第9条:プランター栽培は手間もかかります
諏訪 第9条は
「プランター栽培は手間もかかります」
ということです。
ほぼ日 あ、そうなんですか。
プランターというと手軽な印象がありますが。
諏訪 「手軽」なのは間違いありません。
永田農法のプランター栽培は
畑も準備する必要もないし、
ベランダで始められる手軽さから
人気が出てきてます。
しかし、
「手軽=簡単」というわけではない。
プランターだからこそ
手間をかけてやる必要があるんです。
ほぼ日 なるほど。
諏訪 プランター栽培のポイントは2つ。
日当たりと水やり
ここを押さえておくだけで
成功率がぐんと高まります。
ほぼ日 2つのポイントを
くわしく解説してください。
諏訪 まずは日当たりからいきましょう。
「うちのベランダは日当たりがいいはずなのに
 育ちがよくないんです」という場合、
原因は実は、その日当たりに
問題があることが多いのです。
ほぼ日 日当たりがいいのに、
日当たりに問題あり?
諏訪 ここがポイントなんですけど
洗濯物を乾かすのに必要な日当たりと
植物が育つに必要な日当たりとは違うんですよ。
つまり、朝から日が暮れるまで
直射日光がさしている畑と
時間によって陰ができるベランダでは
圧倒的に日照時間が違います。
ほぼ日 日照時間が少ないということは
その分成長も遅いということ?
諏訪 そう。キュウリなどは日陰でも育ちますが
トマトなどを育てる場合は
最低でも1日、4~5時間は
直射日光が当たる場所を探して育ててみてください。
ここを気にするだけでもかなり違うはずです。
ほぼ日 なるほど、なるほど。
諏訪 次に水やりです。
これまでも説明してきましたが
畑で育てる場合、
土が水分をためているので
週に1度液肥を与えるだけで
水やりの必要はありません。
しかし、土もすくなく、
乾きやすいプランター栽培では
液肥を与えるのとは別に
水やりをする必要があります。
特に夏場はコンクリートの照り返しもあって
土が乾きやすいから
毎日、水やりをする必要が出てきます。
これをおこたって野菜を枯らしてしまう
ケースもよくあるんです。
水やりは暑くなる日中は避けて
気温が低い早朝や夕方に行うことも
覚えておくといいですね。
また、暑さへの対策も必要です。
プランターをコンクリートに
じかに置くのはやめて、
ブロックなどの上に置いて
高床にするという工夫をしてみてください。
ほぼ日 なるほど、たしかに手間がかかりますね。
畑で育てるように
週末だけ面倒をみてやれば
大丈夫というわけではないんですね。
諏訪 そうなんですよ。
プランター栽培は
手軽にはじめられるけど
こまめにチェックしてあげる必要があるんです。

(つづきます)
2008-05-02-FRI