2006年06
北海道で野菜づくりをはじめました。
プランターで育てているバジルの葉の色が薄く、
徒長（とちょう）して元気がありません。
石灰の入れ過ぎが原因かもしれないのですが、
病害虫／病気以外で作物の元気が
なくなってしまった場合の対応策を教えてください。
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諏訪さん 元気がないとか生育が悪いというのは、
ほんとうにいろんな原因があるので、
「こういう風にすればいいですよ」
と、簡単には、
お答えできない部分があります。
ただ今回の「しつもん」内容には、
「徒長して元気がない」
という部分があります。
徒長しているということは、
当然、日照不足が考えられます。

この場合、日当たりの時間がどのぐらいか
ということがポイントとなります。
プランターで育てているということは、
多分、ベランダとか屋上、
もしくは庭先で育てているのでしょう。

「うちの庭は日当たりがいいんですよ」
とか
「ベランダの日当たりがいいんですよ」
と言う人でも、
ほんとにそこに
何時間、日光が当たったのかと
ちゃんと測ってみると、
意外と、2、3時間ということも
多かったりします。
洗濯物を干したり布団を干すときには
日中、2、3時間、日が当たると
結構、乾いていたりします。

ですが夏野菜、
つまりトマトやナスなどにとって、
日照時間は、
じつは2、3時間ぐらいでは足りなくて、
最低でも半日、
つまり、
6時間以上は欲しいですね。

ふつうは6時間ぐらいあれば大丈夫ですが
もし、この方の環境が
6時間とか日照があるんだったら、
日照が原因ではない・・・。

と、すると
今年は非常に天気が悪いから、
そのせいで、
ちょっと徒長気味になっている
のかもしれないということが
考えられます。

石灰の入れすぎというのは、
積もるほど撒かないかぎり
影響はないと思います。
普通は、
表面が薄く白くなるくらいまきます。
土が見えなくなる程度まぶしても、
入れすぎということは
ほとんどないので、
あまり石灰の入れすぎが原因
ということはないと思うんですよね。

一番考えられるのは、
日当たりが悪いことと
天気による日照不足だと思います。

北海道なので、
特に低温障害の恐れもありますよね。
うちで育てているバジルも
今年は元気がありませんでした。
バジルは、夏の野菜で、
やっぱり低温に弱いので、
そのせいで成長が悪かった
という可能性もあります。

今年のように日照不足な時に
バジルのような夏野菜を苗で買ってきて
プランターに植える時に
気をつけることがあります。

夏野菜の苗というのは、
それまでずーっと温室で、
暖房を利かせた環境で育っていますから
プランターに植えかえる時には、
ホットキャップで覆ってあげるとか、
行灯を作ってやるとかして、
できるだけ保温に努めてください。

基本的には
保温をしてあげて、
日当たりを良くしてあげる
ということが、
バジルの成長が元気になる
一つの策じゃないかなと思います。
梅雨があけると
気温が上がってきますから、
これからは良くなってくると思います。
 
© HOBONIKKAN ITOI SHINBUN