2006年05
2坪ほどの畑なので、夏野菜を作った後
秋にはまた別の野菜を育てようと思っています。
その場合、畝を新しく作り直すことになりますが、
土はそのまま耕すだけでよいのでしょうか?
なか特別な方法があれば、教えてください。
category:
諏訪さん 実は、私は前作を片付けた後、
耕しなおして、
畝を立て直すこともしなくなりました。
以前の一般農法のときは、
最初に畝の中に元肥として
堆肥などを入れていたので、
自然に畝を崩すような形になります。
しかし、永田農法に変えてからは、
その必用もないので、前作を抜き取り、
表面を軽く掘って根などの残存物を取り除き、
表面をならせば準備完了。
あとは、ケイ酸カルシウムと液肥をまいて、
次の作物の始まりです。
基本的に、連作を避けるようにしています。
連作を避けるとは
つまり、同じ科のもの続けて植えること。
避けることによって
病害虫の発生が少なくなります。
ちなみにナス・トマト・ジャガイモ
ピーマン・トウガラシは全て同じナス科です。

鉢植えで野菜を育てようと思っています。
日向土を使うことにしたのですが、
夏に使ってまた秋にも使いたい場合は
どのようにしたらよいのでしょうか?
水洗い等するのでしょうか?
何回ほど使えますか?
再利用方法を教えてください。
category:

諏訪さん プランターも畑と同様です。
前作を片付けたら
日向土を新聞紙などの上に広げ、
根やゴミなどを取り除いてください。
基本的には、その程度で
また再利用します。
もし、前作のときに
病害虫などがひどく発生した場合は、
病原菌や虫の卵が
残っている可能性もあるので、
日向土を水で洗い、広げて
日光によくあてて乾かしてから
使った方が安全です。
日向土の利点は、その耐久性です。
土といっても、実際には軽石を砕いたもの、
ようするに火山岩ですので、
崩れにくく、何度でも使えます。
永田先生のところでは、
数年以上、同じ土を繰り返し使っています。

初めての野菜作りに挑戦のようですが、
最初に収穫して食べた野菜の味は、
おそらく
一生忘れられないものとなるでしょう。
取り立ての、細胞の一つ一つが生きている
野菜のエネルギーのうまみを
堪能してください。
がんばってください。

コンパニオンプランツの本を読み、
その考えからミニトマトとバジルの
寄せ植えをしようと思うのですが、
その場合、液体肥料の実もの用と葉もの用は
どのように使いわければ良いでしょうか?
(ベランダで、プランター使用です。)
category:
諏訪さん 1つ目の「しつもん」へのこたえ。

トマトとバジルを組み合わせて育てれば、
そのままいろいろな料理に
使えますね。白いプランターに植えれば、
赤、緑、白と、気分はもうイタリアです!
さて、実もの用の液体肥料に入っている
栄養素の窒素:リン酸:カリの比率は
「10:5:8」。
葉もの用は、「15:6:6」です。
トマトなど実ものは、
窒素分は多いと葉が茂りすぎ、
実のつきが悪くなります。
逆に、
バジルやシソ、
キャベツ、コマツナなどでは、
葉を茂らせたいので、
窒素が多い、葉もの用がいいわけです。
今回は、
それらを混植するので矛盾が生じます。
私は、トマトを中心に考えて、
基本的には
実もの用を使うのが良いと思います。
ただ、バジルの育ち具合を見て、
成長が悪かったり、葉の色が薄すぎたり
(一般的な栽培で育てられたバジルは、
 時に肥料の与えすぎで、
 非常に濃い緑のことがあります。
 そうなると
 若干エグミが出る場合もあります。
 あくまでも黄緑色で十分です。)

または多くの葉を収穫した後などには、
バジルの根本を中心に
葉もの用をあげてください。

家から車で2時間程度の父に実家は、
今は誰も住んでいなくて、
田畑がほったらかし状態なのですが、
もったいないのでそこで何か育てたいと思っています。
ですが、通えるのは週末位で、そんな状態でも作れる、
都会の良い野菜はありますか?
category:
諏訪さん 2つ目の「しつもん」へのこたえ。

トマトやインゲン、ナス、キュウリなどは
こまめに手入れも必要ですし、
最盛期には収穫も最低でも
3、4日に一度はしなくてはなりません。
そういう意味では、
最後にがばっとまとめて収穫する野菜で
普段の手入れが
あまりいらないものがいいですね。

ありますよ!

サトイモ、サツマイモがお勧めです。
あとは、ピーナツもいいです。
ただし、場所によっては、
ネットをしないと鳥や動物に
食べられる恐れがあります。
トウガラシやショウガもいいです。
その他、秋からはネギ類、ダイコン、
さらになんと言ってもタマネギがお勧めです。

 
© HOBONIKKAN ITOI SHINBUN