APPLE

私たちがお店をつくるなら。その9

ジョージ あとは、あとは‥‥、んー、あのね、
コーナーをどういう雰囲気にすれば
いいかなっていうのは‥‥、
コンランショップ!
つねさん ああ!
ノリスケ はい。はい。
ジョージ ちょっとインテリアショップっぽいやつ?
でもフランフランじゃないのよ?
プラスティックでキッチュなものも
素敵なんだけど、
それがアクセントになる空間が
エレガントなのよ。
ノリスケ オッケー。
ジョージ だけど、それだけでできあがってる空間は
粋じゃないのよね。
それはね、貧乏な空間なの。
ノリスケ お刺身をね、発砲スチロールの
トレーのまま出すようなもんなんで、
だめです。
半透明のプラスチックだけの世界は、
そういう感じがするんです。
ジョージ あああ! あああ! あああ!
つねさん ちゃんと器に入れ替えないとね。
ノリスケ 上手に使えばね。
ジョージ そうなのよ。それこそが価値のある
場所もあるんだけどね。
だから、コンランショップ。いいと思うわあ。
あ、でもね、心の片隅には、
イーサン・アレンのような
猫足の世界も好きなんだけど。
ノリスケ うーん。大統領官邸みたいな?
混乱してくるわね、混ぜると。
ジョージ そうなの。そうなの。
つねさん コンランで混乱。
ジョージ たとえば、コンランショップに置かれている、
本棚の中に雑誌が置かれていたり、
CDラックの中にCDが
置かれていたりするような空間!
で、クローゼットがあって、
クローゼットをぱたんて開けると、
ヴィヴィアン・ウエストウッドの
夜会服は‥‥
入ってないのよ、そこにはね。
ノリスケ ありゃ(笑)?
つねさん 入ってないの(笑)?
ジョージ やっぱりそこには、
一応買っていただけるものがあった方が。
かつてのグッチが置いてあったり。
ノリスケ 「かつての」グッチ(笑)。
トム様の時代の?
それもたいへんだから
今のドルチェ&ガッバーナが
あればいいってことですね。
ジョージ ドルチェ&ガッバーナがばーっとあって、
んで、んーっと、バスルームの手前の
クローゼットの引き出しを開けると、
TOOTのブリーフかなんかが
入ってるのかしら!
ノリスケ ああ、TOOTね。面白いよね。
ジョージ 面白い。今日もはいてるけど。
つねさん そうなの?
ノリスケ 僕も。あのね、買ってみたんですよ。
よくできてるよ!
ジョージ どうよくできてた?
ノリスケ つまりですね、男性の下着に
カップという概念を持ち込んでるんですよ。
ブラジャーかい! って。
カップのサイズはありませんよ?
AとかBとかC、ないんですけど。
ジョージ そいうんじゃなくってね(笑)。
ノリスケ つまりあの、こうなったらラクでしょ?
っていうのを提案してるのね。
そこそこフィット感があって、
かつゆるやかなところもあって、
ダボパンもいやだし、
きついブリーフもいやでしょと。
それを解決するのはカップ。
立体裁断になっていて、
やわらかいんだよね。生地が。
ジョージ うん。あとね、あの、あれってたぶんね、
きれいな体の男の人がはくと
心地良いんだと思うの。
ノリスケ ありゃ(笑)?
ジョージ ヒップハンガーとかってあるじゃない。
ちょっと股上の浅いブリーフ。
ノリスケ はいはい。
ジョージ あれをはくと、ぷくーんと出た
お尻の上の方で止まるようにできてるの。
ノリスケ うんうん。
つねさん ふうん。
ジョージ 僕のように全体に平べったくって、
ぷくーんと後ろにお尻の張ってない人が
はくと、歩いてる時、
ずるずるずるずる落ちてくんのよ。
ノリスケ ありゃりゃりゃ!
ジョージ お尻がほしい! お尻がほしい!
みたいな感じで落ちてくんのよね。
つねさん ああ。
ジョージ だからね、あー、
下着にも呼ばれなくなった自分の体って
どうなんだろうとかって。
たまに思ったりする。
ノリスケ ‥‥鍛えましょうよ!
ジョージ そういうこと。ま、それはそれね。
つねさん 置いといて。
ノリスケ TOOTが入ってると。
ジョージ あと、アバクロが入っててね。
   
男のぱんつも進化しているんですね。
つづきまーす。
次回はほがらかな食品のおはなし!


2005-11-11-FRI

BACK
戻る