ほぼ日テレビガイドシリーズ

秋の連ドラチェック2016

あややとふたりのプロフェッショナル
ほぼ日刊イトイ新聞
新しい連ドラがスタートする頃、
歩みを合わせるかのようにスタートするのが
この「連ドラチェック」シリーズです!
‥‥って、あかんやろ。遅いやろ。
はじまる前にスタートしろっちゅう話や。
ああ、すみません、編集者の作業が遅くて。
それはさておき、お待たせしました!
ほぼ日刊イトイ新聞が誇る、
超弩級テレビッ子、あややが
脚本家、森下佳子さんと
マンガ家、荒井清和さんといっしょに
今クールの連続ドラマについて
たっぷりこってりまったり語ります。
語ったのはドラマがはじまる前ですから
願望、予想、妄想などが交錯しますが、
脱線上等の心持ちでのんびりと
たのしんでいただければと思います。
進行は、テレビドラマについての造詣が
まったく深くならない
「ほぼ日」の永田が担当します。
味わい深いイラストと、魂の漫画は、
「沼のハナヨメ」でお馴染み、
「気仙沼のほぼ日」のサユミが描きます。
じゃ、はじまりますよー! 沼のハナヨメ
新しい連ドラがスタートする頃、
歩みを合わせるかのようにスタートするのが
この「連ドラチェック」シリーズです!
‥‥って、あかんやろ。遅いやろ。
はじまる前にスタートしろっちゅう話や。
ああ、すみません、編集者の作業が遅くて。
それはさておき、お待たせしました!
ほぼ日刊イトイ新聞が誇る、
超弩級テレビッ子、あややが
脚本家、森下佳子さんと
マンガ家、荒井清和さんといっしょに
今クールの連続ドラマについて
たっぷりこってりまったり語ります。
語ったのはドラマがはじまる前ですから
願望、予想、妄想などが交錯しますが、
脱線上等の心持ちでのんびりと
たのしんでいただければと思います。
進行は、テレビドラマについての造詣が
まったく深くならない
「ほぼ日」の永田が担当します。
味わい深いイラストと、魂の漫画は、
「沼のハナヨメ」でお馴染み、
「気仙沼のほぼ日」のサユミが描きます。
じゃ、はじまりますよー!


  • あやや

    ほぼ日刊イトイ新聞随一のテレビッ子。
    どんなに忙しくても
    録画したドラマは必ずチェック。
    毎週発表される
    視聴率なども無意味に把握。
    幼少期から蓄積された
    テレビの知識は無尽蔵。
  •  荒井清和

    漫画家・イラストレーター。
    ほぼ日刊イトイ新聞にて
    『TVウォッチャーの逆襲』を
    超不定期連載中。
    「写真より似てる」という
    高品質な似顔絵には定評が。
    ドラマ、スポーツ、
    バラエティー番組などが好き。
  • 森下佳子

    脚本家。『JIN-仁-』
    『世界の中心で、愛をさけぶ』
    『白夜行』『天皇の料理番』など
    名作ドラマを生みだす。
    NHK朝ドラ『ごちそうさん』で
    向田邦子賞を受賞。
    2017年の大河ドラマ『直虎 おんな城主』を現在執筆中。


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#03天海祐希さんのドラマから
またまた脱線して給食の思い出?
土屋太鳳ちゃんの違和感とは?

