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アーカイブ 2011/03/20
 
レシピその139
ミケーレのカボチャリゾット
〜男の料理〜


イタリアでは男性たちが真剣に
料理談義をしている場面によくであいます。
それぞれの出身地で料理法の違いや
うんちくがあり、
その話を聞いていると
さすがイタリアは食の国だと納得します。
さて、今回は話すだけではなく
「つくる男性」をご紹介しましょう。

「男の料理」とは、
豪快であり、迅速かつ繊細で、
そしてこだわりもあります。

ご紹介するのは友人のミケーレです。
45歳建築家。
妻クレイデと娘のリンダ9歳と
ジューリア7歳の4人家族です。
彼ら家族は、
毎週土曜日は近くに住むお母さんの家で食事をし、
週末や休日はミケーレが
家族のため、もしくは、友人たちを招待して
料理に腕をふるいます。

今回、彼がつくってくれるメニューは、
「アーティチョークのサラダ」
「カボチャリゾット」
「生のピエモンテ仔牛のトリフソースとレモン味」
「梨の赤ワイン煮」です。


▲「さあ始めようか」と
 なんとも慣れた手つきでみじん切りをはじめました。


ミケーレのマンマは専業主婦で料理上手。
ミケーレもその味を受け継いでいます。
子どもの頃は料理の手伝いを
したことなかったそうですが、
18歳くらいから料理に興味を持ち、
バカンスなどで家族がいないときなどに
料理をやっていたそうです。


▲大胆にカボチャを切りながらお鍋に入れてゆでます。
 「目からうろこ」の作り方です。



▲「リゾットをつくるときは温度を下げないように
  木のスプーンで料理をすること」
 と細かいアドバイスもあります。



▲リゾットを作りながら
 手際よく他の料理を同時進行で作ります。



▲「梨の赤ワイン煮」では、梨は皮ごと煮ます。
 この割り切りが壮快です。
 「ワインはおいしいのを使うのがポイント」
 料理に使ったワインを食事のときにいただきます。



▲さてさて、あっという間に全品、
 出来上がりました。
 「はい、お給仕係さんたち」のパパのかけ声で
 お手伝いが大好きなリンダが登場。



▲愛らしいジューリアのサービスで
 味もぐんとアップします。


「Buon appetito!(いただきます!)」
彼女たちの大好物でもある
「ペック」のサラミとタラッリ(パン)も並びます。
「パパのリゾットはサイコウよ!」
こんなふうによろこんでもらえる家族と
一緒に食事ができる、
これが「ミケーレ料理」の奥義でしょうか。



マンマとパパから
家の味を伝えてもらい、育っていくふたり。
お医者さんになりたいリンダと体操に夢中のジューリア。
成長したときの彼女らの料理を食べてみたいと
贅沢な思いにひたりました。

さて今回のお料理は
「ミケーレのカボチャリゾット」です。
彼は最後にチーズと一緒にバターも入れました。
濃厚でまろやかな味になります。お好みでどうぞ。

ミケーレのカボチャリゾット

■材料(2〜3人分)

米(カルナローリ):250g
カボチャ:250g(掃除後)
タマネギ:半分
ニンニク:半分
パルミジャーノ:20g〜30g
オリーブオイル:大さじ3
白ワイン:100cc
水:お米の 3〜3.5倍
塩:適量
バター:15g好みで



☆下準備

・カボチャを切り分けて、皮を薄くむく。
・タマネギはあらいみじん切りにする。
・ニンニクはみじん切りにする。



■作り方

(1)水に塩を少々入れて、
カボチャを入れ、ゆでる。



(2)鍋か深いフライパンにオリーブオイルを入れ、
タマネギとニンニクを入れてから
火をつけて弱火で炒める。



(3)タマネギがしんなりしてきたらお米を入れる。



(4)中火にして数分炒める。



(5)ワインを入れる。



(6)ワインを蒸発させながら炒める。



(7)ワインがなくなったら、
まずカボチャのゆで汁だけを入れる。



(8)中弱火で混ぜながら
米に火をとおして行く。



(9)次にカボチャの煮汁を足すときからは
カボチャも入れてつぶしながら混ぜていく。



(10)(9)を数回繰り返して、
さらに米に火をとおしていく。



(11)米のかたさが
アルデンテの少々手前の感じになったら
フタをして2分くらいおく。
まだ少し水分が残っている状態です。



(12)パルミジャーノを入れて、
勢いよくかき混ぜる。
バターを入れるひとは、
このタイミングで一緒に入れる。



はい、出来上がりです。
カボチャのバター蒸しとタイムを添えました。
Buon appetito!


 
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