糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの

11月18日の「今日のダーリン」

・漬けである。まぐろの赤身を醤油と昆布と酒に‥‥ではない。「生活のたのしみ展」漬けなのである。ぼくだけでなく、「ほぼ日」全体がそれなので、「生活のたのしみ展」以外のことをしている時間がない。「会社に行ってきまーす」なのである、つまりそれは、会社に行ってなにかを取ってくるというようなことだ。こんなになるとは‥‥いやいや、想像はしていました。つまり、これほど全身でぶつからなくてはできない。そういうイベントであるとは知っていたはずである。だからこそ、ここまで豊かにふっくらと仕上がった。それでも、まだまだ改善の余地だらけだし、もっとスケールも丁寧さもアップできると思っている。

・参加してくれている三國万里子さんのご子息が、「ここでは、スマホ見ている人がいないね」と、感想を語ってくれたそうである。そういえばそうだ、人のおおぜいいる場所では、たくさんの人がスマートフォンを眺めている。しかし、ここでは、そういう人をほとんど見かけない。なにかの行列に並んでいる人でさえも、である。ぼく自身も、まったくその通りの状態だ。見るヒマがないとも言えるけれど、スマホの画面よりも、ずっとおもしろいことが、ここで動いているのだ。やっぱり、こっちの世界のほうが魅力的に思えるなぁ。

「ほぼ日のアースボール」の売り子をときどきやる。ひとりずつに静かに売るのはわりと苦手なので、なるべく多くの人に集まってもらって、大道芸のように「アースボール」の説明をする。「教えてゾウさん」という地球儀の上の場所を探すアプリを紹介するときに、集まった人たちに「名前だけ知ってて、場所のわからない地名」を尋ねてみるのだけれど、あんまり言ってもらえない。アゼルバイジャンでもコートジボワールでも、と思うが、なかなか地名そのものを思いつかないものらしい。だれかが、この場である「六本木!」と叫んだ。ゾウさんは、ちゃんと探してくれる、「ここだゾウ」と。地球儀で、六本木を探すという経験をした人は、たぶん、世の中にあんまりたくさんはいなかったろう。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。「生活のたのしみ展漬け」は今日も明日も。遊びにきてね。