Chef〜三ツ星の給食〜

フジテレビ系●木曜午後10時


あやや
どれにしようかなぁー。
じゃ、天海さん、行きますか?
森下
『Chef〜三ツ星の給食〜』ですね。
あやや
はい、天海祐希さんです!
かっこいいですよねー。
見てて、惚れ惚れしますよねー。
宝塚出身の天海さんのことだから、
シェフを演じるにあたって、
きっと手さばきとか身のこなしとか、
ものすごく準備されているに違いない!
森下
女シェフのドラマって、
夏のクールでもやってたよね。
剛力彩芽ちゃんの。
あやや
ああ、やってたやってた。
荒井
『グ・ラ・メ!〜総理の料理番〜』ですね。
森下
最後のダンスがかわいかった。
──
『Chef』のほかのキャストは、
小泉孝太郎さん、川口春奈さん、
遠藤憲一さん、友近さん。
市川しんぺーさんは、
先日、小さな舞台でやってた
ミュージカルでお見かけしました。
すっごいおもしろかった。
森下
池田成志さんも出ますね。
あと、荒川良々さん。
あやや
あ、うれしー。
私、そろそろ、
荒川良々さんがほしかったんです。
森下
しょっちゅう出てるじゃん(笑)。
あやや
そうなんですけど、そうじゃなくて。
森下
んん?
あやや
そろそろ荒川良々さんがほしいな、
って、いうのは、もっと具体的に、
そろそろほしいなっていうことで、
だから、いま名前が出ただけでもうれしくて。
──
‥‥なに言ってるの?
あやや
いや、だから、
「最近、荒川良々さんのドラマ観てないなぁ」
とかじゃなくて、もっと具体的に、確実に、
「24時間位内に荒川良々さんの情報に接したり、
 姿を見たりしたい」くらいに思ってたんです。
──
‥‥‥‥え?
あやや
だから、こうしていま
テレビ雑誌の記事を読んだり、
写真を見るだけで、あ、うれしいな、と。
そろそろ荒川良々さんが
見たかったんだよな、と。
荒井
‥‥‥‥。
森下
‥‥‥‥。
──
‥‥‥‥ひぃ。
あやや
ひかないでよ、ひかないでよ!
サユミ
(ほんとうにあやさんはユニークだな‥‥)
──
‥‥え、ええっと、
脚本は浜田秀哉さんです。
荒井
そ、そうですね。
『ナオミとカナコ』とか。
あやや
あ、『ナオミとカナコ』観ました!
おもしろかったです。
──
で、お話としては、ええと、
三ツ星を獲得した
銀座の有名フレンチレストランの
総料理長である天海さんが、
ある日、店をクビになってしまって、
学校の給食をつくるようになる、と。
で、そこに、遠藤憲一さんとか、
荒川良々さんがいるわけですね。
あやや
ははぁ、なるほど。
さっき、スーパーウーマン型ドラマ、
みたいに言っちゃいましたけど、
これはそのタイプではないですね。
荒井
そうですね。
もっと、ドタバタと奮闘する主人公像。
森下
三つ星シェフが小学校の給食をつくる。
おもしろそうな設定ですね。
あやや
あの、ぜんぜん関係ない話していいですか?
──
ダメですよ。
あやや
ぜんぜん関係ない話なんですけど、
最近の給食って、すっごく
おいしくなってるらしいですね?
──
しちゃったよ、関係ない話。
あやや
それってほんとなんですか。
どのくらいおいしいんですか、学校給食。
森下
給食が人気の学校、ありますよ。
そういう学校の生徒たちは、
「給食食べたいから学校行くー!」って
言っちゃうくらいおいしいらしいです。
あやや
マジですか。私、そこ、超入りたい。
私、給食、大好きだったんですよ。
いまだに憶えてます。
給食が待ち遠しくて、待ち遠しくて、
じっと見てたあの教室の時計を。
──
へぇー、おいしくなかった記憶しかないなぁ。
森下
私も、ぜんぜんおいしくなかった。
荒井
うん。
あやや
そう言う人のほうが、多いですよね。
でも、私、給食がほんとに大好きで。
あの、給食の武勇伝、
‥‥言ってもいいですか?
森下
聞きたい。
荒井
聞きたい。
──
聞きたい。
あやや
私があまりにも給食を好きで、
周囲にもその思いを言い過ぎていたせいで、
毎年、勤労感謝の日に、
給食をつくってくださる人たちへ向けて、
学校代表で作文を書かされてました。
私、給食への熱い思いをつづった、
誰よりも心のこもった作文を、
6年間、毎年書いてました。
──
毎年!?
森下
すごい(笑)。
荒井
なんですかそれ(笑)。
あやや
学校放送で流れ、全校朝会で朗読し、
最後のほうは、どういうわけか
テレビ放送で流れました。
森下
はははははは。
荒井
(笑)
──
すごい(笑)。
あやや
そしたら、姉も同じ小学校に通ってたから、
当然、お姉ちゃんが
母親にぜんぶ言っちゃうんですけど、
作文で私が必ず書いてたキメのフレーズが、
「給食はおうちでは食べられないような
 おいしいものがたくさん出てきて、
 大好きです!」で。
もう、母親にすごい怒られました。
一同
(笑)
あやや
でも、給食はおいしかった。
大好きでした。
そんな、「給食」がテーマのドラマ!
私はたいへん注目しています!
──
そんなふうに戻ってくるのか、話が(笑)。
あやや
おもしろくなりますよー、天海さんだから。
いい役者さんは、おもしろい演技もできます。
森下
どんな話になるんだろう。
子どもたちからまずいと言われて、奮起して、
うまいと言わせようとするんだろうけど、
それだけじゃ、落としどころが小さいじゃない?
荒井
うん。
2時間で終わっちゃいますね。
森下
レストランに戻らず、
給食のおばさんとしてドラマが続くのかな。
どっちかというと学校モノとして。
あやや
泣かせたりするのかな、
トシちゃんの『教師びんびん物語』みたいに。
森下
生徒に慕われたりしてね。
「おばちゃーん!」みたいな。
あやや
そう、「給食のおばちゃーん!」
森下
「行かないでー!」
あやや
で、教室で集まらないで、
なぜか最後、校庭で集まる。
荒井
学園モノにありがちな(笑)。
──
あ、これ、主題歌が、
松任谷由実さんの新曲です。
あやや
わぁ、ユーミンの新曲がドラマの主題歌。
なんか、ちょっと懐かしい感じでいいですね!
いろいろ、期待するポイントが多いですね。
さすが、給食ドラマ!
──
ないから。そんなジャンル。

