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アーカイブ 2010/05/02
 
レシピその116
モッツアレッラ カプレージ
〜アイスランドの噴火で飛行機が飛ばず〜


母の看護のため日本に1ヵ月帰っておりました。
アイスランドの火山が噴火したのは、
ちょうどイタリアに帰国する前日で、
ニュースを知らなかった私は、
成田空港行きのバスのなかで、
飛行機が飛ばないことを知りました。

帰国がのびて以来、
毎日のニュースで一喜一憂していましたが、
「いつか帰ることはできるのだ」
と思えるようになって落ち着いたのは、
飛行機が飛び始め、
チケットが予約できた5日目でした。
その日から出発まで3日間あり、
これは思いもかけない
天からの時間のプレゼントでした。
予定のない3日間。
一瞬、やりたいことで
頭がいっぱいになりましたが、
冷静に「日本に帰国した目的」に考えを戻し、
いつも離れている母との時間に焦点をあて、
思いもかけずに得た時間は、
母とその家族と一緒にいようと思い、
ぞんぶんに母のそばにいることができました。
電話では話題にのぼらないささいなことから、
驚くようなことまで、
共有できる時間を持つということは、
私にとってはうれしいことです。
思ってもいなかった最高のプレゼントでした。

ところで、飛行機が飛ばなくなってから、
私は毎日、航空会社に何回も電話をして
状況を確認をしていました。
対応してくれたかたは毎回違いましたが、
みなさん、多少の違いはあったとしても
一度も気分を害されることもなく、
対応してくれました。
困惑や動揺している私たち「客」に対して
相手の立場になっていると感じさせる
機転のきいたインフォメーションの与え方や
気分を落ち着かせてくれる話し方、
一個人として向き合ってくれているという
安心感を与えてくれる接し方‥‥
大変なのは会社のほうなのに
それをちっとも感じさせない彼女たちの対応に
サービス精神を感じて、
その都度、感銘しました。
最後には、自然にこちらからねぎらいの言葉を
述べるようになるほどでした。
「素晴らしいプロ」の存在を感じることができて、
これは今回の帰国で得たもののひとつでした。

また、友達が一緒になって
状況確認してくれてはげましてくれたり、
イタリアにいた夫も
「ゆっくりして来い」と言ってくれたりで、
家族や友達のやさしい想いが、
直球で心に届きました。
この思ってもいなかった出来事で、
自分が大切にしていることの原点に
目をむけることができました。

さて、イタリアに帰国するとまずはピッツァ、
そして今回ご紹介するメニュー
「モッツアレッラ カプレージ」のような
シンプルなものをいただきます。
かんたんにできますので
どうぞ試してみてくださいね、
素材自身がもつ味わいを楽しみましょう。

モッツアレッラ カプレージ

■材料(2人前)

モッツアレッラ:300g
(今回は水牛のものをつかいました)
トマト:中1.5個
新小玉ねぎ:1本
バジリコ:4、5枚
バージンオリーブオイル:大さじ1
塩・コショウ:適量



☆下準備

・トマトを熱湯の中に
30秒くらい入れて湯むきする。



・同じお湯でネギの青い部分をゆで、
その後、水に入れて冷やし、青さを残す。



・モッツアレッラは200gくらいを薄切りに。
100gくらいをさいころ状に切って水気を取る。



・トマトは種を取りのぞき、細かく切る。
・バジリコは荒いみじん切りにする。
・ネギの白い部分はみじん切りにする。
・ネギの青い部分は縦に切って開いておく。



■作り方

(1)サイコロ状のモッツアレッラと
トマト、バジリコ、ネギの白部分に
塩・コショウ、オリーブオイルを入れて混ぜ、
味をなじませる。



(2)薄切りのモッツアレッラの上に(1)を
のせる。



(3)(2)に薄切りのモッツアレッラをのせ、
軽く押さえてかたちを整える。



(4)青いネギの帯をする。



はい、出来上がりです。
生ハムやルーコラ、オリーブ、
ペペロンチーノのツナ詰めなどを付け合わせました。
(写真の赤い丸いのがペペロンチーノで
 その中にツナが入っています)
お好みでコショウやオリーブオイル、
バルサミコ酢などをかけて
めしあがってくださいね。

BUON APPETITO!


 
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