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アーカイブ 2010/02/21
 
レシピその111
ズッパ ディ ペッシェ(魚介のスープ)〜霧の街ミラノ〜


ミラノは霧の街。
とはいえ、最近はあまり霧を見なくなりました。
ところがなんと、今朝の公園は真っ白。

昨晩降った雪で地面は白くおおわれ、
あたりは軽やかな霧で満ちていました。
太陽がのぼるにつれて、
霧のカーテンの幕が上がろうとしています。
こんなすてきな朝の風景にめぐりあうと、
なぜかせつない気持ちになります。

今朝の霧はオーガンジーのように軽く、
冷たくしっとりとしています。
軽やかな白いベールが
何枚もおりかさなっている様子を見ていると、
昔の出来事が次から次へと思い出されます。

沈んでいた私を引き上げてくれた友人のやさしさ、
つらかったときに同じ場所にいて、
つらさを分かち合ってくれた友人の微笑み、
家族の愛情を感じたとき、
周りの人達が与えてくれるあたたかさ‥‥
そんなことを思い出したら、
外気の冷たさとは逆に
身体の中にあたたかさがひろがります。

やさしい気持ちにさせてくれるミラノの霧は、
私にとって出会うとホッとする
昔ながらの友人のような存在かもしれません。

ところで、公園の脇には
毎週土曜日、青空市が出ます。
散歩しながらいつも行く鮮魚店をのぞくと
「今日はズッパ ディ ペッシェ
 (魚介のスープ)の材料が安いよ」
と何種類もの魚介類が盛り合わせてありました。
でも、私はやっと風邪が抜けたところで、
魚の掃除で水に触れたくないことを伝えると、
魚をきれいにさばき、イカも掃除をしてくれ、
すぐに料理ができるようにしてくれました。
こういうやさしさは主婦にとって
とってもうれしいものですね。
そんなわけで、今回ご紹介する料理は、
「ズッパ ディ ペッシェ(魚介のスープ)」です。
さっぱりとした味付けのスープが
魚介の味をひきたてます。
どうぞ試してみてくださいね。

ズッパ ディ ペッシェ(魚介のスープ)

■材料(2〜4人分)

魚:400〜500g
(アンコウやカサゴなどお好みの魚で)
ムール貝:6個
アサリ:10個
手長エビ:4尾
しゃこ:2尾
イカ:1杯
酢:大さじ2
オリーブオイル:大さじ2
トマト:中2個
セロリ:半分
ニンジン:1本
タマネギ:半分
ニンニク:1片
イタリアンパセリ:適量
サフランの粉:少々(お好みで)
塩・コショウ:適量


※これが鮮魚店の店主がふたり分用として
 セットしてくれた分量です。





☆下準備

・魚を食べやすいように掃除して骨を取り除く。
 取り除いた骨はスープ用にとっておく。
 エビはひげや後ろ側を切っておき
 身を取り出しやすくしておく。



・魚の骨やあらでスープをとる。
 あくが出たらお玉などですくって取り除く。



・さらに野菜の半分をざく切りにして入れる。 
 パセリは芯のみ入れて、弱火で30分煮込む。



・魚に塩をふって水分をだす。



・トマトは湯むきして細かく切る。
 あとの野菜類も微塵切りにしておく。
 ニンニクは芯を取り、つぶして微塵切り。




■作り方

(1)鍋かフライパンに
あさりとムール貝を入れて
フタをして空炊きし、
貝が開いたら貝から出たスープと
貝を分けておく。
ムール貝は2枚の殻のうち、
1枚を取り除く。



(2)フライパンにニンニクと
オリーブオイルを入れ、香りが出たら、
トマトとパセリ以外の野菜を入れて
弱火で炒める。



(3)野菜がしんなりとしてきたら
お酢を入れて蒸発させる。



(4)トマトとパセリを加えて、さらに炒める。



(5)準備しておいたスープを
お玉5杯分入れる。



(6)(1)で、貝から出たスープを、
こしてから入れる。



(7)熱湯で溶かしたサフランの粉を入れる。



(8)魚、イカ、エビ、シャコを入れる。
入れる順番は、煮えにくい物から入れて行き、
フタをして火が通るまで5〜8分くらい煮て
塩・コショウで味を整える。
※煮過ぎると固くなるので、煮過ぎに注意すること。



(9)(1)で炒めておいた貝類を入れる。



出来上がりです。
ガーリックトーストなどをそえてどうぞ。
海の幸でお腹が幸せになりました。
ごちそうさまでした。

BUON APPETITO!


 
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