IQ246〜華麗なる事件簿〜

TBS系●日曜日午後9時


あやや
つぎ、これ行っていいですか、
『IQ246〜華麗なる事件簿〜』。
荒井
主演は織田裕二さんと土屋太鳳さん。
なかなか豪華な感じがしますね。
あやや
私、土屋太鳳ちゃんについては
言いたいことがあるんです。
森下
はい、どうぞ。
あやや
土屋太鳳ちゃんについて、
観るたびに感じてしまう、
「3大違和感」というのを抱いているんです!
──
さんだいいわかん?
森下
お聞きしましょう。
土屋太鳳ちゃんに感じる「3大違和感」。
ひとーつ!
あやや
ひとぉーーつ!
‥‥身長。
森下
小柄ですよね。
あやや
もっと大きいはずなんですよ。
──
ど、どういうこと?
あやや
「この子、大きいだろうな」
と予想して観ちゃうんですよ。
脳が勝手に。
なんなら、米倉涼子サマくらいの感じを
想像してるわけですよ、雰囲気的に。
ところが、彼女、ちっちゃい。
荒井
調べてみましょうか。
ええと、身長155センチ。ほんとだ。
森下
あー、たしかに、そういう感じはしない。
あやや
どんどん行きます。
土屋太鳳ちゃんに感じる違和感、
ふたぁーーつ!
‥‥肩幅。
──
肩幅。
あやや
肩幅。
こちらは、逆に広い。
森下
うん? そんなにがっしりした
イメージじゃないんだけど。
あやや
ところが、体育会系なんです。
実際、日本女子体育大学出身。
めちゃくちゃ骨格がしっかりした
アスリートなんです。
──
へーー、いいじゃん。
むしろ俺は好感。
あやや
そして、違和感、3つ目!
‥‥声。
めっちゃくちゃ薄幸そうな声を出すんですよ、
ちょっとかすれた、可憐な声を。
それで、わたしの脳が、
あら? あらあら?
みたいに違和感を持つんです。
荒井
つまり、声と骨格のイメージが?
あやや
そうそうそう、合ってない!
森下
なんとなくわかるような(笑)。
──
でも、それ、あくまでも
あやちゃんの個人的な‥‥。
あやや
そして違和感4!
──
3つじゃないのか!
一同
(笑)
あやや
4つ目は名前の違和感。
太鳳、タオ、たお?
なんとなくわかってもらえますか?
はい、つぎ、5!
──
5!
荒井
ぜんぜん3つじゃない。
──
酔っぱらいか、おまえ。
あやや
大真面目ですよー。
5つ目の違和感はやっぱりこれです。
‥‥「蘇美ちゃん」じゃない。
森下
はいはいはい、『鈴木先生』のね。
あやや
私たちは、彼女をどうしても
『鈴木先生』の小川蘇美ちゃんだと思って
観ちゃうわけなんですよ。
まあ、視聴者の勝手なイメージなんですけど、
でもこれ、「ハマり役」を持ってしまった
役者さんの宿命なんですね。
つまり、私の中の土屋太鳳ちゃんは、
まだ中学生で、骨格できる前にやってた役で、
髪の毛もこーんなだったんですよ。
森下
おろしたロングヘアーでね。
あやや
そうなんです。
身長のことも気にならなかった。
ほかの子も高くないから。
でね、髪型もね、こーんなふうに
ほっぺたにかかってる感じで‥‥。
いまのしっかりした大人のイメージも
もちろん悪くないんですけど、
どうしても華奢な美少女の印象があって。
私ね、こないだ、このギャップを
あらためて痛感したんです。
土屋太鳳ちゃんがCMに出てるんです。
で、その映像がね、目のあたりの
アップからスタートするんです。
そうするとね、やっぱり美少女なんです!
「蘇美ちゃん」なんです。
するとね、脳が勝手に予想しちゃうんです。
この子は米倉涼子さんくらいの身長の、
華奢な美少女だぞ、と。
ところがね、カメラがパーッとひいていくと、
