【本】 2006/03/19
理解という名の愛がほしい
――おとなの小論文教室。II


著者 山田ズーニー
定価 1,365円(税込)
出版社 河出書房新社
ISBN 4309017452
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「連鎖」の原稿が分岐点になった。
以降の言動は、ずっと楽になり、
書くものの幅も、実用いっぺんとうではない、
より自分らしい方向にひろがっていった。
勇気をくれた読者=あなたに感謝したい。

ありがとう。

3月13日、おかげさまで、
『おとなの小論文教室。』第二巻が刊行できた。
『理解という名の愛がほしい』
というタイトルについて、
私が、まだ「山田ズーニー」でないときから、
ずっとずっと見てきてくださった編集者さんが、
こんな感想を寄せてくれた。
「“理解という名の愛がほしい”
 ――外とのつながりを求める
 切実な叫びであると同時に
 媚びない・甘えないという決然たる意思表示。」
切実かつ媚びない、
人とのつながりの希求という解釈が、
自分でも「はっ」と気づかされ、嬉しかった。

私はたぶん、このような「理解」がほしくて。
ただ、ほめられたいのでもなく
ただ、すかれたいのでもなく、
ただしい理解がほしくて、
常に、ほんとうの姿を伝えようと、もがいている。
何を書くか、だけではなく、
何を書かないか、によっても嘘はつくられる。

都合の悪い自分を隠しつづけているうちに、
人から見た自分の輪郭は、
どんどん、自分とは別物になっていく。

自分の中に「ある」ものを、
「ない」ことにして、人と手をつないでも、
それは息苦しいところに自分を追い詰める。

私がときに、醜い自分をさらしてまで、
ほんとうのことを書こうとするのは、
ひとつには、そんな理由からではないかと思う。

この弱い自分のいったいどこから、
そんな決然たる姿勢が出てきたのか、と考えると、
この勇気は、もともと、
読者であるあなたからいただいたものだ。
(中略)
おとなの小論文教室。第二巻、
『理解という名の愛がほしい』は、
第一巻の延長ではなく、思い切って書いた時期も跳び、
「人とつながる力」をテーマに再編集した。
この本を踏み台に、あなたに勇気を出してほしい。
僭越だけど、そう思う。
自分のなかで抑えつけた、
「ない」ことにされていた部分も、
「ある」と認めてほしい。
恐れずに、人に伝えていってほしい。

愛という感情は理不尽なものだ。
正しいかどうかではなくて、
立派かどうかではなくて、
その人の「ほんとう」の部分に、
理屈抜きで、生まれ出る。
自分の「ほんとう」を伝え、
想う人と通じあって、あなたに幸せになってほしい。
今度はあなたが、理解を手にする番です!
(「おとなの小論文教室。」より)

2006-03-19