相田さん、だいじょぶか?
「なんとかスタン方面」からの現場報告。

レポート#5 サマルカンドへ

10/27 氷雨

雨だ。今回は旅出に雨がつきまとう。
移動先でのネット環境がわからないので
寝起きにインターネットをで世界情勢をチェックする。
なに、ういろう裁判で24代当主が敗訴?
コブチザワでは、ほうとう弁当を発売?
たいへんだ、ゴルバチョフに教えなきゃ。
朝飯を食ってるところに迎えがやってきた。

昨日、ムアター女史のコトバを思い出し、
なんとなくタジクに行きたくなって、
ビザの手配をたのんだら朝来てくれたのだ。
パスポートのコピーを取り、
ついでに乗合タクシーの待合場所まで送ってもらう。
バスで行こうと思っていたのだが、
そっちのほうが早いし楽だし料金もさほど高くないから、と
勧められてのことである。
モチロン楽なほうがイイ。
ただ、前回はこのルートを飛んで済ませたので
今回は地面を這って行きたいのだ。


初雪

コピー屋に寄って、そこへ到着するころには
雨が雪に変わっていた。
初雪である。
そういえば前回もキルギスからの出発の日が
初雪だったなあ、と感傷にふけっている場合ではない。
寒いはずだ。
着の身着のまま作戦は、
どうやらキビシイ現実に直面しつつある。
どこかで防寒具を手に入れなくてはならないようだ。
運良く、新車に近いタクシーの助手席にもぐりこみ、
ツレアイを待つことしばし、雪はますます降りしきる。


車中のつれあい

やがて頭数もそろい、サマルカンドに向けていざ出発だ。
予想以上に道路状況はよろしい。
こちらが新車ということもあいまって
巡航速度は100キロ超である。
気がつくとうたたねしてしまう。これも路面が良い証拠だ。

眼がさめたのはちょうど
カザフスタンとの国境を越えるころで、
カザフ領に入るととたんに景色が変わった。
それまでは良く灌漑された農地が続いていたのが、
プッツリ途切れて荒涼たる大地のうねりが広がったのだ。
首都のタシケントから
第二の都市サマルカンドへ向かう幹線道路が、
他国の領土を通過しなけりゃならないなんて、
こりゃあロシアの陰謀だ。
というのが大方の意見で、まったくその通りなのだが、
それなりの理由もある事がわかった。
それとも国が違うから手入れされていないのか?
どうもそうではないように見えたがさだかではない。
国境ではノーチェク。
一応のゲートはあり、速度を落として入るのだが
荷物満載の軽バンなどがチェックを受けている脇を、
素通りである。


カザフ領

3時間でサマルカンド市内に到着。
バスより2時間早く着いたことになる。
雪が雨に戻っていたが、寒さに変わりはない。

2001-11-13-TUE

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