その予想とちょっとずつ違うわけですよ。
──
言ってることはわかってきたけど、
なんか悪口みたいになってきてるぞ。
あやや
ああああ、そうじゃないそうじゃない、
いまももちろんかわいいです!
太鳳ちゃんはとても魅力的な子なんです!
ただ、どうしても、観るたびに
「3大違和感」を感じてしまうんです。
荒井
3つじゃないですけどね。
あやや
なにが違和感があるかって、
声なんですよ。
荒井
いわゆる、カマトトっぽい感じ?
でも、悪い声じゃないですよね。
あやや
まったく悪くないんです。
ただ、その声が来るとは思わない。
イメージとのギャップがあるんですよ。
森下
私も『鈴木先生』の彼女が大好きだったから、
言ってることはわかる気がするなぁ。
声もね、ど真ん中で
たくさんしゃべるわけじゃなかったら、
そんなにギャップもないと思うんですよ。
脇役で特徴的な声の子がいるなぁ、くらいで。
むしろ、武器にすらなる。
あやや
そうそうそうそう。
これは土屋太鳳ちゃんに限らない話ですけど、
声って、ほんとに重要ですよね。
女優さんだけじゃなく、俳優さんにとって。
荒井
ああ、重要ですね。
森下
女優さんは聞きやすい声が
売れる第一要因だっていう話がありますよ。
松嶋菜々子さんとか綾瀬はるかさんみたいに、
聞きやすい声がいいんですって。
落ち着きがあって邪魔をしない声。
荒井
あーーー、なるほど。わかります。
あやや
そうですねぇ。
土屋太鳳ちゃんの話に戻ると、
彼女は薄幸そうな、可憐そうな声なのに、
ご本人は、もう、バク宙とかしちゃうような
身体能力の高い子で。
──
え、そうなの?
あやや
できる子なんですよ、太鳳ちゃん。
フィジカル面めちゃくちゃ強い。
永田さん言うところの
プロ野球選手と結婚してほしい美人です。
──
いや、あやちゃんのギャップの話を
聞けば聞くほど、ぼくは好感を持ちます。
朝ドラのヒロインを務めながらも、
アスリートじゃないですか。
あやや
完全にアスリートなんです。
だから、柔道48キロ級とか
レスリング48キロ級とかに出て
メダル獲ったりしたら、
国民的ヒロインですよ。
──
そ、そりゃそうだろう。
あやや
実際ね、先日、TBSの特番、
『オールスター大感謝祭』で
土屋太鳳ちゃんが、
長距離走に出場したんです。
荒井
赤坂マラソンですね。
あやや
赤坂マラソンです。
太鳳ちゃん以外は、全員男性で、
しかもオリンピックに出てた
なんかすごい外国人選手も出てました。
──
あ、ファラーだ!
あやや
なんか、その人かな?
あとは森脇健児さん、
猫ひろしさんらと激走して、
なんと入賞したんですよ!
最後、ふらふらになりながらゴールしたあと、
息もできないほどなのに、
このドラマの見どころを一生懸命、
話している姿をみて、
もう感動しまくりですよ。
その瞬間から、私はすっかり、
太鳳ちゃんファンになりましたっ!
──
なるほど、なるほど。
あやや
‥‥と、いうようなことを、
ひとりでたっぷりと
語らせていただきまして、
たいへん失礼いたしました。
森下
お疲れさまでした。
荒井
お疲れさまでした。
あやや
一方で、お相手の織田裕二さん!
──
そっちも行くのか。
あやや
織田裕二さんはむしろ逆の現象が!
荒井
逆の現象というと?
あやや
織田裕二さんといえば
ハマり役はなんですか?
永田さんでも知ってるでしょ?
──
あれですよ、『踊る大捜査線』。
あやや
正解!
荒井
青島ですね。
あやや
まぁ、言ってしまえば、
織田裕二さんって、多くの視聴者にとって、
