相田さん、だいじょぶか?
「なんとかスタン方面」からの現場報告。

レポート#4
タシケントでは日本人は珍しがられない


10/26

ネット原人、僕の進化の度合いはそれ以上ではない。
pc操作のおそまつさと筆の遅さは
国境を越えても健在であり、
旅先の貴重な時間を浪費し健康を損なう。
ほんのわずかなコトの為に結局徹夜だ。
昼まで少し寝て町に出る。
体を動かしながらでないと、
次の手が思い浮かばないからだ。

とりあえず街の中心、ウズベクのみなさんが
ブロードウエイと呼ぶストリートを目指した。
街で一番の繁華街だけあって、ぬいぐるみの専門店から
ギャルが呼び込みしている飲み屋まで
娯楽系のお店が一通りそろっている。
どちらもテント張りの簡易店舗だ。
なかには露天のカラオケ屋まであって結構繁盛していた。
僕も誘われて歌詞集を渡されたので見てみると
ロシア語とウズベク語とハングル文字で書かれていた。
経営者はコレア系の方らしい。


韓国、朝鮮系の人たちはタシケント周辺に
20万人も住んでいる。
ロシア時代の強制移住のためである。
すでにロシア語しか話せない世代に入っているが、
韓国企業の進出は著しい。
よく見る最新型の軽自動車は大宇製だ。
僕がぷらぷら歩いていても
だれも珍しそう見ててくれないのは、
どうやらそのおかげらしい。
カメラを首から、ビデオを片手に寸間を惜しんで記録する、
という由緒正しいニポーニャスタイルで歩かないと
日本人と見られないのはちとくやしい。


タシケントホテル

話は変わるが、先日2泊3日で韓国に焼肉を食べに行った。
ホテルの部屋に入って置いてあった案内を読んで驚いた。
「毎月15日には時刻抜き打ちでの
 空襲警報訓練がありますのでご迷惑をかけますが、、、」
とかいてあるのだ。
しかもその時々で毒ガス警報やら化学兵器警報やらと
メニューはいろいろあるらしい。
なんという緊張感。
さすがに徴兵制度がある国は違う。
それに比べわが国は平和ボケして若者たちがチトおかしい。
悪さをするような若い奴は軍隊にでも入れればましになる。
とそんなことを年配の方がおっしゃっていたが、
なにせわが国は憲法9条をいただく平和主義国家である。
徴兵制度などもってのほか、
少なくとも選択する権利をあたえるべきである。

そこでグッドなアイデイアがある。
ちょうへい制度ではない、ちょんまげ制度である。
徴兵されたくない方々は2年間チョンマゲですごす。
ついでに区役所の戸籍係の方など
公務員にもおすすめしたい。
無論その暁には、ワタクシが先陣を切って
世界初のチョンマゲカメラマンになるにやぶさかではない。
さすれば我らが日本人であることの誇りが
再び若者達の胸にやどり、経済は復活し、
まちには明るい笑い声が満ち溢れ、、
るわけないか。おやじったかな、失礼しました。


ウズベク軍兵士
電話局で出会った、兵隊さん。
肩章はスペシャルエアフォース。英語で。
明日電話するよ、遊ぼうぜ。
といってくれたが、明日はサマルカンドだ。
遊んでていいのか?スペシャルエアフォース。


さてブロードウエイである。
まず写真屋に行き、
頼んでおいたビザ用の写真を受け取る。600ソムである。
次に本屋に入り地図を買う。
B全2枚一組で900ソム、精度は低いが面積で勝負だ。
それから昼食だが、せっかくのブロードウエイなので
最新のカフェテリアにはいる。
この国の現状を知る為のフィールドワークの一環である。
けしてふらふらとマドンナもどきギャルの
お尻について行ったわけではない。
するとそこは、どこの国にいるのだかワカラナくなる
ハンバーガー、ピッツアなどのフードコート。
地下にはビリヤード場までついている。
客はビジネスマンやらカップルやらギャルやらだが、
みんなおしゃれである。

セルフ式のキャフェテリアに並び、
ヘルシー志向のメニュー構成からサラダや肉と野菜の煮物、
バターライスなどを取って食べる。
アップルジュースをつけ、しめて3650ソム。
安くはない。
満腹になって外に出ると、メインストリートと交差する
その通りにはやたらと物乞いがいる。
なぜかみな赤ん坊をかかえた女性である。
きっと贅沢をした罪滅ぼしに
喜捨をする気になる奴が多いのだろう。
もちろん僕も片端から100ソムずつ渡して歩く。
これで天国に行ければしめたものだ。


地下道で物乞いをする女性。

2001-11-11-SUN

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