──	さて、オススメのドラマを決める前に、 まだ触れてないドラマで 話しておきたいものはありますか？
あやや	いや、個人的に興味を持ったドラマから話しているので、 世間一般の常識からいえば、 取りあげるべきタイトルはもっとありますよね。 その、まぁ、『放課後グルーヴ』や 『みんな！エスパーだよ！』よりは、 『幽かな彼女』とか『TAKE FIVE』を語ったほうが‥‥。
──	かといって、しらみつぶしに語っていくのもね。
荒井	『家族ゲーム』とかは 触れたほうがいいんじゃないでしょうか。
あやや	あ、じゃあ、『家族ゲーム』行きましょうか。 実際、興味ありますし。
家族ゲーム　フジテレビ系●水曜日午後10時
あやや	『家族ゲーム』って、 昔、松田優作さんがやっていた、あれですよね。
荒井	そうですね。
森下	森田芳光さんが監督の。
あやや	それって、宮川一朗太さんが出てたんでしたっけ？
森下	あ、そうかも。
荒井	あれ、観てないんだよなぁ。映画でしたよね？
あやや	ドラマもありましたよ。
──	ええと、調べてみましたところ、 ２時間ドラマとかも含めて、何回かドラマになっています。 映画版の『家族ゲーム』は1983年。 監督が森田芳光さんで主演が松田優作さん。 宮川一郎太さんも出てます。 ほかに、伊丹十三さん、由紀さおりさんも。 で、同じ1983年にＴＢＳでドラマにもなっていて、 主演が長渕剛さん。伊東四朗さんや白川由美さんが出演。
荒井	ああ、そうか、ドラマもあったんだ。
あやや	私、あの、なんていうんでしょう、 食卓で家族が食事する場面で、 カメラ側の席に誰も座らないように並ぶのを 「家族ゲーム方式」みたいに呼んでたのを 妙に覚えているんですけど。
森下	あった、あった（笑）。
あやや	ま、簡単にいうと、 家族の崩壊と再生、みたいなテーマのドラマですよね。
荒井	うん。で、型破りの家庭教師が主人公で。
あやや	それが櫻井翔さんなんですね。
森下	これまでの松田優作さん、長渕剛さんと比べると、 ちょっと路線が違いますね。
荒井	あ、また、例のあれですね。 アクの強すぎる主人公から、 どっちかというと、さっぱりタイプへ。
あやや	ああ、そうだ、そうだ。
森下	たしかにそういう傾向がありますねー。
あやや	あとは、神木隆之介くんが長男役で出てますね。 あ、忽那汐里さんも出てる。ふたりとも上手ですよねー。 そのあたりは、安心して見てられそう。
荒井	忽那汐里さんは、 『家政婦のミタ』で、娘役だった人ですね。
あやや	そうそう。あと、最近だと『泣くな、はらちゃん』。 忽那汐里ちゃん、私、好きなんですよ。
森下	あぁ、かわいいですよね。
あやや	かわいい。あとね、ほら、恋をしたでしょう？ きれいになりましたよね、見るみるうちに。
森下	え、知らない（笑）。
荒井	週刊誌に写真撮られてましたよね。
あやや	そうそうそう。 あ、あのね、いいですか？　言っても？
森下	言うんでしょ？
荒井	言うんでしょ？
あやや	私ね、女優さんが実生活で恋をして、 どんどんきれいになっていくのが、 もぉーーー、大好きっ！
一同	（笑）
あやや	もうね、本当に好きなんですよ。 とくに、十代二十代の女優さんって、 ほんとにきれいになりますから！ で、忽那汐里ちゃんって、いま19とか二十歳でしょ？ もう、はじめての恋愛に近いと思うんですよ。 でね、『泣くな、はらちゃん』の３ヵ月のクールで、 放送中にどんどんきれいになっていったんですよ！ これ、お気づきになりました？
荒井	いや、わかんなかったです（笑）。
あやや	ぜひ、そのへん、注意してみててください。 彼女、いまもきれいになってますから。 そういうことを頭に置きながら見ると、 ドラマがいっそうたのしくなります！ 以上、あややからの ワンポイントドラマ観賞テクニックでした！
──	まとめるな、まとめるな。
あやや	あとは、そうですね、鈴木保奈美さんという なつかしい名前がありますね。 なんか、最近、多いですよね、 山口智子さんが復活したり、 ダブル浅野がまた共演するという話もあるし。
荒井	それをいうなら、 『家族ゲーム』をリメイクするということ自体も。
あやや	あ、そうですね。 この傾向、どういう背景があるんですかね？ 昔のドラマファンに向けてるんですか？
荒井	さぁ？
森下	さぁ？
