「だれでもつくれる永田野菜」通信。

第一回 野菜づくりを日本最古の西洋式ホテルに採用されました。

3月から販売を開始した
このDVDセットもまもなく
1000セットが出荷されようとしています 。
これまで 永田農法で
作物を育ててきた農家の数は約2000。
規模は違えども、
この春に永田農法に関わる人が
一気に50%も増えたことになります。
日本中で永田農法による
夏野菜の種まきがはじまっているようすを
想像するとちょっとわくわくしてきます。

このゴールデンウィークから
野菜づくりをはじめようと考えている方は
4月23日までに お申し込みいただければ
ゴールデンウィーク直前に
DVDがお手もとに届きますよ。

今回、お伝えするのは
ゴールデンウィークから
このDVDを使って永田農法を
はじめることになった
老舗ホテルのお話です。

<本物の野菜をお客さまに提供したい>

DVD販売準備をすすめていた「ほぼ日」に
このDVD制作プロデューサーである
諏訪さんから連絡がありました。

「ホテルで働いている友人から
 『ホテルの敷地内に畑をつくりたいのだが
  農業はやったことがなくて…』
 という相談を受けたんだけど
 そういう人にこそ、
 このDVDが必要だと思うので
 一度、行ってみませんか?」

こんなお誘いをうけて
早速、現地に向かいました!
そのホテルとは…。



世界遺産に登録されている
日光東照宮を望む高台に建ち、
現存する日本最古の西洋式ホテル
日光金谷ホテルなのである。
現在、日光金谷ホテルは
ゴールデンウィークあけの
リニューアルオープンに向けて改装中。
そのリニューアルプランの一つとして
「ホテル農園」というプランが持ち上がりました。



その昔、日光金谷ホテルには
牧場も畑もあり、
自分たちで牛乳や野菜を生産していたのだそうです。
自分たちでつくっていた野菜は
とてもおいしかった。
そんなおいしい本物の野菜を
お客さまに提供したい。
そこで白羽の矢がたったのが
永田農法だったのです。

そして、「ほぼ日」がつれてきたのが
この人。



永田農法創始者、
永田照喜治先生、本人をつれてきちゃいました。
今回、先生をお呼びしたのは
ホテルの敷地内で畑に適した場所を探すため。
実際の栽培については
DVDにすべて入っているから問題ないのです。
敷地内を案内していただいたのは
施設管理担当の泉守一さん。


写真では怖そうですが
実は虫が苦手というお茶目なおじさんです。
ホテルの敷地を一通り案内してもらった後、


「裏に終戦後、アメリカ軍がつくらせた
 テニスコートがあって、
 それが60年くらい放置されたままなんです。
 そこが畑としていいんじゃないかと思うんですけど」
という泉さんに案内されて裏山に入っていきました。



永田先生も泉さんの後をついて
裏山をずんずん進んでいきます。
普通に歩いていく永田先生。
今年、80歳。
こんな元気な80歳はあまり知りません。



テニスコート跡地に到着。



今は林となってますが
ところどころに昔、テニスコートだった名残が残ってます。



ポールも。



これは整地するローラーですが、苔むしてます。

周囲を見渡した後、永田先生はこういいました。


「泉さん、ここは畑としては最高の場所です。
 ちょっと高地ですから
 種まきは5月の中旬から下旬にはじめるとよいでしょう。
 ここならいろんな野菜を育てられるから
 ショールームのような畑ができますよ。
 あとはDVDの通りにやればいいです」

早速、ホテルのスタッフを集めて
どんな野菜をつくるのか?という会議が行われました。





中心となって野菜を育てるのは
野菜はつくったことはないけど
趣味は盆栽だった泉さんに決定。

こんなおいしいトマトが裏山でホントにできるの?
と半信半疑のスタッフに、
永田先生がこう言いました。
「盆栽作りより野菜づくりのほうが簡単です。
 盆栽は見栄えをよくするために
 手入れをしなければいけませんが
 野菜は自らおいしくなるように育ちます。
 見栄えも関係ないですから」
この言葉に、ホテルスタッフ全員が
なぜかおおいに納得したのでした。

これからも日光金谷ホテルの挑戦を
「ほぼ日」では追いかけていこうと思います。

2006-04-14-FRI