「青島刑事」なんだろうと思うんですよ。
森下
イメージとしてはね。
あやや
と・こ・ろ・が!
織田裕二さんにとっては
それがまったくマイナスになってない。
いや、むしろ、プラスではないかと!
(どんっ!)
──
机を叩かないで。
飲み物がこぼれちゃうから。
あやや
織田裕二さん、今回はどんな役ですか?
荒井先生、お願いします!
──
こらこら、
ゲストの方に説明させるんじゃありません。
荒井
ええと、織田裕二さんは
今回の『IQ246〜華麗なる事件簿〜』では
難事件を解決する天才貴族、
という役どころですね。
あやや
ありがとうございます!
──
こらこら。
あやや
織田裕二さんって、いろんな役をなさいます。
エリート官僚とか、
外交官とかの役も演じられます。
ところが、なぜか、ずーっと、
視聴者は親近感を持ってしまう。
なぜか! ‥‥青島臭がするからです。
森下
「青島臭」て。
──
「臭」て。
あやや
どんな役をしても、織田裕二さんって、
あらかじめちょっと好かれるんですよ。
なぜかというと、みんながそこに
着てないはずのモッズコートを見てるから。
森下
たしかに、現場でがんばってるんだろうな、
っていう感じが、なぜか。
あやや
しちゃうんですよ、これが。
荒井
あと、ずっと若い気がしますね。
いい意味で年齢不詳というか。
あやや
そのあたりも「青島臭」です。
世界陸上です。「キターー!」です。
──
どれなんだよ。
あやや
いや、そういう、「織田裕二の力」に
ぐいぐい持って行かれちゃうということです。
なんていうか、この人、
「コンテンツ力」があるんですよ。
森下
なるほど(笑)。
荒井
きっとご本人はそうやって
「○○の人」としていじられたりするのは
イヤなんでしょうけどね。
あやや
そうみたいですね。
でも、いじられようと、モノマネされようと、
ちっとも揺らがない魅力があるんですよ、
織田裕二さんには。
それは、すっかり一周しちゃって
みんな大好きな松岡修造さんに近い。
──
なるほど。
あやや
‥‥で、
『IQ246〜華麗なる事件簿〜』の
話なんですけどね。
荒井
あ、その話でした。
──
いまごろ(笑)。
あやや
個人的な見方をすれば、
がっちりキャラの定まっている織田裕二さんと
まだそれを探している土屋太鳳ちゃんの主演。
これは、なかなか注目です。
希望としては、土屋太鳳ちゃんが
飛躍する作品になればいいな、と。
森下
うん。うまくいってほしいですね。
あやや
あとね、織田裕二さんが主演する
警察が舞台のドラマは、
警察関係者にウケますから、
数字もなかなかいいと思いますよ。
──
なにその理論。
あやや
織田裕二さんと水谷豊さんは
警察関係者にファンが多いんです。
なんていうの? 組織票?
これがほんとの組織票?
森下
警察の人って、刑事ドラマ好きなの?
あやや
好きなんですって。
『踊る大捜査線』とか『相棒』の映画には
警察関係者がたくさん観に来るって
聞いたことがあるんです。
荒井
へーー、そうなんですか。
ふつうは逆ですよね。
自分の働く業界を舞台にした
ドラマがあったとしても、
ぜんぜん実際と違うから、
そこが気になって観ないっていう人が多い。
あやや
ところが、
警察モノのドラマは別なんですって。
やっぱり、現場の人とか
感情移入するんじゃないですか。
「そうそう、事件は現場で起きてんだよ」って。
森下
なんか、あややの熱弁を聞いてたら、
観たくなってきたよ、このドラマ。
荒井
そうですね(笑)。
──
ちっとも内容を語ってないのに。