あやや	うーん、なんなんだろう。
──	行き詰まってるんじゃないの？　ドラマというものが。
あやや	あ（笑）。
森下	さっくり言ったね（笑）。
あやや	さっくり（笑）。
荒井	でも、昔、見てた人は多いでしょうから、 「お、『家族ゲーム』か」って 見ちゃう人は多いんじゃないかな。
あやや	板尾創路さんが一家の父親役というのも、 なんか、現代的でいいなと思います。
ラストシンデレラ　フジテレビ系●木曜日午後10時
荒井	あ、『ラスト・シンデレラ』って、 昨日、初回をやってたので見ましたよ。
あやや	やってましたね。私も見ました。
森下	あ、どうだったんですか？
あやや	うーーん‥‥悪くはないんでしょうけど‥‥。
荒井	なんか、セリフのやり取りとかが古いというか、 前に見たことあるなーという感じがしましたね。 わざとなのかなぁ。
あやや	そうなんですよねぇ。
荒井	たとえば、主人公の女性が、 仕事はバリバリできるんだけど恋愛がおろそかで、って。 もう、このパターンを何度見たことか、みたいな。
森下	あーー。
あやや	しかもその、篠原涼子さんって、 いってみれば実生活は「リア充」じゃないですか。
荒井	そう、そのへんも透けて見えてしまって、 ちょっとギャップがあるんですよね。
森下	あ、でも、それでいうと、私は旦那さんと年齢差もあるし、 単純にリア充とはいえないというか、変な話、 これからがんばっていかなきゃいけないんだろうな、 とも思っちゃうんですけど（笑）。
あやや	あ、なるほど（笑）。
森下	だから、そういう意味では、応援したくなる。
荒井	そうか、そういう見方もありますね（笑）。
あやや	で、篠原涼子さんに関して言うと、 ちゃんと役になってて、 それは、私、この人すごいなぁと思いました。 アラフォーの役なんだけど、 しっかり「かわいさ」も出ていて。
荒井	メイクとかも、ちょっとかわいい系でしたよね。
あやや	そうそう。
荒井	あとは、三浦春馬さんのベタなジゴロっぽさに ちょっと笑っちゃいましたね。 でも、あれくらいがわかりやすくていいのかもな。
森下	あ、そんなベタだったんですか。 それはちょっと、逆に見たいですね。
あやや	そういうところも含めて、 「古さ」をたのしめるかどうかじゃないですかね。
森下	そうなんだ。まぁタイトルからしてね、 『ラスト（ハート）シンデレラ』ですからね。
荒井	（笑）
幽かな彼女　フジテレビ系●火曜日午後10時
あやや	『幽かな彼女』、観たんですけど、 悪くなかったですよ。 ちょっと数字はよくなかったんだけど、 内容的にはちゃんとたのしめました。
荒井	これ、観なかったんだよなぁ。
あやや	働き者ですよ、杏ちゃん。
森下	杏ちゃん、働き者ですよ。 若いのに頼もしい女優さんです。
──	働き者といえば、こないだ、 このドラマのアピールだと思うんですけど、 幽霊の格好して甲子園で始球式してましたよ。
３人	働き者だなぁ。
荒井	初回の数字って、11パーセントくらいでしたっけ？
あやや	そう、だから、ちょっと厳しいんですけど、 でも、そんなに悪くないんです。 脚本も『任侠ヘルパー』の方なんで、おもしろいんですよ。 あと、香取慎吾さんの演技がよかったです。
森下	あ、そうなんだ。
あやや	最近の香取さんの作品のなかで、いちばん好きかもしれない。 というのは、最近の香取さんの主演作って、 キャラ設定が濃いものが多かったじゃないですか。
荒井	ああ、そうですね。
あやや	なんですけど、私、香取慎吾さんは、 ちょっと抑え気味の役柄のほうがハマると思うんですよ。 『薔薇のない花屋』とか。
荒井	ああ、ナチュラル系のほうがいいんですね。
あやや	そうそうそう。 ナチュラルで、ちょっと内面的に闇を持ってたりとか、 そういう、軽い葛藤のある役のほうが 香取さんの表現としてバランスがいいというか。
森下	うん、わかるわかる。 たぶん、そういう役のほうが、 意外に本人にも近いんじゃないかな。
あやや	だから、そういうこともあって、 『幽かな彼女』の香取さんはそうとうよかったですよ。
森下	あ、本当？　見なきゃなぁ。 最近、録画がたまりまくりで。全然追っつけてないの‥‥。
あやや	よければ、ぜひ。
──	‥‥はい！　 じゃあ、そういうところで、いいですかね？
あやや	お、選びますか！
森下	そうですねー。
