ARAI&YONEMITSU
夢中になりたい!
広島・東京・世界

第22回 『泣ける本』

じぶんで振っておいてなんだが、本読んで、
涙がほんとに落ちる体験ってのはそうそうないよね。
折原みとの「時の輝き」って、少女が読む本があって。
大人の男が読む本じゃないって説あるんだけど。
おさななじみの美少年と看護婦の卵をしている主人公が、
病院の廊下でぶつかって! みたいな出だし。
でも、風邪でダウンしているときに読んで、
ぼーぼー泣いた。
ピュアな気持ちを失っていることに気づいたんだと
風邪の布団の中で淋しい気持ちになったり、
元気になったらがんばろうと思ったり、
病気の時だったから弱気になってただけかもしれぬが、
ぼーぼー、 思い出しては泣いたなー。
ぼーぼー? ああ、わたしないかも。困ったなあ。
泣ける本って、アライさんが出したお題ですぜ。
少なくとも最近の本ではないぞー。
一昨日、「隣の家の少女」(ケッチャム)で
鳥肌はたったけどなあ。
2年くらい前、いろいろ落ち込んでたことがあって、
そのとき、寝つきも悪くて、子どものころに読んだ本を
読み返したのね。
「赤毛のアン」シリーズ
(なぜかいつも「アンの愛情」まで)とか
「フランダースの犬」とか「あしながおじさん」とか。
てきめんに泣けました。
名作劇場モノであるか。
泣くと気持ちよくてねー、癒しだね。
もうあらかじめノスタルジーモード、
泣きモードに入ってるので、本はなんでもいいのかも。
そうじゃない本をあげたいよね。
あ、マンガならある! さそうあきらの「神童」。
最終巻の前半酷すぎるんだもん、
喫茶店で読んでたからがまんしたけど、
家だったらきっと号泣してました。
読んでる場所とか環境とか大きいよね。
あ、でも朝の電車で泣いたな。
あれあれ(調子でてきた)、「おたんこナース」
(佐々木倫子)! 「スピリッツ」連載中のとき。
すごい性格わるい男のコの患者に、
主人公の新人看護婦ニタトリがひどいこと言っちゃって、
でも、男のコは実は死病にとりつかれてて……
みたいな展開。
あとね、これ「ザ・エージェント」(映画)で
泣いた並に恥ずかしいけど
「おいしい関係」(槙村さとる)でも泣いた。
あ、あとあと「ハッピーマニア」(安野モヨコ)でも。
ふむ。
カヨコ(主人公)が不倫してて、
でもその男のなにげないコトバを聞いて、
すーっと覚める場面があって。
とつぜん男の身勝手さが見えるのね、
で、「ちがうだろう、それは、人として!」って台詞で
だーっときた。
ぜんぶマンガですな。
「スラムダンク」(井上雄彦)
「物陰に足拍子」(内田春菊)
「SoNS」(三原順)
「ラヴァーズキス」(吉田秋生)
「BLUE」(山本直樹)……ああ、全部マンガだ
おい。
今、無性に読み返したくなりました。

To Be Continued

1999-12-29-WED

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