| 糸井 |
いやあ、やっぱりおもしろんですよ。
だから、希有な1年だったんだねえ。
あらためて思いますよね。
まえにも書いたけど、いまだにぼくは
『新選組!』のことを考えますからね。 |
| 西本 |
観たら観たでまた、
モードがちょっと切り替わって
『新選組!』のことを考えますね。 |
| 糸井 |
たとえば1話で思ったんだけどさ、
やっぱり、最初のころに撮ってるシーンって
刀がまだ刀じゃないんですよね。
後半になると刀が刀になってるよね。
人の肉を切り刻むという怖さがともなってくる。 |
| 永田 |
あ、そういうのありますね。
ぼくが思ったのは、1話の冒頭の
香取さんの
「ご用改めである!」セリフの重さ。
ドラマ後半の「ご用改めである!」とは
ぜんぜん違いましたよね。 |
| 糸井 |
まだ、「ご用改めである!」の
意味がわかってないんだよね、きっと。
それは、香取くんだけじゃなくて、
まわりのスタッフも含めて。 |
| 永田 |
1話の「ご用改めである!」は、
「こんにちは!」とか、
「ごめんください!」の
意味に近い感じなんですよね。 |
| 西本 |
ひと息、間が入っているのも
いま観ると違和感がありますもん。
ガラッ! 「ご用、改めである!」って。 |
| 糸井 |
だから、
「つくっていくうちに化けていく」という
大河ドラマの有名な法則が
あのセリフひとつとっても
表れているということですよ。 |
| 永田 |
ドラマの終盤になると、
観ているぼくらにもわかりますものね。
「ご用改めである!」の重さが。
だって、あれは、
「いざとなったら斬り殺す覚悟があります」
という宣言みたいなものですから。 |
| 糸井 |
そのあたりの意味が、
あれにOKを出している
演出の人にもまだ見えてないんだよね。 |
| 永田 |
極端なことを言うと、
1話の「ご用改めである!」よりも、
スマスマの『新選組!』コントで
香取さんが言った
「ご用改めである!」のほうが、
よっぽど「ご用改めである!」だと思う。 |
| 糸井 |
そうだねー。
そう考えると1年間やるというのは
すごいことなんだなあ。 |