ITOI
糸井重里の脱線WEB革命

年末年始の「ほぼ日」は、
何かお役に立つようなことを!
(やろうとしたけど、無理だったかな?)
 

ダーリンさんの、
1999年のお年玉的なコラム。


1.この1999年は、有名なアンゴルモアの大王が、
なんかしにくる年らしいのですが、
ヤツから(             )を守りたい。
この、(  )の中にコトバを挿入して、
そのことについて、考えとか意志とか理由とかなんでも、
たっぷり書いてください。


(ほぼ日刊で更新すること)
つまり、毎日がある、ということには、
なんかすっごく大事なことが含まれていると思うんですよ。
たいしておいしくない日々のごはん、
愛しているのかどうかなんて
たしかめることさえしない家族、
おもしろいかどうか知りませんけど
毎日でている「ほぼ日」、
あいさつのことば以外きょうはしゃべらなかった
というような一日、などなどが、
いまとても興味深いのであります。
(上記の例は自分のことじゃないよ)
それを壊すものは、アンゴルモアでもファッショでも、
正義でも、国家でも、敵であります。
お祭りも大好きなんですけど、
いままで軽んじていた「ケ」の部分を、
もっと考えていきたいです。


2.「ほぼ日」の読者に、どういうことを期待してますか。
よく読者に筆者への注文をたずねたりしてますが、
ここでは逆なんです。


毎日読んでほしい。
ブラウザのホームを、「ほぼ日」に固定してほしい。
ともだちにコンピュータを買わせるくらいのことをして、
「ほぼ日」の読者拡大に協力してほしい。
それらが無理なら、ほぼ毎日読むってことで
許しましょうか。


3.いっちばん好きな食べ物はなんですか?
おせちに飽きている読者に、教えてください。
できたら、いますぐ食べたいと思わせるくらいに、
たっぷり、強くおすすめくださいませ。


いまは、カワハギの肝あえです。
知らない人が多いので、すすめるのがむつかしいのですが、
ほんとにうまい食い物です。
ふぐの肝が、もし安全なら、
それはそのほうがうまいのかもしれませんが、
命を賭けるわけにはいかないので、
次善の策かもしれませんがカワハギの肝あえを食います。
そのためには、釣らなくてはいけません。
釣りますとも。


4.ヒマでこまっている、正月の読者のみなさまに、
ヒマのつぶしかたを伝授してください。
本なら書名とか、なるべく具体的にお願いします。


やっぱり、本にしましょう。
ぼくは、この2年、京極夏彦さんの小説に、
ずいぶんヒマをつぶす手伝いをしてもらいました。
ずるずると、やめられなくなるんです。
なかでも、「魍魎のはこ」が好き。
(「はこ」って漢字が変換できませんでした)
これは、いけます。
去年の正月は、
桐野夏生さんの「OUT」にずっぽりでした。
カグチさんは、この主役のわるいおんなの座を、
狙っていたようでした。
「レディジョーカー」は、最高とは思いませんでした。
とてもおもしろかったですが、最高じゃなかった。
今年は、「屍鬼」は持っていきます。
期待しているのは、
「信頼の構造(山岸俊男)」という
東京大学出版局からでている本。
読みかけですが、結構どんでんがえしの学術書です。
「クルーグマン教授の経済入門」(メディアワークス)も、
山形浩生さんの訳も含めて、たのしみにしています。
「骨董鑑定眼(青山二郎)」(角川春樹事務所)は、
読みにくいことこの上なしですが、
再読再々読したい本でした。
もっと?
もういい?あ、そ。

糸井darling重里

1999-01-01-FRI

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