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アーカイブ 2006/12/05
 
レシピその30
栗のティラミスー・柿ソースがけ
〜エスプレッソコーヒーの甘さ〜


イタリアを旅行された方で、
食事の締めくくりにお皿に
どっさりと盛られて出てくる
ドルチェ(デザート)の量と、
その甘さに驚かれた方も多いと思います。
日本料理と違って、イタリア料理は基本的には
ほとんどお砂糖を使用しませんが、
ドルチェはすごい甘さです。
特に食後ですので、
別腹を機能させないといけない状態になります。
最近は健康指向なので、
どこの家庭でも糖分のとりかたに気をつかいますが、
それでも食後のエスプレッソコーヒーや
コーヒーに入れるお砂糖の量は、
以前と変わっていないようです。

バール(イタリアのカフェ)で出される
エスプレッソコーヒーには
5g入りのお砂糖袋が2つついています。
50ccに満たないエスプレッソコーヒーの
濃い琥珀色の液体に砂糖を2袋を入れて、
ぐいっと一息で飲んだ後、
底にたまったエスプレッソコーヒー味の
どろどろしたお砂糖を小さいスプーンですくって、
大事そうに食べている人を見ると、
‥‥ことに、それが男性の場合だと、
ほほえましく思えます。

昔、私の子供が泣いたときに、
バッバはお砂糖をスプーンにのせて、
泣く子の口の中に入れていました。
そうすると不思議に泣くのがおさまりました。
私が「あまり甘いものをあげないでほしい」というと
「なんで? これはただのお砂糖よ。
 身体に悪くないのよ」といわれ、
なるほど、変に虫歯などに気を使うより、
一瞬にして気分を幸せにしてくれる
お砂糖の魔法力を楽しもうと思ったものでした。

私達家族はエスプレッソコーヒーは
1日3杯までと決めていて、
家では砂糖少なめのコーヒーをいただきますが、
習慣とは恐ろしいもので、
バールでエスプレッソコーヒーをいただくときの
1杯あたりのお砂糖の量はイタリア人と同じです。
しかも、エスプレッソコーヒーに
チョコをつけてくれるバールもあり、
エスプレッソにチョコを入れたり
飲む前に食べてチョコの余韻を感じながらいただいたり、
また、飲んですぐコーヒーの味が
口中に広がっているときに、
チョコを食べて楽しんだり‥‥。
一杯の甘く濃厚なエスプレッソコーヒーと
チョコが織りなす豊潤で凝縮された
楽しみには勝てません。


さて、今回ご紹介するのはミラノの
カッシーノさんに習った栗のティラミスーです。
我が家で大ヒットしました。
オリジナルは栗の甘煮は使いません。
また、甘さもぐっと控え目にして我が家風にしています。
かんたんで、見栄えよくできますので、
どうぞ試されてみてくださいね。
柿の甘みよりも、
クリームのほうがずっと甘いところが、
さすがイタリアンです。
量もたっぷりですので、
入れ物で調節してみてくださいね。

栗のティラミスー・柿ソースがけ


■材料(6〜8人分)

栗のペーストかクリーム:170g
生クリーム:200cc
スポンジケーキや
サヴォイアルディビスケットなど:適量
(今回は、家にチョコレート味のスポンジが
 あったので、これを使いましたが、
 プレーンな味のスポンジでよいです)
熟した柿:2個
栗の甘煮:適量
ブランデー:適量
(お子さん用にはブランデーの代わりにシロップを)
カカオ粉:適量



■作り方

(1)柿をむいて、好みの分量のブランデーと一緒に、
ハンドミキサーをかけてソース状にする。



(2)生クリームを泡立てる。



(3)栗のクリーム(ペーストでも可)をよく練る。



(4)(3)の栗のクリームに
泡立てた生クリーム少し入れ良く混ぜる。



(5)(4)を泡立てた生クリームの方に入れて、
ふんわりと混ぜる。これで、クリームの出来上がり。



(6)容器にまず(5)のクリームと、
栗の甘煮を入れる。



(7)ブランデーを少しの水でのばしたものに
スポンジを浸し、スポンジを容器にひく。



(8)(7)の上に、
クリームと栗の甘煮をさらに重ね、
一番上の層はクリームにする。
その上に柿のソース、
飾りの栗をのせる。



(9)カカオ粉を茶こしでふるいながらかけ冷蔵後で
30分くらい冷やし、味をなじませる。



(10)サヴォイアルディビスケットで作るときも
(1)〜(9)と同じ順序で。
ブランデーにさっと漬けて入れます。




出来上がりです。
冷蔵庫から出したら、
もう一度カカオ粉をふってください。
いろいろな大きさのコップで作っておくと、
食べる方が好みの分量の物を選べます。
我が家のヒットドルチェを
どうぞ試されてみてくださいね。
 
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