おさるアイコン

アーカイブ 2016/06/26
 
レシピその272
パスタ グリーチア〜リエティのバッバ。〜


夫の空手の合宿に同行して、
以前住んでいたリエティに帰ってきました。
そして、私のイタリアの母である
バッバに会いに行きました。

彼女の手を見ると昔のことが思い出されます。
なにもわからない私に
この手で、我が子の面倒をみてくれ、
この手で、料理を教えてくれ、
この手で、手芸を教えてもらいました。
なんでもできて、その上、
彼女の心のあり方や
生き方があらわれている
この手が大好きでした。
いつまでも握っていたいほど柔らかい手です。

バッバ94歳。
入れ歯は外し、補聴器を入れ、
糖尿病の薬を服用しながらでも元気でいます。

何回も同じことを繰り返し聞かれますので
その度に同じ返事をし、
何回も同じことを話しますので
その度に同じ返事をします。
何度でも、何度でも、私は耳を傾けることで、
離れていた時間を取り戻せる感じさえします。

バッバは、最後にお財布を取り出し、
「子どもたちにキャラメルを買ってあげて」
と言いました。
当時、私の子どもたちを、
孫のようにかわいがってくれました。
今でも子どものままの記憶でいるのでしょう。


▲バッバと長女のリータです。


今はリータが働きながら、
バッバの面倒をみています。
「親の介護をすることは、
 独身でこの家に住んでいるから当たり前」
と言っていましたが、
少し看護に疲れ気味になっていたので、
彼女の話も聞きます。

私はこの家族が隣にいてくれたので
子どもたちを育てることができました。
この感謝の気持ちを
バッバの手を握りながら伝えていきたいものだと。
そして、リータの心を
少しだけでも軽くしてあげたいと、
楽しかった時代の話をして、
明るい気持ちのエッセンスを
ちょっとだけでも
入れてあげられたらと思っています。


パスタ グリーチア

■材料(3〜4人分)

パスタ:250〜300g
グアンチャーレ(豚の頬肉):150g
※ないときはパンチェッタで代用可。
パンチェッタ:50g
ペコリーノチーズ:軽く一握り
お好みのチーズ:適量
塩、コショウ:適量




■作り方

(1)塩入りのお湯をわかし、
パスタをゆではじめる。



(2)グアンチャーレとパンチェッタは、
拍子切りにする。



(3)フライパンに(2)を入れて
弱火で炒め、油を出していく。



(4)好みの焼き方に仕上げる。
私の好みはカリカリなので、
しっかり炒めます。



(5)アルデンテ前のパスタを取り、
フライパンに入れて
お玉1杯分のゆで汁を入れる。



(6)味をなじませながら炒める。



(7)アルデンテに仕上げる。



(8)火を消し、コショウをたっぷり入れる。



(9)ペコリーノチーズを入れる。



(10)よくかき混ぜる。



盛りつけましょう。
コショウと好みのチーズを
大きめにすってかけます。
※今回はペコリーノチーズの味が強かったので、
 パダーノチーズにしました。



はい、できあがりです。
素材の持つ味わいが楽しめるパスタです。
どうぞお試し下さいね。
Buon appetito!


 
ご感想はこちらへ もどる   友だちに知らせる