【本】 2006/01/29
この骨董が、アナタです。

著者 仲畑 貴志
定価 560円(税込)
出版社 講談社
ISBN 4062738465
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仲畑貴志くんという同業者のともだちがいます。
ぼくは、「ほぼ日」をはじめてから、
昔のようにともだちと無駄に会う時間が
すっかり減ってしまって、
彼とも、年に一度か二度会うくらいになっていました。
ま、ともだちというのは、
「しょっちゅう会ってなくてもかまわない」
というところまで含めて、言うのだと思うんですけどね。

ところが、ひょいとしたきっかけで、
仲畑くんの書いた『この骨董が、アナタです。』
という本を手に入れて読みはじめたのですが、
これがむちゃくちゃにおもしろい。
彼は、骨董の趣味を夢中になって語ると、
聞いてる人が迷惑すると考えているらしいので、
この本も、ひっそりと出していたようです。

骨董のような「わけわからん魔物」に、
近寄ったり離れたりしながら、
その「まぼろし全体」を、ふわっとつかみとっています。
フィクションめいた文章にしたり、講談調に盛りあげたり、
過剰に謙虚さを演出したり、阿呆になって見せたり、
なかなか一冊の本のなかで忙しく動いているのですが、
根っこにあるのは、「有り合わせの考え」に
だまされまいとしているという姿勢です。
これは、基本的には
「どうしたら嘘をつかないことができるか」
という問題でもあると思うんです。
これが、見事にできている。かっこいいんですよ。

骨董について巡り巡る思いの旅が、
人間論としても、ブランド論としても、
おもしろおかしい落語の本としても読めるんだなぁ。
友人の著作だけれど、ほんとに大ヒットでした。
(「今日のダーリン」より)

2006-01-29