糸井重里
・人は、そんなことしてる場合じゃないときに、
そんなことばかりしたがるものである。
そんなことしてる場合じゃないとき、
なにをするのがいいのか、答えは知っている。
するべきことをすればいいのである。
するべきことがわかっているなら、それをするのがいい。
そうは言っても、するべきことは、
ほんとうに、いまするべきことなのだろうか。
そんなにするべきことばかりしていたら、
目的に合わせてはたらく機械のようではないか。
そういえば、目的のない機械というのは切ない。
なにをしていいかわからないままに動く機械はあるのか。
なにをしていいのかわからないままに、
なにかしらをしている機械というものならある。
それは機械仕掛けのおもちゃというものである。
目的は見てもらったり遊んでもらうことである。
おっと、機械仕掛けの玩具にも目的はあったのか。
では、観客のいないところで回るメリーゴランドは?
人を乗せて回っている回転木馬の他に、
乗せてない木馬も、いっしょに回っている。
人を乗せてない回転木馬よ、もしお役目がないのなら、
その場を離れて草でも食べに出かければいいのに。
それでも、木馬はそこにいなくてはいけないのだ。
草なんか食べに出かけている場合じゃないからだ。
わたしは、そんなことしてる場合じゃないことを、
少しずつ文字を書くことで、なんとかごまかしきった。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
こんなの読んでる場合じゃないんじゃないですか、あなた。
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