【本】 2004/08/22

現代人の論語

著者 呉智英
定価 1,155円(税込)
出版社 文藝春秋
ISBN 4163655700
●本を買いたい方はこちらへ
【Amazon.co.jp】
進化という考え方は、なかなか扱いがむつかしいもので。
ものすごく長い時間をかけて、何かが変わるわけだけれど、
その「ものすごく長い時間」というのが、
どれくらいの長さなのだろうか。
1億年とか、1000万年とか
100万年10万年じゃ短いくらいの
長い時間をイメージする必要がありそうだ。
100年だとか1000年だとかいう程度の長さでは、
人間は進化なんかしやしない。
だが、ついつい数千年前の時代に生きていた人間より、
21世紀のいまを生きている自分たちのほうが、
進化している、というような思いちがいをしやすい。
たしかに、地球の周りを太陽が回っていると
思っていた時代の人たちは、
いまの人間からしたら
遅れているように思えるかもしれない。
長い刀を振り回して人の首を刎ねたりしている人たちは、
野蛮そのものと映るかもしれない。
だが、昔の人たちと、いまの人たちの間に、
基本的な進化があるわけではないのだ。
知識の種類と、分量と、考え方、感じ方、
そういうものがちがうだけのことなのだ。
進んでいるように見えるのは、枝葉の部分が多い。
もっと根や幹の部分のことについては、
昔の人たちから学ぶことばかりだという気がする。
呉智英先生の『現代人の論語』が、
おもしろくてしかたなかった。
(darling)

2004-08-22