お茶くん、村上春樹氏の新作が発売されたな。
	はい。 新刊のたびに国民的なニュースになりますね。
	しかし今回のタイトルはまた奇妙じゃな。
	村上春樹氏の小説はいつも謎めいたタイトルですよね。
	たしか、 「六歳に満たない松崎しげると、彼の現在の歳」 じゃったかな？
	全然違います。 「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」です。
	六歳以前の松崎しげるを 現在の松崎本人が振り返るという内容じゃったな。
	まったく違います。
	おそらくこの作品で 村上春樹氏はノーベル文学賞を獲るじゃうな。
	かすりもしないでしょう。 それでは今週の味写道、 まずはH・N junya omori さんの作品です。

	この作品はツイッターでの応募です。 つぶやきによりますと、 かかし村でかかしのふりをする人だそうです。
	この顔ならスズメもビビるじゃろうな。
	防犯向きのお顔ですね。
	うしろの人形たちがかかしなのか？
	おそらく大会用のかかしでしょう。 実際の効果よりその創意を競うような。
	まるでいっこく堂の小道具置き場のようじゃ。
	かかしのふりをする人というより、 いっこく堂氏の小道具を見張っている人みたいですね。
	あといま気づいたんじゃが、 右端に写っているベビーカーに乗ったかかしがかなり怖い。
	左の目をとじてるかかしは西岸良平氏のマンガみたいです。 それでは次、H・N ちんかなさんのこの作品です。

	子供たちの被っているのはもしや水泳帽では？
	はい。そのようです。 お便りによりますと、 投稿者さまとその妹さんが ご両親の目を盗んで被っていたそうです。
	なぜゆえ‥‥
	ご本人たちもまったく記憶にないようで。
	まさに子供の行動じゃな。
	水泳帽で正座してテレビを観る妹さんが可愛いですね。
	テレビに映っているのはサリーちゃんのパパじゃな。
	はい。 そしてこの写真の中には もうひとつ興味深いアイテムが隠されています。
	なんじゃ？
	奥の棚にある箱をご覧ください。
	ガリバーーーーーーーー！？
	ティッシュ箱でしょうか？
	そうとも見えるし、違うようでもある。 謎じゃ。謎のガリバーじゃ‥‥。
	この謎は謎のままにしておきましょうか。
	ふむ、あとは読者諸君の想像にゆだねようか。 なんかその方が面白い気がする。
	それでは最後、H・N はないちさんの作品です。

	これは前衛的な雪だるまじゃな。
	雪だるまよりさらにレベルの高い存在に見えますね。
	雪だるまを束ねる神的な存在じゃろうな。
	手前のお子様も逆光のシルエットでかっこいいですね。
	雪だるま神はこの坊やの思念によって動くのかもしれん。
	このお子様が 正しい心の持ち主であることを願ってやみません。
	なぜかかっこよさと同時にありがたみさえ感じる一枚じゃ。
	今週は以上でございます。
	ふむ。 今週も味わい深き作品が集まったな。 味写道では随時諸君からのお宝写真をお待ちしておるぞい。 採用者にはお茶くんの分身をプレゼントじゃ！
	それではみなさまの日曜に幸アレ！（茶柱）

2013-04-14-SUN