キャリア〜掟破りの警察署長〜

フジテレビ系●日曜日午後9時


あやや
つぎは、『キャリア』行きましょう。
荒井
日曜9時、さっきの『IQ246』の裏ですね。
──
サブタイトルに、ニョロ(〜)がついてます。
森下
ああー、ニョロついてますね。
ううう、なぜ、ニョロをつける!
荒井
出たー、森下さんのニョロ嫌い(笑)。
あやや
ちなみにニョロにはさまれたサブタイトルは
「掟破りの警察署長」です。
──
おお、なんとわかりやすい。
森下
きっと、掟破りの警察署長が
主人公なんでしょうね。
──
掟破りの警察署長が主人公だと思って
間違いないでしょうね。
荒井
その掟破りの警察署長は誰が演るんですか?
あやや
玉木宏さんです。
荒井
ほう。
──
役名が、「遠山金志郎」だそうです。
あやや
え、遠山金志郎? 「遠山の金さん」?
荒井
なんで「遠山の金さん」なんだろう。
森下
な、なんかの意図があるんでしょう。
あやや
玉木宏さんが演じる署長とか
柳沢慎吾さんの副署長とかが、
いわゆる「キャリア組」で、
対立する「ノンキャリア組」のほうに
叩き上げの刑事の高嶋政宏さんとか、
白洲迅さんがいるんですね。
森下
白洲‥‥白洲‥‥
ああ、ダメだ、「白洲」と聞くと、
自動的に「美加」を思い出してしまう‥‥。
あやや
わかります! 白洲美加!
荒井
「白洲美加GO!」ってやつですね。
──
‥‥すみません、それ、なんですか?
あやや
『家売るオンナ』っていうドラマがあって、
珍獣ハンターでお馴染みの
イモトアヤコさんが走らされるんですよ。
森下
そのときの決めゼリフが、
「白洲美加GO!」
荒井
ゴロがいいから、つい言いたくなるんですよね。
北川景子さんが目を見開いて
「ゴー!」と言うと髪がなびく、
あの場面が印象強くておもしろかったですね。
あやや
おもしろかったー。
「白洲美加GO!」
森下
『ポケモンGO』もおもしろいよー。
──
あんまり言うと、取りあげますよ。
森下
ひぃ。
あやや
で、『キャリア』のほうは、どうですか。
荒井
うーん、どうでしょうね。
まあ、話題性からいうと、同じ警察モノだったら、
『IQ246』のほうを観てしまいそうな気が‥‥。
森下
そういう人は多そうですね。
あやや
あ、『キャリア』のスタッフに
中野利幸さんのお名前がありますけど、
この方って、なぜか、
「みんなで住むドラマ」を書く人でしたっけ?
森下
そうそう(笑)、
担当するドラマのシチュエーションに
ルームシェアが多い人。
でも、今回プロデューサーじゃないから
あんまり関係ないかもしれない。
あやや
じゃあ、今回はルームシェアしないのかな?
森下
もしくは、北町署の刑事たちが、
みんなで一緒に住むことに?
──
どんなルームシェアですか(笑)。

