HARUOMI HOSONO DREAM DIARY
夢を見た・・・

バッファロー・スプリングフィールドが
最近作ったアルバム。
それがまたとってもいい音楽なんだ。

1968年当時に彼らが発明したコードワークを、
新しいテクノロジーによって再現すると、
こんなに良くなるのか・・・。
しかもテクノロジーが未消化のせいで再現がブレてる。
変形しているところがミソで、
聞く前には期待度がゼロだったのに、
それを聞いたら新鮮な驚きだった。
そこでオイラたちもいいアルバムをつくることに・・・。

しかしそこで考える。

他の連中はさらに新しい
テクノロジー・ジューサーを開発し、
そこに音を投げ込んで新鮮なミックス・ジュースを作る。
だがオイラたちは違う。
バッファローのように
古いものがタマタマ新しくなってしまうより、
音楽自体のアルゴリズムが新発明でなければなるまい。

さあて、テクノロジーのアルゴリズムか、
はたまた音楽のアルゴリズムか・・・

(2004/08/25)

イラストレーション:YIMO
解説
テクノロジー・ジューサーっていうのは
夢に出てきた造語だ。
いいじゃん。
Buffalo Springfieldは1967〜69年頃、
米西海岸で活動した儚くも凄いロック・グループだ。
Steven Stills, Neil Young, Ritchie Furayらがいたのだ。
このバンドがいなけりゃ、
「はっぴいえんど」も出来なかったな。

このごろのハローミ
最近「ソロはまだ?」と聞かれることが多くて、
「まあボチボチと・・」と
ウヤムヤに答えているさ中、
CROWN YEARSという
70年代のソロ・アルバムを集めたBOXが出ました。
横浜中華街でのライブを
DVDで初公開という特典もあり、です。
その映像を見て、20代の頃にはまだ
「タヌキの神さま」が憑依してなかった、
と或る人から指摘されました。
「一体いつ頃から憑いたの?」と
大まじめに尋ねられ、
15年前からだよ、と大まじめに答えておきました。
ちなみにこの夢日記の第一回目が
「タヌキの神さま」でしたが、
あれはあくまでも夢なので、
事実と混同しないようお願いしたいです。

2007-02-08-THU
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