荒井	選びましょうか、今クールのオススメの１本を。
あやや	最初に確認していいですか？ 『あまちゃん』ってどうします？
──	『あまちゃん』は、 そうですねぇ‥‥外しましょうかね。
あやや	わっかりました！
荒井	まぁ、『あまちゃん』は特別枠みたいなもんですよね。
あやや	じゃあ、どうします？ 「いっせぇのせ」で指刺したりします？
荒井	えぇ？　ちょ、ちょっと待って。
森下	うーん‥‥。
──	皆さん、もう絞られてる感じですか？
荒井	いきなり１本なんですか？
──	じゃあ、候補作として、まず何本か挙げましょうか。 ええと、じゃあ、２本！　２本、お願いします！ あやちゃん、どうぞ！
あやや	うわぁ‥‥、ええとね、まず、 『空飛ぶ広報室』。
──	『空飛ぶ広報室』。
あやや	あとね‥‥話してるうちに気になってきたのが、 まさかの『刑事110キロ』。
森下	えっ、そうなんだ（笑）。
荒井	マジ？
森下	マジで（笑）？
あやや	いや、ちょっとやめときます、やめときます。
──	いいよ、別に、そのままで。
森下	うん。石塚さん、喜ぶと思うよ〜。
あやや	いや、でも、やっぱり、 『放課後グルーヴ』が気になるなぁ‥‥。
森下	粘るね、『放課後グルーヴ』。
──	じゃあ、その２本でいい？
あやや	いや、やめます、『放課後グルーヴ』やめて‥‥。
荒井	２本ですよね？
──	２本です。
あやや	本当に、私、どうしよう。
──	森下さん、出ますか？
森下	あぁ、悩ましいんだけどなぁ‥‥。 じゃあ、ツッコミどころも含め、 まず、『ダブルス』を（笑）。
あやや	おぉーーー（笑）。
荒井	『ダブルス』かぁ（笑）。
──	意外（笑）。
森下	ツッコミどころも含めて、たのしみたい。 あとは、『空飛ぶ広報室』。
──	あ、『空飛ぶ広報室』。 荒井先生は？　あやちゃんももう１本、決めて。
あやや	じゃあ、私も、ツッコミどころを含めて、 『35歳の高校生』。
──	『35歳の高校生』。はい、荒井先生。
荒井	『ガリレオ』、王道で。
──	はい。 いつも荒井先生は、最後に王道を選んでくれるから、 記事がちょっと締まるんだよな。
荒井	『ガリレオ』、好きなんですよねー。 ほんとうにたのしみで。 もう１個は、『みんな！エスパーだよ！』ですね。
森下	おぉーー、両端行きましたね、荒井先生。
荒井	両端ですね。
──	おお、いい感じでバラけましたね。 あやちゃんが『空飛ぶ広報室』と『35歳の高校生』。 森下さんが『ダブルス』と『空飛ぶ広報室』 荒井先生が『ガリレオ』と『みんな！エスパーだよ！』。
あやや	うん。
森下	ほー。
荒井	なるほど。
──	重なったのは、『空飛ぶ広報室』のみ。
荒井	じゃあ、いいんじゃないですか、それで（笑）。
あやや	じゃあ、『空飛ぶ広報室』にします？
──	荒井先生、いいですか？
荒井	いいですよ、ぜんぜん。 もともと５本の候補に入れようと ギリギリまで迷ってましたから。
──	じゃあ、そうしましょうかね。
あやや	はい。
森下	おお、決まった。
──	じゃあ、『空飛ぶ広報室』を、 今回のオススメということで。
あやや	はーーい！
荒井	『ダブルス』が意外と存在感を出してきたのが ちょっとおかしかったですね。
森下	いや、侮れないですよ。 尾崎将也さんがやってくれそうな気がします。
あやや	あ、たしかにたしかに。
──	総合的には、『空飛ぶ広報室』をおしながら、 『ダブルス』と、『エスパー』と、『110キロ』が、 ダークホースとしてある、みたいな。
あやや	そうですね。
森下	そうですね。『エスパー』もね、ちょっと見てみたい。
あやや	『お天気お姉さん』もちょっと気になりますね。
荒井	なんだかんだいって、 『ガリレオ』おもしろそうだしなぁ。
──	そういうわけで、ありがとうございます。
森下	ありがとうございます。
荒井	ありがとうございました。
あやや	ありがとうございましたーーーーー！ あああ、終わってしまった。 それはそうと森下さん、 『ごちそうさん』、なんか応援させてくださいね。
森下	あ、なんかやってくれるの？
あやや	ぜひ、ぜひ！ ‥‥ああーーーーっっ！
──	な、なに？
あやや	‥‥会話の随所に、 「じぇじぇじぇ」って入れるの、忘れてた。
──	知らんがな。 （お　し　ま　い）

　2013-04-30-TUE