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アーカイブ 2010/10/17
 
レシピその128
牛肉の赤ワイン煮込み〜牧畜祭〜


街の風景も秋の色になってきました。
天気が良いときは、青空高く澄みわたる
運動会の日のような気持ちになり、
心が踊ります。

秋が訪れるといろいろな街で、
味覚のお祭りが行われます。
先日はセヴェソで行われた「牧畜祭」に出かけました。
今回はその様子をご紹介しましょう。
この小さい街はコモ湖方面に
車で30分ほどの所にあります。
この地区は豚肉でサラミ作りをしていますので、
興味津々で出かけました。
会場に行くまでに、乗馬場や射的場があり、
子どもたちのはしゃぎ声で、
だんだんとお祭りの気分が盛り上がってきました。


▲牛や豚、ヤギ、ウサギなどが
 会場を埋め尽くしています。



▲売買の場というよりも、
 子どもと動物の触れ合いの場になっています。



▲乳絞り体験。
 どんな子にも絞らせている
 牛の辛抱強さが鼻先に表れていますね。



▲会場では、ダチョウ、鶏、ひよこ、ウサギ等も
 売られています。
 農機具や道具、野菜や蜂蜜、チーズ、サラミ、
 そしておとぎ話にでも出てくるような、
 飾り用のカボチャを売っている店もありました。
 和みます。



▲食用キノコと毒キノコの展示をしている
 ボランティアのグループがありました。
 すべて彼らが採取してきた
 生のキノコですので説得力がありますね。



▲チーズ作りの講習会です。
 これは子ども向けの講習会でしたが、
 家でもできる簡単な方法でしたので、
 とても興味深いものでした。



▲最後にできあがったチーズを
 プレゼントしてくれました。



▲どこからか炭焼きのバーベキューの
 よい香りが漂ってきました。
 振り向くと、みんな、食べています。食べています。


楽しい村祭りに参加して、
お腹も一杯になってミラノに帰ってきました。
さて、今回のメニューは
「牛肉の赤ワイン煮込み」です。
鍋でゆっくりと煮るだけですが、
香りが家中に漂い、冬の始まりを感じさせます。
冬の始まりを祝って、
とびきりおいしいワインで贅沢に煮てみました。
みなさまもいかがですか?

牛肉の赤ワイン煮込み

■材料(4人分)

牛肉:950g(今回は腰肉を使用しました)
赤ワイン:1本(こくのある濃いものがオススメ)
タマネギ:2個
ニンジン:2本
セロリ:小2本
ローリエ:2枚
ニンニク:一欠片
シナモン:少々
ナツメグ:少々
丁字:3本
黒コショウの粒と粉:少々
塩:適量
バター:50g
※お好みで砂糖少々、グラッパ少々、ブランディ少々。



■下準備
・肉は皮の部分など取り除く。
・野菜類はサイコロ切りにする。
・タマネギは四等分の大きさの所に丁字を刺す。
・ナツメグはする。



・肉に上記の野菜と香料とワインを入れて
 一晩寝かす。



■作り方

(1)一晩寝かせた肉と野菜とワインを分け、
肉の水分をよく拭き取っておく。



(2)鍋にバターを溶かす。
バター小さじ1はソース用に取っておく。



(3)鍋があたたまったら肉を入れて
両面を焼き、塩・コショウする。



(4)肉を一度取り出して
(1)の野菜を入れて炒め、
しんなりしたら肉を戻し、肉を廻しながら
野菜の味を馴染ませる。



(5)ワインを入れて、フタをして、
弱火で2時間煮込む。



(6)途中で肉をひっくり返し、
まわしながらゆっくりと煮込む。
1時間ほど経ったら、ローリエを取り除き、
さらに煮込む。



(7)2時間後、肉を取り出して
アルミホイルに包む。



(8)鍋の中の物を漉す。



(9)煮汁だけ鍋に戻し、
あくなどを取り除いて、
煮込みソースを作る。



(10)バター小さじ1を入れて
とろみがつくまで煮込む。
塩・コショウで味を整える。
味見をして、物足りないときは隠し味として、
砂糖、ブランディ、グラッパを入れてもよい。
今回は隠し砂糖をしました。



(11)ソースができました。



できあがりです。
付け野菜は
マッシュポテト、茹でいんげんのオリーブオイル味、
エリンギのオリーブオイル炒めです。

BUON APPETITO!



ところで、最後に御礼を。
読者のみなさま、
そして「ほぼ日」の乗組員のみなさまのおかげで、
この連載も今月で、6年目を迎えました。
本当にご愛読ありがとうございます。
友人がサプライズパーティーをしてくれました。
支えてくれる仲間がいて幸せです。
また力がもりもりと湧いてきました。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。


 
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