2006年09
日向土を使ったプランターで、
万願寺トウガラシを育てています。
天候や育て方のせいか
未だに草丈15cm程度で花もついていません。
なんとか1つでも収穫したいのですが、
どうしたらよいでしょうか?
また地方独自の伝統野菜を他の地方で、
しかもプランターで育てることはできますか?
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諏訪さん 一般的に同じ野菜を
プランターで育てたものと
畑で育てたものを比べると
どうしても畑の方が、
成長もよく、実もたくさんなります。

畑で育てると
根が四方に張りやすいので、
株も大きく、
栄養の吸収効率がよくなります。
そのことによって成長が加速されるのです。

また、プランターが置いてある
ベランダなどでは、
日照時間が畑に比べて
短いところが多いようです。
今年、私も同じトマトの苗を
畑と日向土のプランターで
比較栽培をしましたが、
プランターで育てたものは
小さいものが多かったです。

こうした条件の違いにくわえて
今年の天候不順がより成長を
遅らせてしまったと考えられます。
苗が成長していく最初の時期に、
加速がつかないと、後々の成長も遅れます。

「車もスタートする時は
 パワーが必要ですが
 動き出したら、
 あとは楽であるのと一緒です。」
と永田先生もおっしゃってました。

今年のような長雨と日照不足が続いた場合、
5月から6月にかけて
液肥の濃度を通常の倍にしたり、
与える頻度を増やすなどして、
成長を促す必要があったのだと思います。
来年は、ぜひ、そうしてみてください。

残念ながら、もう9月になるので
今から液肥を多くあたえても
気温が下がりはじめるので
今後の成長は難しいと思われます。
今年の秋の天気や
気温の低下具合で判断するしかありませんが
思い切って処分するか、
だめを承知で、
肥料の濃度を上げてみてください。

今年、私も初めて関東で
「万願寺唐辛子」に挑戦しましたが、
一株で、数十本以上の
甘みがのった
おいしい唐辛子を収穫することができました。
天候条件や肥料のあげかたがうまくいけば、
他の地方でもプランターでも
伝統野菜もうまくつくれると思います。

 
© HOBONIKKAN ITOI SHINBUN