いよいよ、明日、2月22日。
『思い出したら、思い出になった。』の
申し込みがはじまります。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

あらためましてこんにちは。
ほぼ日刊イトイ新聞の永田です。
昨年の『小さいことばを歌う場所』に引き続き、
『思い出したら、思い出になった。』の
編集を担当しました。

去年の本と同様に、
たいへんたのしく編ませていただきました。
糸井重里の1年分のテキストをすべて読み、
感心したり笑ったりジーンとしたりしながら
心に残るフレーズを大量に切り出して、
それを最終的に189個にしぼり、
ものすごく集中して順番を決めました。

経緯も、作業のプロセスも、たのしさも、
去年、ここに書いたとおりです。
ですから、とてもたのしかったのです。
いい本になったと、著者にかわって胸を張れます。
こんな機会があることに感謝したくなるほどです。

一方、著者の糸井重里はというと、
去年と同じように、本がきちんと成立するのかどうかを
不安に感じているようでした。
というのも、本人には、「1冊の本を書いた」という
手応えがまったくないわけですから、
「ちゃんと本になるの? テキストは足りるの?」
という気持ちがずっと消えないようなのです。

ですから、ぼくが
「去年の本よりも、今年の本のほうが
 収録したことばは20個くらい多いんですよ」と言うと
ようやく少し安心したようでした(半信半疑でしたが)。

『思い出したら、思い出になった。』には、
1冊目と同様に、たくさんの
心に残ることばが収録されています。
(もちろん、気まぐれカメらからはたくさんの写真が!)
きっと、1冊目を好きでいてくださる人には
気に入っていただけると思います。
まだ『小さいことばを歌う場所』を読んでない人も
スッと自然に入り込める本になったと思います。

本におさめられたことばは、
ときに誰かの背中を押し、
ときに誰かをなぐさめ、
ときに誰かをげらげら笑わせ、
ときに誰かにしゅっと寄り添い、
ときに誰かにほかの誰かの存在を思い起こさせ、
ときに誰かの個人的な思い出を呼び起こし、
ときに誰かの脳裏に音楽を流し、
ときに誰かの眠気を覚まし、
ときに誰かの眠気を誘い、
ときに誰かの考えるきっかけとなり、
ときに誰かの暇つぶしに役立つことでしょう。

どうにもこの本は
手前味噌な自慢をしやすい本なので、
つい、いろんなことを謳ってしまいます。
でも、たぶん、大丈夫。本当です。

今回も、プリグラフィックスの清水さんが
素敵な装丁をしてくださいました。
「愛でたくなる本」に仕上がったと思います。
触ったり、撫でたり、いろんな角度から眺めたりして
どうぞ、愛でてくださいね。

いま、ここを読んでくださっているみなさんに、
ここを読んでくださっているというだけで
無鉄砲に感謝したくなります。
実際に本を手にとっていただけたなら
これほどうれしいことはありません。

明日の発売を、どうぞよろしくお願いします。


2008年2月21日   永田泰大


2008-02-21-THU





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