本読む馬鹿が、私は好きよ。
その8:村上春樹を読む人

そして、ねじまき鳥。


ほぼにちわ。
ゴールデンウイークおわっちゃいましたね。とうとう。

と、いいつつ、ワタクシは、このあと休暇をとるのだ!
ぬははは!
死ぬほど飛行機にのらねばならぬので、
現在、本当に、どの本を持っていくか迷い中。

さて、本日と次回で「村上春樹を推す」は終わり。
あの本もこの本も、オススメされたいとおもっても、
なにせ、著作の多い方なので。

次回の「オススメ作家」については、
スクロールしてね。

というわけで、今回は、
ねじまき鳥クロニクル。



ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編
新潮文庫
村上 春樹 (著)
価格: ¥514
文庫 - 312 p 第1部 巻 (1997/09/01)
新潮社 ; ISBN: 4101001413 ; サイズ(cm): 15 x 11

ねじまき鳥クロニクル〈第2部〉予言する鳥編
新潮文庫
村上 春樹 (著)
価格: ¥552
文庫 - 361 p 第2部 巻 (1997/09/01)
新潮社 ; ISBN: 4101001421 ; サイズ(cm): 15 x 11

ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編
新潮文庫
村上 春樹 (著)
価格: ¥705
文庫 - 509 p 第3部 巻 (1997/09/01)
新潮社 ; ISBN: 410100143X ; サイズ(cm): 15 x 11

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友人からの借り物だったけど全3巻をあっという間に
読破したほど面白かったです。
主人公の心の旅に、
読む方も 相乗りして
旅しているような
不思議な感覚でした。

最後はじわじわと静かに元気づけられます。

1965
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で、彼の作品はどれも好きなのですが、
「読み応え」という点から選ぶとすれば
まず、『ねじまき鳥クロニクル』を挙げたいと思います。
ボリュームももちろんですが、
精緻な暗示、伏線、細かい対応関係など、
けっこう頭を使って楽しめるのではな いでしょうか。
もちろんストーリー展開も一級品。
迫力、引き込み度とも
かなりのものがあります。

そして、主人公の妻への思いには、
独身者の私としては、
ちょっと妬けてしまうほどです(笑)。
とにかく、一粒でいろいろ
おいしい作品だと思っています。

悠季
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バラバラにしか思えない事象が
最後にどういうわけか
ちゃんと辻褄が合ってしまう。

私は一瞬何のことか分からず
ボーッとしてしまいましたが、
次の瞬間に妙に納得しました。
一作品で村上春樹ワールドを味わえます。

二本傘
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村上春樹はいろいろ読みましたが、
前回の夏目漱石の「こころ」の欄で
「心の闇をもって生き続けることの苦しみ」
と書いていた人がいましたが、
村上春樹の本を読むとその心の闇を
自分と対するものとするのではなく、
その中に自分をすっぽりと入れてしまうと
世界が別に見える瞬間があると感じさせてくれます。
つらい時には井戸の中に入り、深く、深く、
そして、時の過ぎていくのを待つ。
村上春樹に助けられたと思った時がありました。

すみれ
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断然ねじまき鳥クロニクルでしょう。
推理小説のようなスリリングなおもしろさがありつつ、
実は底辺を、戦争とは、暴力とはなんなのかが、
個人の身体との関係という視点で語られています。

村上春樹といえば、社会とは関係ない、
ごく私的なことを語る作家だと、
少し敬遠しているところがあったのですが、
この小説では、戦争という、自己と、
周りの世界を全く切り離して考えることはできない事柄を
語ることによって、個を確立しつつ、
どう社会と関係していくかという
新しいスタンスを提示しているようにも思えます。

讃井
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いかがでしたでしょうか?
次回は、村上春樹さんが翻訳した本を
ピックアップする予定!

さて、次回の作家のオススメも
よろしくね!

2002-05-08-WED

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