に、警察と麻薬組織における終わりなきドラッグ戦争を描いた社会派アクションドラマ。

◎『THE HOUR~裏切りのニュース』
(2011~2012年)

舞台は1956年。報道番組”THE HOUR”の3人のジャーナリストが、ある殺人事件に隠された真実を追い求める政治サスペンスドラマ。

◎『ニュースルーム』
(2012~2014年)

架空のテレビ局「アトランティス・ケーブル・ニュース(ACN)」の緊迫感のある舞台裏を描いた社会派ドラマ。脚本は映画『ソーシャル・ネットワーク』のアーロン・ソーキン。


2015-06-18-THU