糸井重里

・いま現在、ぼくはそれなりに元気です。
 元気でいられるために、それなりにやってることもある。
 あるけれど、それほどがんばってるわけでもありません。
 歯医者さんだとか、お医者さんだとか、トレーナー、
 周囲の人びとの手助けがいろいろあるわけです。
 元気でいるために格別な努力をしているわけじゃない。
 なのに、元気であるって、しみじみ幸せなことです。
 たまたま、わたしは元気ですということです。 

 元気な人が元気であることを、
 じぶんの力のように言ったりすることがありますが、
 いまごろわかったのですが、それはちがいますね。
 運だとか、みんなのおかげだとか、理由を探す必要はない。
 ただ、「ありがたい」ということだと思います。
 ぼくは何度となくアントニオ猪木の
 「元気があればなんでもできる」ということばを、
 ここで引用してきました。
 そう、いまでもそうだよなぁと思ってますよ。
 でも、その「元気があれば」の「元気」とは、
 じぶんの努力の成果でもないのであります。
 たまたま元気のない人もいるし、
 たまたま元気なわたしやあなたもいるんですよね。
 その上で「元気があればなんでもできる」んだな。

 いまからでも、じぶんのそれなりの「元気」を
 こころからありがたがりましょうぞ。
 たぶん、元気であることをありがたいと思っていると、
 多少は元気でいられるチャンスも増えるかもしれない。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
あまり元気でない人も、それなりに元気でいられますように。 

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