【CD】 2003/10/08
『お母さんの写真 上條恒彦』
プロデュース 宮崎駿
定価 2,857円
発売元 東芝EMI
ASIN B0000A9DSL
●関連するほぼ日のコンテンツ
 【おとなが歌える歌を探して。】
●CDを買いたい方はこちらへ
 【Amazon.co.jp】
大人の男の声が、いまの世の中に
どんなふうに受けとめられるのか、
どんとした自信があるわけじゃなかったのだけど、
あらためて聴いていると、
けっこう受け入れられそうな気がしてきた。
完成版になってから聴くこのアルバムの印象は、
悪い意味でじゃなく、思ったより「ぬけている」のだ。
上條さんは、舞台でも重要な役で、
うまい歌手という存在として見られているけれど、
それは、なんか誤解だったと気付く。
クラシックの歌手ではなく、
もともとロックやフォークの歌手だったのだった。
言っては悪いような気もするけれど、
正確さとか、かっちりしているとかいうようなことがない。
いい感じで、安定感がないのだ。
「とーちゃん」と呼びかけたくなるような、
気の置けない大らかさがあるのだ。
これが、実にいい味になっていて、
上條さんのくしゃくしゃっと目を細める
クマのような笑顔が、目に浮かんでくる。
勝手にぼくらが思っていたよりも、ずっとかわいいのだ。
音楽面のプロデュースを全面的におまかせした
大森昭男さんのおかげで、
ほんとうにかわいい、男のアルバムになったと思う。
いやぁ、こういうアルバムをつくろうと
言いだした宮崎駿さんも、
ここまでの確信があったとは思えないのだけれど、
いざ完成してみると、この賭けには勝ったと思う。
宮崎さんってすごいバクチ打ちだと、感心するしかない。
「みんな求めてると思うんです」とキッパリ言ってたもの。
(darling)

2003-10-08