THE LAST COP/ラストコップ

日本テレビ系●土曜日午後9時


あやや
もう1本、行きましょう。
日テレ土曜夜9時『ラストコップ』。
これね、スペシャルも、Huluも観ました。
森下
どうでした?
あやや
けっこうおもしろいところと、
惜しいところと。
荒井
そういう感じ。
あやや
唐沢寿明さんがおもしろいんですよ。
30年間昏睡状態だった人が、
目が覚めて現代によみがえる、という話で、
昭和っぽいことをいっぱいやるんです。
──
おもしろそうじゃん。
あやや
おもしろいところは、おもしろいんです。
コメディタッチの刑事ドラマですから、
観てて笑えれば十分満足なんですけど、
欲を言えば、謎解きの部分とか、
真面目なストーリーの部分、謎解きなんかが
さらに満足できるともっとうれしい。
──
視聴者というのは、ほんとに。
あやや
ねーーー。
ほんと、じぶんが言うなって感じだけど、
おもしろければおもしろかったで、
もっともっとここを、って望んじゃいますねぇ。
荒井
たしかに、
唐沢寿明さんと窪田正孝さんの
キャラクターはよさそうですね。
あやや
いいんですよ、このキャラ。
森下
日テレって、こういうの好きですよね。
バディものの、刑事もの。
あやや
ああ、そうですねー。
荒井
『あぶない刑事』から脈々とつながる
日テレのバディ伝統芸でしょうか。
あやや
「行く、ぜ、タカ、ひは、ほんにゃほにゃ」
──
‥‥なにそれ。
あやや
柴田恭兵さん。
似てなかったですか。
森下
モノマネ‥‥だったの?
──
森下さん、無視で大丈夫です。
荒井
ええと、
『シン・ゴジラ』の人が出てますね。
「まず、お前が落ち着け」って言ってた、
あの、政治家の役の。
森下
松尾諭さんですね。
──
けっこう重要な役でしたよね。
あやや
松尾諭さん、『SP』俳優ですね。
荒井
ああ、そうですね。
あやや
『SP』に出て、
そのあといい感じの脇役で出てる人、
けっこう多いんですよね。
荒井
あ、桜井日奈子さんも出ますね。
この子、知ってますか?
「いい部屋ネット」のCMの人です。
「モルディブ当たる」の人です。
最近、注目されてきて、
「岡山の奇跡」と言われてる人ですよね。
森下
ああーーー。
あやや
ああ、あの子か。
──
荒井センサーが発動しているみたいですね。
荒井
はい。センサー、キテます(笑)。
森下
なるほど。
あやや
なるほど。


(次回に続きます!)
2016-10-26-WED

(C) HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN